気象庁の臨時会見は「マジでヤバい」!気象の専門家が教える、命を守るための鉄則
私たちにとって身近な空や雲、天気ですが、実は分からないこともたくさんありますよね。そんな空や天気の素朴な疑問に、雲研究者の荒木健太郎さんが優しく答えてくれているのが、書籍『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑 』(KADOKAWA)です。荒木さんは、話題の映画やドラマで気象監修を務めた、まさに空のスペシャリスト。雲はもちろん、雨、雪、虹、そして時には驚異となる台風や竜巻まで、空にまつわる面白くて、知っておくと役に立つお話を、わかりやすく解説してくれます。読み進めるうちに、何気なく見上げていた空が、ぐっと身近に感じられるようになるでしょう。
※本記事は荒木健太郎著の書籍『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』から一部抜粋・編集しました。
気象庁が臨時記者会見をするときはマジでヤバい!
梅雨から秋にかけて、豪雨や台風などによる災害のニュースを見かけることがあると思います。災害から身を守るため、とくに知っておきたいことがあります。
それは、「気象庁が臨時記者会見をするときはマジでヤバい」ということです。気象庁は大規模な災害が予想されるときや、すでに発生していてもおかしくないときは特別警報を発表します。特別警報はこれまでに経験したことのないような異常事態で発表されるもので、命にかかわる危険な状況です。そんな状況が見込まれるときに気象庁は臨時で記者会見をするので、自分の住む地域がふくまれていたら、本気で備えて事前に安全確保を!
もちろん、特別警報のときだけが危ないわけではなく、警報でも十分危険な状況です。災害から身を守るには日ごろからの備えが重要なので、住んでいる地域のハザードマップ(災害で危険な場所や避難場所をまとめた地図)をチェックして、食料・水などの備蓄も確認しておきましょう。
特別警報が発表されているときは、気象庁の予報課長が防災服を着て臨時記者会見をする。
「令和2年7月豪雨」の期間中に九州に発表された大雨特別警報(黒)。実際に、特別警報の発表された地域では大きな水害が発生した。
豆知識
避難したほうがいいかどうかは、住まいの地域の災害の危険性や、自分や家族など身の回りの状況によって変わります。事前に家族と話し合って自分に合った避難方法を考えておけるかどうかが、命を左右することも。