楽天・田中将大、オリックス山岡泰輔、ロッテ平沢大河ら今季一軍未出場のパ・リーグ戦士たち
ロッテの「18」が2年連続一軍登板なしの危機
プロ野球のペナントレースもまもなく前半戦が終了する。今季も西武のドラ1ルーキー武内夏暉や日本ハムの田宮裕涼ら若手の台頭が目立つ一方で、今季一軍の試合に起用されていない選手たちも多い。その中には、これまでに輝かしい実績を残してきた中堅、ベテラン組も含まれている。
7月18日現在、一軍出場がないパ・リーグの主な選手を見ていこう。
V4を目指すオリックスではプロ8年目の山岡泰輔が一軍未登板だ。今季は開幕ローテ入りを期待されながら、開幕直前に右足の違和感を訴えてファーム調整へ。5月にファームでは実戦復帰を果たすもここまで2登板のみで、一軍昇格の見通しは立っていない。7年間で157登板(130先発)を積み重ねた右腕の早期復帰が待たれる。
プロ5年目の前佑囲斗は5月30日に今季初昇格するも登板機会なく、6月10日に登録を抹消。二軍では24試合に登板して防御率2.16とアピールを続け、昇格の機会をうかがう。高卒二年目の昨季、二軍で首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得した池田陵真も今季はまだ一軍からお呼びがかかっていない。
ロッテでは背番号18を背負う二木康太がまだ一軍で投げていない。昨季はケガに苦しみ、新人年以来の一軍登板ゼロに終わった右腕は、復活を期す今季も思い通りの投球ができずにいる。また、2022年にセットアッパーとして大活躍した東條大樹、小野郁の両右腕も二軍生活が続いている。
高卒1年目の2022年に佐々木朗希とのバッテリーで完全試合を達成した松川虎生は、今季二軍で打撃強化に取り組み中。2015年のドラ1・平沢大河と2018、19年に2年連続24本塁打を放った井上晴哉も今季一軍未出場。ともに年々出場機会が減っており、今季が正念場のシーズンだけに奮起が期待される。
ソフトバンク板東湧梧、楽天・宮森智志、安田悠馬も一軍出場なし
ソフトバンクでは31歳の武田翔太が4月に右肘のトミー・ジョン手術を受けたため、今季中の復帰は絶望的。今季開幕ローテを争った板東湧梧もコンディション不良に見舞われここまで一軍登板なし。ただ、6月に二軍で復帰以降、4試合連続無失点投球を続けており、近いうちに昇格する可能性も十分にあるだろう。
昨季自己最多となる45試合に登板した田浦文丸は、春季キャンプから左肩の違和感でリハビリ組に。シーズン折り返しを過ぎたが、ファームでの登板もないままだ。先発に再転向した笠谷俊介は二軍で14試合に登板して防御率2.37と好投続けるも、パトップの防御率(2.44)を誇る分厚い先発陣に阻まれ、ここまで登板機会を得られていない。
楽天では田中将大の状態が気がかりだ。昨年10月下旬に右肘のクリーニング手術を受け、一時は開幕ローテ入りを目指して調整していたが、3月20日の二軍戦を最後に実戦登板がない。あと3勝に迫る日米通算200勝達成へ暗雲が立ち込めている。
ルーキーイヤーの2022年に新人タイ記録となる22試合連続無失点を達成した宮森智志も今季ここまで一軍登板がない。二軍では29登板で防御率2.29の好成績を残しているが、一軍昇格の機会が巡ってこない。同じく二軍で打率.288、5本塁打、34打点の好成績を残している安田悠馬も開幕からファーム暮らしが続いている。
2年ぶり一軍出場目指す西武・岡田雅利
西武では昨季中継ぎとして活躍した佐々木健と森脇亮介の2人が未登板。昨季途中に佐々木は左肘のトミー・ジョン手術、森脇は右上腕動脈閉塞症の治療を行い、今季は育成契約でシーズンイン。支配下登録期限は7月末までと残された時間は少ない中、一軍の舞台に舞い戻ることができるか。
一方、昨季は3月に受けた左膝手術の影響でリハビリに専念した岡田雅利が、4月6日の三軍戦で約1年半ぶりに実戦復帰を果たした。ここまで二軍で13試合に出場と、順調に試合を積み重ねており、2年ぶりの一軍登録も見えてきた。
日本ハムでは昨季まで3年連続50試合登板を果たしていた玉井大翔が、ここまで一軍登板なし。二軍でも4月6日の登板以降、音沙汰なしが続いていたが、7月17日に約3カ月ぶりに実戦復帰を果たした。勝負どころとなる後半戦での昇格なるか注目だ。
一時はクローザーとして活躍した石川直也もここまで一軍未登板。昨季は一軍で16試合に登板し、防御率5.87と精彩を欠いた。今季二軍では23試合に登板して2勝2敗6セーブ、防御率3.22の成績。玉井とともに後半戦のブルペンを支える存在となれるか。
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記事:SPAIA編集部