第63回「未来の芽を育てる!」のコピー
「私たちの未来は、私たちで作る!」
「サステバ」は、あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、
もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組です。
今回もリスナーの方からいただいたお便りをご紹介しました!
みなさんに聞いてみたいことがあります。
連日ニュースで、怖いことばかり報道されて、無差別殺人や戦争、地震、経済的な不安。
私は特に、「出先で地震にあったらどうしよう」「出先で具合が悪くなったらどうしよう」という不安があります。こういうことを、時々、人に話すと、「自分だけだと思っていたけど、同じように不安を感じている人がいてよかった」と言われることがある一方で、普段の会話では、そういう「不安」を話してはいけないような、「考えるのはおかしいと思われそう」な雰囲気を感じます。
みなさんは、「考えても仕方のない不安」について、どう向き合っていますか?
キョンキョンは、どんな時も一人でも大丈夫そうな、どっしりとした安定感を感じます。
もし「大丈夫」という思いがあるのであれば、その根底には、どんな考えがあるのか聞いてみたいです。
ちなみにサステナブルな活動としては、
最近コンポストを始めて、その堆肥でベランダ菜園を始めました。
都会のアパートの小さなベランダでも、循環型生活ができないか、実験中です。
すでに、ごみを出す頻度は2週間に1回に減りました。
小泉:私もコンポスト買ってみたんです。フェルトの袋状のもの。
大石:生ゴミはそこに?
小泉:クロモジを(リスナーの方から)いただいたじゃないですか。私が持って帰ったんですよ。それで、もっといい土を作っておきたいなと思って始めたんです。クロモジがね、雨が多くて、あと、猫と一緒にベランダに出ていたら美味しかったみたいで…
上村:あら!
小泉:猫が葉っぱを結構食べちゃったの!だから、このまま育つかどうかがあやふやな状態だけど、ちょっと見守っていてください。
大石:はい。
上村:美味しいんだ。
大石:そういうの、食べるんですか?
小泉:結構、猫用の葉っぱとかは好きなんですよ。なんか、目の色変えて食べてた。笑
本題は、不安ね。目に見えないものへの不安。私、あんまり怖がりじゃないんですよね。だけど、小さい頃はすごく怖がりで。おばけとか、UFOとかを怖がってました。
大石:あー。死ぬこととかじゃなくて。
小泉:そうなんです。目に見えないから、対応ができないと思うことが怖かったんです。
上村:うん、うん。
小泉:でも、そうだな、私は、小さい時から、なぜか「死」をすごく考える子で。死ぬことを。なんか、それが憧れではないんです、死にたいとかではないんです。
大石:はい。
小泉:でも、すごくいつも考えてるの。だから怖くないのかも。いつか必ず死ぬ。若い頃も、「きっと早く死ぬだろうな」って思ってたの。でも、時間が過ぎて「あれ、意外と長生きするかも」って思い始めてて。だから、あんまり怖くないんですよね。
大石:そうか、子どもの頃からずっと考えてきているんですもんね。
小泉:そうなんですよ。
大石:そんなこと考えたことある?
上村:あんまりない…
小泉:見えないものへの不安、どうですか?こういう私でも、車の中に羊羹とか飴とか入れておこうかなとか、災害が起きた時に持っていけるバッグとかはちゃんと用意してます。
上村:アナウンサーの仕事をしているといろいろなニュースに触れるので、それこそ能登の地震の時も、連日のようにずっと伝えなきゃいけない時に、映像も見たり、辛い声をお届けしていると、自分も気が滅入ってきちゃったり。あとは、ガザの状況とかを連日映像で見たりしていると、気分が下がっちゃって、自分の無力感を感じることもあるんです。テレビ局の人間として言うのはおかしいかもしれないですけど、そういう時はニュースから離れてくださいって思います。
小泉:そうだよね。
大石:どんどん不安になっちゃうもんね。
上村:ニュースの映像には、銃声も、子どもの泣き叫ぶ声も入ってきたりするので。新聞とかネット記事の文字だけの情報にするとか。一旦離れるのもアリだなと思います。
小泉:SNSなんて、もっとすごい映像が行き来しているから。戦争のこととか。だから、ちょっと離れる。本とかはすごくいいアイテムだと思います。
上村:あとおすすめしたいのは、防災士の資格があって、アナウンサーでも取っている人がいます。もし災害に遭ってしまった時に、自分を守るため、他の人を守ることにつながる資格です。誰でも、年齢も問わず受けることができます。それを取っておくと、試験にクリアしているからある程度の知識もあって、人のことも助けられるっていう安心感にはつながるのかなと思います。
小泉:たしかに。自分の中の自信があると、少し解消されるかもね。
上村:人も助けられる、と思うと強くいられそうな気がします。
小泉:私もやってみたい。
大石:不安を口にすると「おかしいんじゃない」って言われちゃう雰囲気にも悩んでいらっしゃるじゃないですか。俺も、どっちかって言うと、「悩んでる」「不安だよ」って言われたら「大丈夫だよ」って一言で片付けちゃいそうで。「そりゃ、大石さんは最後に生き残ってそうですからね」とか返されるんだけど。
小泉:たしかに。笑
大石:だから、そんなことを言っちゃうタイプだから。いけないんだな、って思った。(不安を)言いやすい雰囲気を作らなきゃって。経営者として改めないと。
小泉:「大丈夫、大丈夫!」って、私も言っちゃいそう。
東京・世田谷区の貸し農園
「ART FARM IKEJIRI」
番組後半は、来月、東京にオープンする「ART FARM IKEJIRI」をご紹介♪
ひとつの屋上農園を、みんなで見守って、みんなで育てていくスタイルです。畑のお世話をたくさんしたい人は、 毎日来てもいいし、忙しい人は、月に 1 回か 2 回でもいい。 月額 3000 円でメンバーになれて、 育てた野菜が収穫できたら、みんなで分け合います。屋上には畑だけでなく、キッチンやロングテーブルも設置されているので、収穫した野菜で料理を作ったり、ワイワイ食卓を囲むこともできるようになっています。
どんな想いから作られ、どんなことを目指している農園なのか、プロジェクトの中心メンバー小野勝彦さんに伺いました。
まず、東京の食料自給率が 0%という衝撃的な数値を知って、驚いたのがきっかけでした。
万が一、有事があったときに、食料自給率ゼロの東京で人はどうやって生きていくのか。
まず、「一般の人たちで、なにができるのか」っていうのを考えたときに、1週間のうちの数時間でも、農に関わるようなことをやることによって、それが、数の力で、何億人かがやれば、馬鹿にできない。
あと、「万が一の時の知恵」が授けられることによって、「生き抜く術」みたいなものが、身につくんじゃないかっていうことを考えたんですね。それをキャッチーな言葉で言った方が、世の中には伝わるんじゃないかって仲間のみんなと考えて、「東京を食べられる森にしよう」という言葉で取りかかっています。
「ART FARM IKEJIRI」には、「ヴィンヤードコーナー」っていう場所もつくって、「ワイン用のブドウ苗」を20苗植えて、今、育て始めています。それはなによりも、僕自身、ワインが大好きで、一番やりたいことの 1つ。それを育てるのって、 もう自分の精神的な満足度が半端なく高まるなっていうところから始まっているんです。
なにを言いたいかっていうと、結局、人は、気持ちのいいこと、やりたいことに関しては、やっぱり一生懸命になれるから。そういう要素っていうのは、とても大事だと思っているんですよね。
なにが一番自分はやりたいのか、やると居心地がいいのか、アドレナリンが出るのかを考えたときに、僕はやっぱり、ワイン用のブドウの苗を育てることに重きを置いたし、メンバーの中では、野菜だったり、花だったり、土いじり…でも、土いじりは苦手だけど、この場所はやっぱり緑に囲まれていて、そこで人と話すだけで、なんか気持ちいいなと思う人たちがメンバーになってくれる、それでもいいと思うんですよね。
「ART FARM IKEJIRI」を来てくれる人たちのサードプレイス、 自宅、職場、そして3つ目で、最高に居心地いい場所が、ここになれたらいいなという気持ちで作っています。
小泉:素敵ですね。
大石:みんな電力の創業の地ですよ!
小泉:そうなんだよね。
大石:そこがまた発展していて、誇り高い感じ。
小泉:食料自給率…
上村:東京、0%です…
小泉:私ももう少ししたら実家の方に自分のサードプレイス、セカンドプレイスにして、姉のところに畑とかがいっぱいあるからみんなでやって。東京からやりたい人も呼んで…っていいなって考えてます。
大石:そうですか!
小泉:野菜が大好きなので。よく、姉のところで採れたものをもらいます。唐辛子とか、いろいろなものができて。
大石:だれが作業しているんですか?
小泉:姉と、義理の兄。義理の兄の実家というか、育った家がそこで。元々兼業農家だったんですよね。でもおじいちゃんおばあちゃんが亡くなってるから、義理の兄が趣味でいろいろ植えてみたり。ゴーヤとか、すごく採れます。
大石:小泉ファーム、みたいなものが全国あちこちにあったら食への関心が高まりそう。
小泉:小泉ファームじゃなくても、この「ART FARM IKEJIRI」みたいな、屋上とかちょっとしたスペースを利用して、月3000円ならそんなに大変じゃないかもしれないじゃないですか。それでいろいろなところにこれができたら、小野さんが望む世界がやってきそう。
大石:ね!
小泉:土をいじらなくても来ていい、って気楽でいいし。リタイアした方とかで、お仕事を頑張っていた方とかが急にお家にいることになって行く場所がなかったりする方がいっぱいいたりして。そういう人が来たり、子どもを連れてお散歩の目的地として行くとか。そうするといろいろな世代の人たちが集まって、すごくいいかもな。
大石:世田谷区、池尻だから。あとね、ここの周りは最近すごく整備されていて、近くに世田谷公園があって緑も多いし、校庭が使えたり、緑が豊富なんだよね。
上村:あの辺り、子育て世代も多いイメージなので。共働きで遠くに連れていくのは大変、という方にもすごくいい気がしますね。
(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)