馬のひづめから火が…68年まっすぐに「これが与えられた仕事」足元を支え続ける職人技
厩舎内に「コンコン」「カンカン」と音が響きます。
この道一筋68年の職人の技。
まっすぐ、ひたむきに向き合ってきた日々。そのまなざしの先にいるのは…
世界で唯一のばんえい競馬がある、十勝・帯広。
その装蹄所で、馬たちをまさに足元から支えるのが最高齢の蹄鉄装蹄師・千葉喜久雄(ちば・きくお)さん(83)です。
「馬の歩いてくる足元ばっかりみてるわけさ。だからこの馬がオスなのかメスなのかわからないときがあるわけさ」
千葉さんはそう言って笑います。
馬のひづめを保護する「蹄鉄(ていてつ)」。
1300℃にもなるコークスの中で真っ赤に燃えています。
取り出すとハンマーで打ち込み、馬それぞれに合う形を作っていきます。
熱した蹄鉄をひづめにあてると、大きな煙や火があがります。
馬は、熱くないのでしょうか。
そうたずねると、千葉さんは馬の足元から目を逸らさずにこう答えます。
「うん、熱くないの。爪の切った状態と鉄をあてる状態を見極めている」】
釘を打ちこみ、一頭一頭丁寧に…。
「楽しいっていうかこれがおれに与えられた仕事だと思っているから。俺の仕事した馬が1着になったなとか、やっぱり見ていてもうれしいわな」
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▼馬を足元から支える。83歳の職人技 馬としっかり目を合わせ、丁寧に着実に【北海道十勝・ばんえい競馬】
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文:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は取材時(2025年1月)の情報に基づきます。