優良PTAに相模原高校 懇談会で生徒の声を反映
令和6年度優良PTA神奈川県教育委員会表彰の表彰式が9月10日、神奈川県庁で開かれた。県内の小中高校36校のPTAが表彰され、相模原市中央区内では唯一、県立相模原高校PTA(眞柄仁美会長)が表彰された。PTA役員と生徒が連携し、新たな取り組みを実践するなど積極的な姿勢が評価された。
同表彰はPTAの健全な育成や発展をめざし優秀な実績を上げた団体を表彰するもの。県立相模原高校PTAは今回、「コロナ禍を経験し、PTA活動が変化した中、他校の活動事例を取り入れ、状況の変化や時代にあった活動の展開を実施している。また、生徒とPTA役員との懇談会を実施し、生徒の声をPTA活動に反映するなど新たな取組みを行っている」として評価された。
昨年で創立60周年を迎えた同校は「文武両道」をモットーに掲げ、学業だけでなく部活動や体育祭、文化祭などにも積極的に力を入れていることで知られる。こうした活動をPTAも長年にわたって支えてきた。
ただコロナ禍でPTA活動を取り巻く環境は一変した。眞柄会長と上野恵美副会長、山本あづさ副会長の3人は「令和4年度は制限があったため、引継ぎもなかなかできない中でほとんどゼロからのスタートだった」と振り返る。
同校のPTAのメンバーは約80人。本部役員として9人が活動し、その他のメンバーそれぞれが5つの委員会に所属している。
制限がなくなり本格的なPTA活動を始めるのにあたって取り入れたのが、生徒の意見を取り入れること。役員と生徒が対話をする「懇談会」を開いたほか、PTA活動に対するアンケートを実施した。体育祭での給水所の設置や文化祭での模擬店出店などのPTA活動に対して、事細かく生徒の声を反映させたという。また「熱中症の対策をしてほしい」という声に対して、神奈川県まなびや基金を活用し、テントを購入することも実現させた。
3人は「これまでの(人たちが取り組んできた)活動が評価されたと思っている。私たちは今できることに合わせて少しずつ変化させた。これからも引き継いで活動を続けていきたい」と話している。
今年度の同表彰では相模原高校PTAのほか、相模原市内では双葉小学校PTA(南区)、大島小学校PTA(緑区)、鵜野森中学校PTA(南区)が受賞した。