医薬品大手「JCRファーマ」が西区に『新製剤工場』を造るみたい。稼働中の原薬工場に隣接、有事に連携して生産体制強化
画像:JCRファーマ公式サイトより
芦屋市に本社がある医薬品大手メーカーの「JCRファーマ」が、神戸市西区の「神戸サイエンスパークセンター」内に新たな『製剤工場』を造るそうです。神戸市西区井吹台東町7-315
「JCRファーマ」は、独自のバイオ技術を活かした最先端の新薬開発に取り組んでいる企業で、希少疾病領域の「グローバルスペシャリティファーマ」です。
グローバルスペシャリティファーマとは特定の疾患領域や薬剤の開発・販売に特化した会社で、世界中に「新薬」を供給する企業のことなんだとか。
画像:神戸市企業進出総合サイトより
※2024年4月1日時点
今回新工場の建設が始まるのは、西神南ニュータウンに隣接する研究開発系エリア「神戸サイエンスパーク」内です。
同パークにはJCRファーマの原薬工場が2022年11月から稼働中。
その隣に建設する新工場は、感染症の世界的大流行時など有事の際に、原薬工場と連携して「ワクチンの受託生産体制」を整えるためで、平時はバイオ医薬品を製造する予定みたい。
JCRファーマではこれまでバイオ医薬品の研究・開発・製造を自社で一貫して行っており、新工場建設は、こうした医薬品をグローバル展開する際に、求められる品質基準に合う薬の製造体制を拡充する目的もあるのだとか。
現在は、独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」を使った、複数のタンパク質製剤の研究開発を順次進めているそうです。
完成予想図
新工場の名称は「新製剤工場(仮称)」。それぞれ地上3階建ての製剤棟/事務棟/自動倉庫棟が設けられます。
完成予想図
工期は2025年2月からスタートして「2026年9月」ごろまでの予定。
総工費は「約250億円」で、国の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」の補助金も活用するみたい。
報道によると補助額は未定ではあるものの、総事業費の半分程度とみられるそうです。
JCRファーマが取り組んでいる「希少疾病」のなかには、研究が進まず、治療法が存在しないような難病も数多くあるのだとか。社員一同使命感を持って、新薬の研究開発に挑戦しているそうです。新工場ができることで、より研究・開発が進むと良いですね。