片栗粉で油がきれいになる?話題のライフハックを徹底検証!
片栗粉で油きれいにする方法が?話題のライフハックを検証
揚げ物をしたあとの油をきれいにする方法がSNSで注目されています。水溶き片栗粉を揚げ油に入れて揚げる話題の方法ですが、実際どのくらいきれいになるのか気になる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、揚げ油のビフォーアフターや注意点などについて、検証しながらご紹介していきます。
検証前に!酸化した油を元に戻すことはできないため注意
油は酸化するとどのような方法でも元に戻すことはできません。本記事でご紹介する方法は、あくまでも油に混ざっている揚げカスを取り除くことが目的です。黒くなった油を復活、不快な油臭さ軽減、酸化回復、などの効果はありませんのでご注意ください。
一度油が酸化すると揚げ物をおいしく作れなくなります。使用回数や揚げ温度、揚げた食材の種類などによって油の酸化スピードが異なるため、保存期間よりも油の状態をチェックしてまだ使えるか判断しましょう。
使いまわしNG!油の買い換えの目安
透明感がなくなり色が黒っぽくなっている
不快な油臭さがする
170~180℃の中温にすると煙がのぼる
揚げているときに泡がたくさん出る
食材を取り出しても泡がしばらく残る
冷ましたときにべたつきや粘りを感じる
水溶き片栗粉を揚げるだけ!油をきれいにする方法
用意するもの
・揚げ油……300cc
・片栗粉……大さじ1杯
・水……大さじ1杯
揚げ油200~300ccにたいして片栗粉と水を各大さじ1杯ずつが目安です。揚げ油が多い場合は片栗粉と水の分量を増やしてください。
1. 片栗粉と水を混ぜる
片栗粉と水をよく混ぜます。
2. 揚げ油を温める
揚げ油を160℃前後に熱します。菜箸を入れて細かい泡が出てくるのが目安です。高温にすると吹きこぼれるおそれがあるため、熱しすぎないようにします。
3. 水溶き片栗粉を再度混ぜて鍋全体に注ぐ
水溶き片栗粉を再度よく混ぜます。直前に混ぜると水だけが油鍋に入って飛び跳ねるを防げます。また、油鍋全体にいきわたるようにまわし入れると、全体の揚げカスを吸着しやすくなります。
4. 1分ほど揚げる
菜箸で片栗粉をゆっくり動かして鍋全体の揚げカスをくっつけるようにしながら、1分ほど揚げます。
5. 揚げ固まった片栗粉を取り出す
1分経ったら火を止めて揚げた片栗粉を取って完了です。片栗粉が散らばっている場合は小さなかけらも取り出してください。
気になる実力は?検証前後の油を比較
水溶き片栗粉を揚げるだけできれいになるのか半信半疑でしたが、実際に試してみると揚げカスがほとんどなくなっていました。大きめの揚げカスはもちろん、目の細かい網でも取り除けなかった小さな揚げカスまで消え、油の透明度も上がったように感じます。
水溶き片栗粉が油を大量に吸ってしまうこともなく、揚げ油の量はそれほど変わっていません。揚げカスをしっかり取るには、水溶き片栗粉を菜箸で動かして鍋全体の汚れを吸収させる工程が重要のようです。
揚げ物後の油の再利用に関するよくある質問
使用後の油の正しい保存方法は?
油を冷ましてから、オイルポットや保存容器に入れます。酸化を防止するために密閉した状態で冷暗所に置きましょう。オイルポットがなければ、ホーローやガラスの保存容器に入れるのがおすすめ。保存している間に水や虫が入るのを防ぐため、しっかり密閉するのがポイントです。
使用済みの油は何回くらい再利用できる?
油の使用回数は3~4回が目安です。ただし、魚介類や肉類、唐揚げやフライは油が汚れやすいため、何度か使用する予定であれば最後のほうに揚げましょう。使うたびあたらしい油を少量追加(差し油)すると油の劣化スピードを多少遅らせることができます。
再利用した油で天ぷらを揚げることはできる?
天ぷらの衣は油を吸いやすいため、あたらしい油で揚げるのがおすすめです。ただし、野菜の素揚げやドーナツなど、匂いが移りにくい揚げ物のあとであれば天ぷらでもおいしく揚げられます。
揚げ油をきれいにする方法を活用して上手に再利用しましょう
水溶き片栗粉を揚げて油をきれいにする方法は、簡単で試す価値のあるライフハックです。揚げ物をしたあとすぐに水溶き片栗粉を揚げてから冷ませば、油の劣化を抑えられて手間もかかりませんよ。揚げ油を上手に再利用して、おいしく安全に揚げ物をご家庭で楽しみましょう。
ライター:Uli(フードコーディネーター/パンシェルジュ/薬膳アドバイザー/レシピライター)