キ上の空論『除け者(ノケモノ)は世の毒を噛み込む。』上演が決定 中島庸介「今、僕ができる最高傑作」(コメントあり)
2024年5月9日(木)~19日(日)シアタートップスにて、キ上の空論 獣三作 二作め『除け者(ノケモノ)は世の毒を噛み込む。』が上演されることが決定した。
2013年に中島庸介が旗揚げした「キ上の空論」。2023年には10周年を迎えた演劇ユニット「キ上の空論」は何気ない会話の中にある毒と傷、滑稽な人々の生活を描いてきた。
「獣三作」とは、タイトルにそれぞれ『けもの/ケモノ/獣』をいれ、三作品の『獣』をテーマにした全く違った物語を描くもの。一作め『けもののおとこ(紀伊國屋ホール)』を皮切りに、二作め『除け者(ノケモノ)は世の毒を噛み込む(シアタートップス)』、三作め『緑園にて祈るその子が獣(本多劇場)』と展開を予定。今回はその二作めで、医療機関を介さずに精子提供を行う『孕ませ(はらませ)男』と、第三者に寝取られる事で愛を確認し合う夫婦の、現在とこれまでを描いた物語。
上演決定にあたり、中島庸介のコメントが到着した。
キ上の空論 中島庸介
本企画は「獣三作」と銘打ち、三作それぞれ違うアプローチで「獣」を描くものです。一作め「けもののおとこ(紀伊國屋ホール)」を皮切りに、二作めをシアタートップスにて。三作めを本多劇場で上演します。本作「除け者(ノケモノ)は世の毒を噛み込む。」はその2作めで、医療機関を介さずに精子提供を行う“孕ませ(はらませ)男”と、第三者に寝取られる事で愛を確認し合う夫婦の、現在とこれまでを描いた物語です。 タブーを切り捨てるのはなんか違うだろうと思い、目を背けたくなるようなシーンも決心して描きました。一言で言えば精子提供の話です。登場するのは妊娠させたい人と妊娠したい人。ただセックスがしたい人。傍観だけして意見を言うだけの人。みんな身勝手な人達だし、個人的には大嫌いな人達なんだけど、どこか愛おしく思ってしまうんですよね。内容が内容だけに中途半端はやっちゃいけないと思ったので、全身全霊で取り組んでくれる俳優達にオファーしました。今、僕ができる最高傑作だと思っています。どうか観て頂きたいです。
ストーリー
医療機関を介さずに精子提供を行う『孕ませ(はらませ)男』と、第三者に寝取られる事で愛を確認し合う夫婦の、現在とこれまでを描いた物語。
正木円治(まさきえんじ)は、“寝取られ”の性癖を持つ夫婦やカップルとSNSで出会い、公認で依頼者のパートナーとセックスをする活動をしている。 ある日、円治は星野夫婦から、精子提供という名の“孕ませ”の依頼を受ける。悩む円治だったが、認知はしないことを約束し依頼を引き受ける。 そんな中、別の女性からも同じく“孕ませ”の相談が…
昔、引きこもりだった円治と、星野夫婦の性愛を軸にして、生きづらい世の中を描いた《人と人と人》の話。