松本隆 作詞活動55周年記念「風街ぽえてぃっく2025」最終出演者発表は水谷豊と綾瀬はるか!
超豪華なアーティストたちが2日間にわたって集結
作詞活動55周年を迎えた松本隆の記念コンサート『風街ぽえてぃっく2025』の開催が間近に迫っている。これまでにも『風街レジェンド2015』『風街ガーデンであひませう』と多くのアーティストたちを招いてのステージが展開され、50周年記念となる2021年には『風街オデッセイ2021』と題された超豪華メンバーによる最大規模のコンサートが日本武道館2Daysで開催された。
それから4年を経た2025年9月19日〜20日、今回は有楽町の東京国際フォーラムホールAに超豪華なアーティストたちが2日間にわたって集結する。
日本語ロック論争の発端にもなった “はっぴいえんど”
松本の作詞の処女作は、自身も所属したバンド、エイプリル・フールの1969年のアルバム『THE APRYL FOOL』に書いた「暗い日曜日」という作品になる。グループサウンズに属するザ・フローラルのメンバーだった小坂忠、柳田博義(柳田ヒロ)、菊池英二、そしてアマチュアバンドのバーンズで活動していた細野晴臣と松本隆(当時は松本零名義)が合流する形で結成されたバンドが唯一残したアルバムだった。
それからすぐにバンドが解散した後、細野晴臣、大滝詠一、鈴木茂と共に既に結成していたヴァレンタイン・ブルーで活動を始める。結成から約半年が経った1970年3月にバンド名ははっぴいえんどと改名。松本はほとんどの作品の作詞を手がける。独特の作風で都市生活者の心象風景を描き、日本語ロック論争の発端にもなった。
財津和夫とコンビを組んだ、松田聖子「白いパラソル」
松本が初めて他のミュージシャンに作詞を提供したのは、日本のフォーク草創期を代表するグループのひとつ、五つの赤い風船が1972年にリリースしたシングル「えんだん」であった。それは西岡たかしが1967年に結成したグループで、はっぴいえんどとはURCのレーベルメイトだった縁がある。
翌1973年にはチューリップへシングル曲「夏色のおもいで」を提供して、作詞家として本格的に始動する。チューリップのブレイク作となった「心の旅」の予期せぬ大ヒットによるプレッシャーから、リーダーの財津和夫が詞を書けなくなってしまい、東芝の新田和長ディレクターからピンチヒッター的な依頼を受けたのだという。ちなみに松本と財津はそれから8年後の1981年に、松田聖子「白いパラソル」でコンビを組むことになる。
作詞家として一気に脚光を浴びた「ポケットいっぱいの秘密」
松本隆が歌謡界へ本格進出した第1作は、1974年のアグネス・チャン「ポケットいっぱいの秘密」である。このヒットにより、作詞家として一気に脚光を浴びる。アルバム『アグネスの小さな日記』の中の1曲としてシングルリリースもされた同曲の作詞を手がけるきっかけとなったのは、はっぴいえんどのミキサーを務めていたエンジニアの吉野金次。吉野の紹介でプロデューサーの木﨑賢治と出会い、氏が担当していたアグネスの作品を依頼されたのだった。
アレンジにはキャラメル・ママ(=ティン・パン・アレイ)が参加し、コンサートのバックも務めている。その歌詞に縦読みで「あ・ぐ・ね・す」と盛り込まれていた仕掛けにアグネス自身が気づいたのは、ずっと後になってからのことだったそうだ。
あなた 草のうえ
ぐっすり眠ってた
寝顔 やさしくて
好きよってささやいたの
総売上げは約5,000万枚、作詞家の歴代3位にランキング
翌1975年、アグネスと同じ渡辺プロダクションに所属していた太田裕美「木綿のハンカチーフ」で作曲家・筒美京平とコンビを組み、歌謡史に残る大傑作が生まれる。筒美とはその後も数多くの作品を手がけることになった。
はっぴいえんど時代からの仲間である細野晴臣や大滝詠一はもちろんのこと、穂口雄右、吉田拓郎、南佳孝らとも抜群のコンビネーションを見せ、東京の中心で生まれ育った松本隆ならではのクールかつロマンティックな詞世界が展開されてゆく。大滝詠一の不滅のアルバム『A LONG VACATION』に、第23回『日本レコード大賞』を受賞した寺尾聰「ルビーの指環」、シングル24作連続1位中の17曲を手がけた松田聖子などなど、1970年代の阿久悠に替わり、1980年代の歌謡曲の作詞は松本が一時代を築き上げた。現在に至るまでのシングル総売上げは約5,000万枚に及び、作詞家の歴代3位にランキングされている。
松本隆の言葉で紡がれた名曲たち
今回のコンサートでは《第一夜・風編》に、1980年代のアイドル黄金期に大活躍した近藤真彦、斉藤由貴をはじめ、HOUND DOGの大友康平、ミュージカル界のスター井上芳雄、そして10月に40年ぶりのワンマンライブを催す安田成美らが出演予定。さらに追加メンバーとして、2016年にソロデビューシングルをリリースし映画・舞台などで活躍中の橋本環奈、ドラマ『不適切にもほどがある!』で話題となった俳優の木下晴香の出演も発表。さらに演奏曲として「一千一秒物語」「銀色のハーモニカ」「水中メガネ」「初戀」が予定されている。
《第二夜・街編》には、はっぴいえんど時代からの盟友・鈴木茂に、松本のプロデュース第1作となったアルバム『摩天楼のヒロイン』の南佳孝のほか、田島貴男、新妻聖子、大原櫻子、氷川きよし+KIINA. 、ミッツ・マングローブ擁する星屑スキャット、山本彩らの出演。この日の演奏曲は、「雨のウェンズデイ 」「風立ちぬ 」「硝子の少年」「ガラスの林檎」などが予定されている。
演奏を務める風街バンドのメンバーには、音楽監督兼キーボードの井上鑑以下、アコースティックギターの吉川忠英、ベースの髙水健司、ドラムスの山木秀夫らベテラン勢が名を連ねる。オリジナルとカバーを織り混ぜつつ、松本隆の言葉で紡がれた名曲たちが一堂に会する絶好の機会を見逃すわけにはいかない。
そして、最終の告知解禁にて、《第一夜・風編》に水谷豊、《第二夜・街編》に綾瀬はるかの出演が発表され、第一夜に「あなたを・もっと・知りたくて」「すこしだけ やさしく」「やさしさ紙芝居」「ルビーの指環」、第二夜に「赤いスイートピー」「瞳はダイアモンド」と、予定演奏曲目も6曲が追加された。美しい風景と詩情豊かな世界を堪能できる、風街プロジェクトの集大成。今も歌い継がれる松本隆の数々の名曲を2夜連続でたっぷりと堪能して欲しい。
Information
~松本 隆 作詞活動55周年記念 オフィシャル・プロジェクト~ 風街ぽえてぃっく2025
▶ 日時:
《第一夜:風編》2025年9月19日(金)
17:00 OPEN / 18:00 START
《第二夜:街編》2025年9月20日(土)
16:30 OPEN / 17:30 START
▶ 出演:
《第一夜:風編》
井上芳雄 / 大友康平 / 木下晴香 / 近藤真彦 / 斉藤由貴 / 鈴木瑛美子 / 曽我部恵一 / 橋本環奈 / 槇原敬之 / 三浦宏規 / 水谷豊 / 宮澤エマ / 本仮屋ユイカ / 安田成美
《第二夜:街編》
綾瀬はるか / 安藤裕子 / 大原櫻子 / クミコ / さかいゆう / 佐藤竹善 / 清水美依紗 / 鈴木茂 / 田島貴男 / 新妻聖子 / 氷川きよし+KIINA. / 星屑スキャット / 南佳孝 / 山本彩
《風街ばんど》
井上鑑(音楽監督・Keyboards)/ 安部潤(Keyboards)/ 土方隆行(Guitar)/ 今剛(Guitar)/ 吉川忠英(A.Guitar)/ 髙水健司(Bass)/ 山木秀夫(Drums)/ 川瀬正人(Percussion)/ 高尾直樹・佐々木久美・藤田真由美(Chorus)/ 西村浩二(Trumpet)/ 村田陽一(Trombone)/ 山本拓夫(Saxophone)/ 栄田嘉彦(Violin)/ 矢野晴子(Violin)/ 渡部安見子(Viola)/ 笠原あやの(Cello)
▶ 予定演奏曲目
《第一夜:風編》
あゝ青春 / 哀愁トゥナイト / あなたを・もっと・知りたくて / 一千一秒物語 / Woman “Wの悲劇” より / 風の谷のナウシカ / 君に、胸キュン。-浮気なヴァカンス- / 君は天然色 / 銀色のハーモニカ / 小麦色のマーメイド / シンプル・ラブ / 水中メガネ / すこしだけ やさしく / スニーカーぶる~す / セクシャルバイオレットNo.1 / 卒業 / タイム・トラベル / 天国のキッス / ハイティーン・ブギ / 初戀 / 秘密の花園 / ペパーミント・ブルー / 木綿のハンカチーフ / やさしさ紙芝居 / ルビーの指環 and more…
《第二夜:街編》
赤いスイートピー / 雨のウェンズデイ / 風立ちぬ / 硝子の少年 / ガラスの林檎 /恋するカレン / 時間の国のアリス / 守護天使 / 白いパラソル / 白睡蓮 / SWEET MEMORIES / SCOTCH AND RAIN / 砂の女 / スローなブギにしてくれ(I want you)/ 制服 / 接吻 / 探偵物語 / 渚のバルコニー / 眠りの森 / バラードのように眠れ / 瞳はダイアモンド / 微熱少年 / 指切り / 瑠璃色の地球 / Rock'n Rouge and more…
▶ 会場:東京国際フォーラム ホールA
▶ チケット料金:全席指定 ¥18,000(税込)
▶ お問合せ:DISK GARAGE
https://info.diskgarage.com/
▶ オフィシャルサイト
https://matsumototakashi55.com/