南柏『食堂endo』の名物・ローストポークオーバーライス! ひと皿に手仕事が光る絶品ランチ
南柏の住宅地にある『食堂endo』は、公園に寄り添う2階の小さな創作イタリアン。夫婦で営む温かな食堂で、昼は光あふれるランチスポット、夜はワインと旬の食材を生かした料理が楽しめるバルに変身する。手作りと地元食材を大切にした親しみやすい味わいが人気だ。ランチはワンプレートで提供され、どれもボリュームたっぷり。
夫婦で営む小さな食堂の“等身大の創作イタリアン”
南柏駅から徒歩3分、南柏第一公園に寄り添うビルの2階に『食堂endo』がある。
明るくナチュラルな空間で創作イタリアンを気軽に楽しめる小さな食堂だ。
昼は陽光が差し込むランチスポット、夜はワイン片手に静かに過ごせる小さなバルに姿を変える。
「ここは以前、雀荘だったそうです。隣に公園があって、窓から日光がたっぷり入るところが気に入りました」と、店主の渡邉正和さん。
関西で約20年、洋食店やカフェで料理の腕を磨き、2022年に妻・奈緒さんの地元である千葉県へ移住。夫婦ふたりで店を立ち上げた。
駅前の喧騒から少し離れた立地を選んだのは、「自分たちらしく続けたいから」。
昼は近所のママ友グループ、夜は仕事帰りの女性ひとり客など時間帯で客層が変わる。
“日常の延長線上にある、少し特別な時間”を描く店づくりだ。
店名の『endo』は、エンドウ豆の花言葉「いつまでも続く楽しみ」と「必ず来る幸福」から名付けた。
「この店が、エンドウ豆のツルのように人がつながっていく場所になれば」
そう言って笑うふたりの姿が、そのまま店の空気感を物語っているようだ。
地元素材を生かし、“できるだけ手づくり”
『食堂endo』の料理には、細部にまで“手作り”の温度が宿る。
ドレッシング、ラペ、ソース、デザートにいたるまで、ほとんどを店内で仕込む。「手間がかかってもできる限り自分たちでつくりたいんです」と正和さん。
パンは野田市の人気ベーカリー『トイット Tiny Bakery みずき』から、野菜は柏市や野田市の農家から仕入れる。特にマイクロリーフは水耕栽培で育てられ、毎朝採れたてを仕入れるため鮮度バツグン。
「関西とこちらでは野菜の味が違うんですよ。この土地の味で料理ができるのが楽しいんです」と正和さん。
とはいえ、地元にこだわりすぎることなく、鮮度がいいものや、自宅のローズマリーも取り入れる。
「無理に“地産地消”を名乗らなくても、顔が見える作り手のものを使いたいだけです」
そんな等身大の姿勢が、この食堂の心地よさをつくっているのかも。
日が沈むと、ワインと一品料理が楽しめる“町のバル”に表情を変える。
ランチで好評のパスタも提供され、しっかりとした夕食もいただける。
ワインはフランス・イタリアのほか、南アフリカ・スペインなど幅広く選び、茨城県・五霞町(ごかまち)で醸造する『PLOW(プラウ)』のクラフトジンも飲める。
低温調理ローストポークでお昼からごちそう気分
ランチは、月替わりのスパイスカレーやパスタ、そして定番のチキンオーバーライス、夜も人気のローストポークオーバーライスの4品。すべてワンプレートで提供される。
この日は、大きなポークの写真とメニューの説明文を見た瞬間に決めた、自家製ローストポークオーバーライス1100円を注文した。
豚肩ロース肉を自家栽培のローズマリーとニンニクなどで2日間じっくりマリネし、低温で火入れしてしっとりと仕上げる。
看板のローストポークとターメリックライス。付け合わせのマイクロリーフ、クミンとアーモンドを加えたキャロットラペ、マイルドな酸味の紫キャベツのラペがひと皿に盛られ、彩りの良さが自然と食欲を誘う。
豚肩ロースはひと切れで口いっぱいになる大きさで、「生姜焼きのタレをアレンジした」というピリ辛醤油だれがよく合う。
すかさずバターが香るターメリックライスをひと口運べば、“おいしさの波”が押し寄せてくる。
自然光の入る窓際で楽しむひと皿は、平日でも休日でも“お昼からごちそう”の特別感を与えてくれる。スパイスの使い方が巧みな正和さんだから、スパイスカレーの味にも期待大。再訪したときにはぜひ味わってみたい。
食堂endo(しょくどうエンドー)
住所:千葉県柏市南柏1-11-11-2F/営業時間:12:00〜15:00・17:00〜22:00/定休日:月/アクセス:JR常磐線南柏駅から徒歩3分
取材・文・撮影=パンチ広沢
パンチ広沢
ライター・ドローンパイロット
学生時代、爆笑問題さんにインタビューしたのをきっかけに阿佐ケ谷に住み始め、以来30年もの中央線沿線ウロウロLIFE。グルメ、旅、エンタメいろんな仕事を幅広く担っているが、とどのつまり人の話を聞くのが好きなんだなあと思う今日この頃。2024年二等無人航空機操縦士の資格を取得しドローン関係の仕事も開始!