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新チームの青写真 バスケットボール女子③ 大分 厳しい時期を乗り越え大きく成長【大分県】

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一人の選手に頼ることなく、どこからでも得点できるのが新チームの特徴

 3年生が卒業し、新チームはどのような青写真を描いているのか。本シリーズでは、バスケットボール女子の県高校新人大会で4強入りし、九州大会への出場権を得たチームの現在地を整理。さらに強化ポイントをチェックしながら、今後の動向を占う。女子の第3回は復権を目指す大分。

 

 

【チームパラメーター】( )は昨年の数値

オフェンス 7(10)

ディフェンス 8(8)

リバウンド 8(7)

シュート 7(10)

3点シュート 7(9)

高さ 8(6)

 

 新チームになってから苦難が続く。9人でスタートを切ったが、3人がけがで長期離脱を強いられ、初めての公式大会となった県高校新人大会は6人で出場。準決勝の藤蔭戦では延長戦の末に勝利したが、決勝の明豊戦では53-81で力尽きた。キャプテンの高橋瑞奈(2年)は「負けたことは悔しいが、少ない人数で力を出し切った。声を掛け合い、盛り上げ、力強いプレーができたと思う」と振り返る。井場田卓監督は「満身創痍(そうい)の状態でよく勝ち上がった。今いるメンバーが意地を見せてくれた」と選手を称えた。

 

 絶対的なエースがいた昨年のチームに比べると個々の力は劣るが、一人の選手に頼ることなく、どこからでも得点できるのが新チームの特徴。少人数のため練習で5対5の試合形式はできないが、一つ一つの練習で休む間もないことで「想像以上に体力がついた」と高橋。週末は県内の高校に練習試合に出向き、ほとんど交代ができない状況で試合をこなしたことで、さらに走力、持久力は増している。

 

県高校新人大会は少人数で戦い抜いた

 

 守備はマンツーマンを基本としてきたが、最近は四つのゾーンプレスを加えて戦術の幅が広がった。攻撃はこれまでと同様に、ノーマークの選手にシュートを打たす崩しの形は変わらない。九州大会ではけが人の復帰が見込めるが、「ここで無理をして再発する可能性もあるので起用は慎重に考える」と井場田監督。最小限のメンバー交代で九州の強豪に立ち向かうことになる。

 

 4月になれば新1年生が加わる。強化の一環として、初めて県外から選手を受け入れ、即戦力がそろう。一気にチームは底上げされ、既存の選手たちは大きな刺激を受けることになる。井場田監督は「これまでになくチーム内競争が厳しくなる。6月の県高校総体までにチームとして機能できるようにしたい」と期待する。厳しい時期を乗り越え、高橋は「これからは上がるだけ。私たちには伸びしろしかない」とたくましさをのぞかせた。

 

 

県2位で九州大会に臨む

 

 

(柚野真也)

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