相模原・淵野辺で外国人向け茶道体験 10人が日本の伝統文化に触れる
在住外国人向けの茶道体験イベントが2月15日、「春露庵(しゅんろあん)」=相模原市中央区=で開催された。市のさがみはら国際交流ラウンジが主催する「InternationalSalonmini」の一環として開催されたもの。
当日はアルゼンチンや台湾など様々な出身地の参加者10人が集まった。初めて茶道に触れるという参加者ばかりで、最初は緊張した面持ちだったものの、講師の点てた茶を飲み、実際に自分でも茶を点てる体験をするうち、次第にリラックスした表情に変わっていった。
「おもてなしの心に触れられた」
参加者の中には、初めて味わう抹茶の苦さに驚く人や、生菓子の美しさに感心する人も。終了後、参加者は「茶道を通して、日本の文化や歴史、おもてなしの心に触れることができた」、「茶室は居心地がよくて、帰りたくないくらい」などと感想を話した。
主催者は、「いつもは外国の方々に向けて、生活上のルールやマナーをお伝えする生活ガイダンスを定期的に開催しているが、今回のようなイベントを通して、日本の文化に触れる良い機会を提供できたと思う。今後も様々なイベントを開催し、国際交流を促進していきたい」と語った。
茶室「春露庵」とは
今回のイベントが開催された茶室「春露庵」は、約30年の歴史を持つ本格的な茶室。オーナーが高齢化のため手放す意向を示し、一時は解体の危機に直面していたが、茶道講師の青山多佳子さんの熱意と、所有者である谷津建設の谷津弘社長の理解により、昨年存続が決まった。現在は、青山さんが主宰する茶道教室「白珪会」として使用されている。青山さんは「一人でも多くの人に茶道の素晴らしさを伝えたい」と話しており、今後もこうした催しを積極的に受け入れていく方針だ。