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子どもの【発達障がい・グレーゾーン】親や周囲の理解はどう促す?「子どもの特性」に対する向き合い方

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子どもの【発達障がい・グレーゾーン】親や周囲の理解はどう促す?「子どもの特性」に対する向き合い方

臨床心理士・公認心理師のyukoです。世代や文化にギャップがあると、発達障がいやグレーゾーンといわれている子への理解が得にくいという悩みをよくお聞きします。一筋縄では伝わらない相手に、どこまでどのように説明すればよいのか。折り合いのつけ方を考えます。

世代間ギャップで理解が得にくい、わが子の「特性」

幼少期から集団行動が苦手で輪になじめなかったり、特定の音に敏感、指示は具体的に小分けにしないと伝わらない。病院では発達障がいといわれている息子。しかし祖父母は「子どもなんだから自由に遊ばせておけばいい」と療育を否定したり、義父母からは「育て方も関係あったんじゃない?」と言われ傷ついてしまった。伝わりづらい発達障がいやグレーゾーンについて、どこまで理解を得るべき?

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数十年前は、今ほど発達障がいの概念が確立されておらず、診断や知識についても世間に浸透していませんでした。
そのため、集団行動になじめない子は「やんちゃ」、社会的なルールの理解が難しい子は「教育がなっていない」などと片づけられ、各家庭それぞれの対応がなされてきました。

今とは全く異なる環境を過ごしてきた上の世代には、発達障がいそのものも、特性に配慮した対応も理解されないケースが多くあるよう。
どこまで理解を促し、どこから折り合いをつけて諦めていくのがよいかを考えていきます。

相手が何にひっかかっているのかを知る

親子においても義理の親子においても、世代の違いがあるうえ、子どもに対する強い感情を伴うため関わりが難しくなるときがあるもの。
ですが、「なんとかわかってほしい」「少しでも伝わってほしい」と思うときは、まず相手が何に引っかかっているかを知るのが大切です。

一般的に多くあるケースでは、

・自分の身内が「〇〇障がい」という診断であることに納得がいかない。

・昔は普通に受け入れられていたものが、今は治療の対象になる理由がわからない。

・「普通」だと思っていた子が、「特別」「特異」な存在になる不安がある。

何に納得がいっていないのか、どこの理解が難しいのか、ポイントを抑えられると説明の仕方が見えてきます。
「診断がつくことで子どもが変化するわけではない」「診断によって子どもが過ごしやすくなるための配慮を受けられる」など、相手の疑問や不安に沿った伝え方ができるようになるんですね。

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それでも説明が難しかったり、お互い感情的になってしまうような場合は、利用している相談機関に一緒に足を運んでみるのもひとつです。
説明に慣れている専門家や、権威を感じられるような先生であれば、スムーズに納得できる方も多いよう。第三者の力も頼りながら、理解を促していけるといいでしょう。

すべてをわかってもらうのは難しい。

これまで生きてきた環境や世代が異なると、子どもの特性について親の認識と同じように理解してもらうのは難しいもの。人によって、どこまで伝えるべきか、どの範囲までわかってくれそうかなどを見極めながら共有していく必要があるんですね。

どこで折り合いをつけるかは難しいところですが、一番重要なのは「子どもが過ごしやすい環境」を整えること。
子どもを傷つけてしまいそうな場合、息苦しくなりそうな場合は相手に言葉を選んでもらう必要がありますし、難しいようなら距離を置かざるを得ない場合もあるでしょう。子どもに直接影響がない場合は、「そうではないけど、まあいいか」と諦めをつけていくのもときには大切です。

色眼鏡をかけずに見てくれる存在の大きさ。

特性や障がいを理解した周囲の関わりは子どもの成長にとって欠かせないもの。
一方、色眼鏡をつけずに子どもの存在をありのままに受け入れてくれる存在も、時に大きな支えとなります。

「〇〇障がいの〇〇くん」ではなく、「ただのやんちゃな〇〇くん」と認識してくれる存在は、子どもにとってありがたい存在になるときもあります。
学校や習い事の場では、どうしても配慮が必要とされたり、周囲の気遣いを求めざるを得ないときもあるでしょう。
集団の中で生きていくためには避けられない環境調整ですが、ときに「周りとは違う僕・私」と感じ落ち込む子も。
「周りと違う僕・私」ではなく「唯一無二の僕・私」と感じられる居場所があれば、子どもは自信をつけて力を発揮していくことができていきます。

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完全な理解は得られないけど、子どもを唯一無二の存在として色眼鏡をかけずに愛してくれる存在も大きなものなんです。
折り合いをつけながら、上手に付き合っていけるといいですよね。

yuko/臨床心理士・公認心理師

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