絵本の世界を3D模型に 平塚盲学校、鶴見大が協働
平塚盲学校(塚越立子校長)と鶴見大学(横浜市)の元木章博教授のゼミがコラボレーションして、11月2日に開催された同校の文化祭で教科書で取り上げられる絵本のイラストなどを3D模型化した展示が行われた。
題材となったのは『スーホの白い馬』の作中に出てくる馬や遊牧民が使用する移動式の住居・ゲル、『ちいちゃんのかげおくり』の原爆投下前と後の原爆ドームなど。インターネット上の既成のモデルをダウンロードしたり、イラストや記述から3Dモデルを作成したりして、3Dプリンターで模型にした。
馬の3D模型を手に取った幼稚部の女児は「本物の動物は怖いけど、これなら触れる」と興味津々な様子だった。
学校司書の臼田玲子さんは「これまで個人で教材用の模型を持つ人もいたが、3Dプリンターなら安価に共有の財産が作れる」と話し、元木教授は「教材とリンクさせれば先生も使いやすいはず。視覚障害者の学習にとって有用な3D模型を普段から活用してもらえるようになれば」と期待を込めた。