キン肉マンとミートくんのDJを堪能「超人の歌ベスト20」あの激レアカセットがついにCD化!
38年の時を経て、キン肉マンのオリジナルカセットがCDで復活
1986年9月21日に発売された『キン肉マンのザ・ヒット・パレード 超人の歌ベスト20』が、初CD化された。これは当時、レコードではなくカセットのみで販売された商品で、その時の価格は2300円。現在カセットは廃盤となっているため、買うことのできなかった往年のファンにとっては必聴のアイテムと言えよう。実に38年の時を経ての復活という形だ。
改めて、キン肉マンブームがどれほどすごかったのかを振り返ってみよう。
『週刊少年ジャンプ』で連載が始まったのは1979年5月。原作・嶋田隆司、作画・中井義則としてコンビを組んだ “ゆでたまご" による作品だ。当初は、怪獣から地球を守ろうとするも負けてばかりのドジな主人公が活躍するギャグマンガであったが、やがて超人同士が戦いを繰り広げるバトルものに。
『週刊少年ジャンプ』の人気アンケートでは常に上位に位置しており、1983年4月にテレビアニメ化。串田アキラの歌う主題歌「キン肉マン Go Fight!」とともに、子どもたちの間で大きな話題となる。スタート時の視聴率こそ7〜8%であったが、半年後には12〜15%、1年後には20%にまで伸び、ゴールデンタイムでのテレビスペシャルや、劇場版第1作目『キン肉マン 奪われたチャンピオンベルト』の制作も決定したのだった。
一方、週刊ジャンプ誌上では、読者が考えた超人が登場する「超人大募集」も大きな注目を浴びる。子どもたちは最新号の中にこの募集告知を見つけては、キン肉マンと対戦させるべく自分が考えたオリジナルの超人を送った。読者も巻き込んで、ブームはさらに加速していく。
テレビアニメからキンケシ、ファミコンまで、広がり続けるキン肉マンの世界
キン肉マンを語る上で欠かせないのは、何と言っても『キン肉マン消しゴム』、通称 “キンケシ" だ。アニメ化に合わせて1983年にバンダイから投入された商品で、1カプセルに3体の超人が入って100円。そうした手軽さもあり、これが当時の小中学生を虜にした。累計出荷数は1億8000万個を数え、バンダイのガシャポン史上最大のヒット商品に。そしてなんと!本CDには、名曲でありながらも激レア楽曲だった「キンケシ子守唄」なるテーマソングがフルコーラスで収められているのだ。
1985年にはファミコンソフト『キン肉マンマッスルタッグマッチ』、翌年には同じく『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』が発売。テリーマンやラーメンマン、ウルフマン、ロビンマスク、ウォーズマンなど、さまざまなキャラも人気となり、もはやキン肉マンは不細工なギャグマンガの主人公ではなく、かっこいいヒーローと化したのである。“へのつっぱりはいらんですよ!” のセリフは、子どもたちの間で知らぬ者のいない名言となった。
45年目となった現在も、連載&アニメといずれも継続中
1987年の週刊少年ジャンプでの連載終了後も、1991年にはテレビアニメ第2期が始まり、1997年からは週刊プレイボーイでの読み切りを重ねた後、キン肉マンの息子が主役の『キン肉マンⅡ世』が開始。現在では登場した超人の数は380キャラクター以上を数え、技の数は290以上にものぼる。
2024年春にはテレビアニメ『キン肉マン 完璧超人始祖編』がスタートするなど、キン肉マンは今も現役で活躍している。ちなみに最新作ではキン肉マンの声を宮野真守が担当し、80〜90年代にこれを演じ圧倒的な支持を得た神谷明は、キン肉マンの父にして第57代キン肉星大王・キン肉真弓を演じている。
ファンの間で人気の高い名曲の数々を完全網羅した名盤
今回復刻発売されるCDは、キン肉マン(神谷 明)とミートくん(松島みのり)の軽快な掛け合いのラジオDJトークとともに、ランキング形式で「キン肉マン倶楽部」や「キンケシ子守唄」などレアな楽曲20曲を楽しめる作品。1986年発売の激レアカセットが、38年の時を経て初CD化されるわけだから、胸が熱くならずにいられない。
ちなみに、オープニングを飾る1曲目は「キン肉マン旋風」だ。「キン肉マン Go Fight!」「炎のキン肉マン」に続く3代目主題歌で、使用された期間はアニメシリーズ1期のラスト13話分のみ。アニメオリジナルとなる「地獄の極悪超人編」ということもあり、前2曲に比べ知名度は劣るものの、アップテンポな曲調と熱くパワフルな歌唱に “隠れた名曲” との呼び声高い1曲だ。こうした名曲がズラリと並ぶとあっては、見逃すわけにはいかない。
Information
1986年にカセットで発売された『キン肉マンのザ・ヒット・パレード 超人の歌ベスト20』が、初CD化されて発売中!
https://columbia.jp/prod-info/COCX-42316/