「あなたが共犯者」警察や検察かたる詐欺で3550万円被害 名張市の70代女性
三重県警名張署は9月18日、名張市の70代無職女性が警察官などを装った人物に現金約3550万円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。同署が特殊詐欺事件とみて捜査している。
同署によると8月26日ごろ、女性の固定電話に通信会社職員を名乗る人物から「携帯電話が今日で使用停止になる。東京中央警察署に電話をつなぐ」などと電話があり、続いて東京中央警察署を名乗る人物から「暴力団関係者を逮捕した。あなたの口座にお金が振り込まれている。あなたが詐欺の共犯者として浮上している」などと言われた。
更に東京検察庁を名乗る人物から「資金洗浄に関する調査をする必要がある。身の潔白を証明するためには貯金を出金すること。自宅前に置くように」などと電話で指示された。女性は金融機関でおろした現金を指示通りに8月30日と9月6日に紙袋に入れて自宅玄関先に置いたところ、なくなっていたという。
9月13日に女性が同様の事件が報じられた新聞記事を読み、不審に思って名張署に相談。被害が発覚した。
同署によると、特殊詐欺は管内で今年1月から8月末までに8件発生し、被害総額は約560万円。