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三島由紀夫の生誕百周年を記念した二作品同時公演 朗読劇『近代能楽集』に中尾暢樹、小野田龍之介らの出演者が決定

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三島由紀夫生誕百周年記念二作品同時公演 『わが友ヒットラー』×朗読劇『近代能楽集』

2025年12月11日(木)~12月21日(日)新国立劇場 小劇場にて、三島由紀夫生誕百周年を記念して、三島由紀夫の名作『わが友ヒットラー』をストレートプレイで、『近代能楽集』を朗読劇にて同時上演する。この度、朗読劇『近代能楽集』に新たに中尾暢樹、小野田龍之介、風間トオル、久保田未夢、畠中祐、増元拓也、川田紳司、月船さららが出演することが決定した。

『わが友ヒットラー』は、2022年に読売演劇大賞・上半期作品賞ベスト5に選出され、三島作品の持つ硬質なテーマを現代的な視点で再解釈した松森望宏の演出は、観客に深い印象を与え、三島文学の持つ力強さと普遍性を鮮烈に打ち出した。今回は、谷佳樹、小松準弥、小西成弥、森田順平と個性豊かな出演者を迎え、さらに深い人間洞察を加えて、どのように演出をするのか、注目が高まる。

『わが友ヒットラー』

また、本作品は「文化庁 劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援事業」に採択されたことで、18歳以下の方を無料招待し、未来ある子供たちへの豊かな演劇体験を促進する試みを行う。

そして三島の描く独自の美学と痛烈な人間の情熱を伝えるべく、『わが友ヒットラー』に加え、『近代能楽集』より、戦後の日本で心の再生を求める青年を描いた「弱法師」、老いと愛、孤独と虚無の間で揺れる女性を見事に浮き彫りにした「卒塔婆小町」、そして狂気と愛、欲望と理性の葛藤を抱える女性像を強烈に表現した「班女」の三作品を、声のみで想像力をかきたてる朗読劇という形でおくる。

朗読劇『近代能楽集』は、蒼井翔太、市川蒼、円地晶子、小野田龍之介、風間トオル、梶原岳人、神尾晋一郎、川田紳司、木村来士、久保田未夢、小泉萌香、小宮有紗、高橋ひとみ、塚本幸男、月音こな、月船さらら、中尾暢樹、中村繪里子、畠中祐、増元拓也、薮島朱音(50音順)など豪華俳優、声優陣が回替わりで出演する。

朗読劇『近代能楽集』

三島由紀夫の魅力は、その作品に込められた鋭い洞察と人間への深い愛情。彼はただ人物を描くのではなく、その人物が抱える痛み、喜び、葛藤を極限まで表現し、観客に深い感動を与る。生誕百周年という記念すべき年の最後に、その世界に触れることで、観客は人間の本質について再考し、深い感銘を受けることができるだろう。

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