日本各地の「街」をテーマにした鉄道おもちゃたち!東京・府中市で開催されたイベントに潜入してきた
text:鉄道ホビダス編集部
幼い頃よく遊んだ記憶がある方も多いであろう鉄道系のおもちゃたち。特に大人になってからも鉄道趣味を嗜む方にとっては、そんなおもちゃたちは懐かしい存在かもしれません。そんな中、これら鉄道おもちゃに熱い情熱を注ぐ大人たちが多いのも事実です。今回は5月4日・5日に東京都府中市にある「ルミエール府中」で開催された「第13回 鉄道模型広場 in ルミエール」の様子をお伝えします。
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■鉄道系おもちゃで再現された各地の街並み
今回「ぼくの街、わたしの街」というテーマが決められていた「鉄道模型広場 in ルミエール」。そのテーマの通り、各ブース担当の方のこだわりが光る様々な街並みが鉄道系おもちゃによって表現されています。
もちろんベースはおもちゃな上、スペースも限られるため完全再現というわけではなく、随所にデフォルメが加えられています。そこに作者の方のセンスがそれぞれに感じられる展示になっていました。
たとえばこちらの作品は江ノ電を中心に鎌倉〜江ノ島周辺の情景を表現しており、海と並走する道路と線路や、腰越〜江ノ島間の併用軌道など、誰が見ても一目で「江ノ電だ!」とわかる、そんな完成度に仕上がっていました。
もちろん開催地最寄りの京王線沿線を再現したレイアウトも大人気。わかりやすいように駅名標がそれぞれ設けられており、子供でもわかりやすくなっています。京王線は会場の近所に住む子供たちにとっては一番身近な路線ということで、熱い視線を向けられていました。
■製作者たちのこだわりが伝わる手作り車両・街並みたち
各展示には製作者それぞれのこだわり満載の手作り車両や情景が数多く配置されていました。まず編集部が会場内で気になったのがこの大井川鐵道のレイアウト。 新金谷駅とそれに併設される新金谷車両区を中心に、大井川鐵道の情景と魅力がギュッと詰まっています。もちろん新金谷の駅舎は自作品。さらにEF65風の塗装となり話題となった元西武鉄道のE34も早速製作されて走行していました。実車同様に前後の長さは短く作られており、客車と連結した時の長さの差を感じ取れるようになっています。
現在、2022年に襲った台風の影響で2025年5月現在も川根温泉笹間渡〜千頭間が普通となっている大井川本線ですが、早期復旧を願いもこもっているように思えました。
また、名古屋・大曽根付近をイメージしたレイアウトでは立体的な情景が展開。名鉄瀬戸線とJR東海の中央本線が地上を走り、その下を地下鉄名城線が回っているというレイアウト。実際の景色をイメージしつつ、おもちゃとしても見ていて楽しい仕上がりになっており、ここでも来場者の注目を集めていました。
いずれも車両製品を中心に切り継いで形にしている建物群。いわゆる「看板建築」のような佇まいがなんとも味わい深い。
また、「街並み」という点にフィーチャーすると、車両製品を切りついで建物にする作品群が目につきました。その完成度は鉄道おもちゃファンであっても、元となった製品が何であるかわからないほど。完成度の高い「よくある」街並みを再現するのにぴったりな建物群は、まさに街並みを彩る重要なアイテムとなっていました。
今回も大盛況のうちに閉幕した「鉄道模型広場 in ルミエール」。また次回はどんなレイアウト、作品が見られるのでしょうか。今後の開催にも期待したいですね。
※おことわり
この記事内の写真にある各鉄道玩具の車両には一部改造車両や工作車両が含まれており、個人が自己責任で非営利目的で製作したものです。ベースとなる各玩具メーカーは、製品の改造工作を推奨しておりません。また、各作品は販売されておりませんので、メーカー、さらには鉄道会社などへの問い合わせ等は絶対にしないでください。工作の際はケガなど身体的損傷を伴う危険性がありますので、全て自己責任にて行なうようお願いします。