公募展・書部門で特選 書家・稲村瑞穂さん
茅ヶ崎市浜須賀在住の書家・稲村瑞穂さん(51)が、昨年12月11日から22日まで国立新美術館で開催された日本画、水墨画、書の公募展「第31回雪舟国際美術協会展」の書部門で、3等に当たる特選を受賞した。
受賞作は2023年秋にアメリカ・ニューヨークで開催した個展のために制作した「ParallelWorld(パラレルワールド)」。意図せずに垂れた水滴と周囲の余白も生かした抽象的な作品だ。
タイトルは後から付けたものだが「以前から、現代は人々がそれぞれのパラレルワールドに住んでいるようだ、と感じていた。偶然生まれた線がその感覚と繋がった気がした」という。作品はニューヨークでも高い評価を受けたことから「どのように評価してもらえるのか知りたかった」と同展への出品を決めた。
兵庫県出身で7歳から書道を始めた稲村さん。結婚後、茅ヶ崎に移り住み、現在は書道教室を主宰している。
書道歴は40年を超えるが、作品の発表や展示にも積極的に取り組むようになったのは「ここ数年」。受賞について「自信がついた。これからも自分のアートの世界を広げていきたい」と話している。作品はインスタグラム(@mizuho_artworks)でも公開中。