観る者すべての心を揺さぶった名作「恋人たち」から9年、橋口亮輔監督最新作は“笑えて泣けるホームドラマ”『お母さんが一緒』
名作『恋人たち』(2015)から9年。稀代の映画監督・橋口亮輔が、江口のりこ、内田慈、古川琴音、青山フォール勝ち(ネルソンズ)をキャストにむかえ、家族のわずらわしさといとおしさをユーモラスに描いたホームドラマ、映画『お母さんが一緒』 が7月12日(金)より公開される。このたび、壮絶な姉妹喧嘩を捉えた本編特別映像が解禁となった。
橋口亮輔監督最新作は、笑えて泣けるホームドラマ
親孝行のつもりで母親を温泉旅行に連れてきた三姉妹。長女・弥生(江口のりこ)は美人姉妹といわれる妹たちにコンプレックスを持ち、次女・愛美(内田慈)は優等生の長女と比べられてきたせいで自分の能力を発揮できなかったと心の底で恨んでいる。そんな二人を冷めた目で観察する三女・清美(古川琴音)。三姉妹に共通しているのは、「母親みたいな人生を送りたくない」ということ。温泉宿の一室で爆発する三姉妹の母親への愚痴は徐々にエスカレートし、お互いをブラックユーモア満載に罵倒する修羅場へと発展。そこに三女がサプライズで用意していた彼氏・タカヒロ(青山フォール勝ち)が現れ、物語は思わぬ方向へ——。
<結婚>をめぐって意見が対立、言い争いが続く三姉妹だったが、ついに次女・愛美と三女・清美の取っ組み合いの喧嘩へと発展。「うちの家は、呪われとるかもしれん!」長女・弥生がオロオロする中、彼氏・タカヒロは体を張って仲裁しようとするが「今、お尻触ったでしょ!?」とあらぬ嫌疑をかけられる始末。「彼女の姉をいやらしい目で見てくる男は絶対浮気するよ!」「あんたね、まあ姉のこといやらしい目で見とったと!?」なぜかそのまま攻め立てられ続け、タカヒロは思わず「ごめんなさい!」と土下座する羽目に…家族でも言っていいことと悪いことがある!?エンドレスで続く姉妹の喧嘩に巻き込まれるタカヒロが思わず不憫になる映像となっている。
観る者すべての心を揺さぶった『恋人たち』から9年
「第89回キネマ旬報ベスト・テン」日本映画第1位、「第70回毎日映画コンクール」日本映画大賞、「第58回ブルーリボン賞」最優秀監督賞など、数多くの映画賞を受賞した名作『恋人たち』(2015)から9年ぶりとなる、稀代の映画監督・橋口亮輔の最新作。脚本家・劇作家・演出家・映画監督など、マルチに活躍するペヤンヌマキが2015年に主宰する演劇ユニット「ブス会*」で発表した舞台「お母さんが一緒」を橋口監督自ら脚色し、CS「ホームドラマチャンネル」(松竹ブロードキャスティング)の開局25周年ドラマとして制作されたオリジナルドラマシリーズが再編集され、映画となった。家族という一番身近な他人だからこそ湧いて出てくる不満や苛立ちをユーモラスに描いたホームドラマの新たな傑作が誕生した。
『お母さんが一緒』は7月12日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開