与党の外遊ラッシュの目的、理由とは?
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、1月13日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。「与党の外遊ラッシュ」をテーマに、外遊の意味や意義について解説した。
鈴木純子(文化放送アナウンサー)「通常国会の召集は今月24日の予定です。その間、国会議員の外遊(外国訪問)が多くなりますね。石破総理大臣は9日からきのうまでマレーシア、インドネシアを訪問。自民党の森山幹事長、公明党の西田幹事長はきょうからあさってまで中国の北京を訪れ、およそ6年ぶりに開催される、中国共産党との与党交流協議会に臨みます」
角谷浩一「それにきょうから外務大臣が韓国に行っていますね。韓国もこんな状態なので、大丈夫かな? と。こっちはしっかりするからそっちもしっかりしてくれ、ということを言わないと。この確認はアメリカもしていますけど、日本もしないわけにはいかない。森山さん、西田さんの両幹事長が中国へ行く前に、官邸で石破総理が『私もできるだけ早い時期に行きたい、と伝えてくれ』といったことを言っている。石破さんがこんなに積極的に中国訪問を目指している、とは思わなかったので意外な感じがしました」
長野智子「ああ……」
角谷「これは間違いなくトランプさんが次の大統領になって、何を言い出すかわからないから。既にワケのわからないことをたくさん言い出していますから。カナダを併合するぞ、とか、メキシコ湾をアメリカ湾にする、とか。最初に大統領になったときもメキシコに壁をつくる、と言ったんですから」
長野「本当につくりましたからね」
角谷「やり方も私たちが知っているベルリンの壁のようなものじゃなくて、ドローンを中継させながら監視もできる、という、まさにイーロン・マスクっぽいプランだったんですね。こういうことを考えると、これもあながち……と思う。問題は、何を言い出すかわからないから、いまのうち、できるだけ中国をしっかりさせなきゃいけないと」
長野「はい」
角谷「アメリカはたぶんグリーンランドの問題もパナマ運河の問題も中国をターゲットにしていると思う。日本も、ここは中国を支えないと、どんどんいろいろなところがグラグラする、という空気が強いんだと思います」
長野「あと対中国で存在感をアメリカに対しても示す、という意味もあるでしょうか」
角谷「実際はもう、いまの日本の場合、海産物の輸出を解禁してもらえませんか、とか。森山幹事長が去年からこだわっているところで、いま牛肉もダメなんですよ。日本のものを中国に輸出できない。なんとか解禁してほしい、と。前倒しで中国人の渡航がしやすいような、ビザを楽にする、といったことをしている。でもなかなかカタい。そこをなんとかしたい、というのが与党の訪中の目的で」
長野「はい」
角谷「ちゃんとまとまるなら、私、出向いてサインしにいきますよ、というのが石破総理のシグナルだったと思います」