「サポート詐欺」っていったい何? 進化するデジタル詐欺の手口と対策
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、9月18日の放送にITジャーナリストの三上洋が登場。俳優の要潤も被害に遭ったという「サポート詐欺」について解説した。要は11日、自身のX(旧Twitter)にて「Microsoft(マイクロソフト)を名乗ってパソコンのウイルス感染のサポートを装った詐欺が横行しています」と、注意喚起を促していた。
長野智子「要潤さんの受けた『サポート詐欺』というのはどういうものですか?」
三上洋「主にパソコンでウェブサイトを閲覧していたとき、いきなり『ビーッ!』、あるいは『ビー、ビー、ビー』と音がします。Windowsのロゴみたいな画面が出ます。Microsoftセキュリティセンター、Windowsセキュリティセンター、『あなたのパソコンがウイルスに感染しています。急いで以下の番号に電話してください。サポートします』という詐欺なんですね」
鈴木敏夫(文化放送解説委員)「はあ~……!」
三上「そもそもウイルスに感染していないのにそういう画面を出してくる。じつは単にウェブサイトなんです。ウェブサイトの表示上で音を鳴らしているだけ」
長野「引っかかったことがあるんです。表示が出たんだけどシャットダウンできなかった。どうすればよかったんですか?」
三上「ほとんどのサポート詐欺はキーボードの左上にあるEsc(キー)を長押しすると×ボタンが出てくるのでそれで消せます。もしくはCtrl、Alt、Delを同時に3つ押す。少し待つと再起動というのが出てくる。再起動すれば大丈夫です」
長野「その時点で消せばパソコンの被害は出ていないと?」
三上「というのがいままでのサポート詐欺です。すごく多くて、要さんもこれに騙されたのかな? で、この電話番号にかけるとどうなるか。私は取材で何度もかけたんですけど、だいたい外国人なまりの人が出てきて『どうしましたか?』『あなたのパソコン、ウイルスに感染した。診断しますから番号を言ってください』と言って、正規の遠隔操作、リモートコントロールのソフトウェアを入れさせられます」
長野「はい」
三上「そうすると『今から診断します』と言ってこちらのパソコンを診断する……フリをする。感染していないのに『こんなにウイルスがあるよ』と言ってニセのセキュリティソフトを売りつける、という手口です」
長野「私、電話しちゃった。そんなにアクセント強くない、まあ日本人かな、という人が出て信用しちゃって。そうこうするうちにパソコンのカーソルが動き出して、勝手にいろんなところをクリックするの。ただ何か買わされる前に『これはやられた』という感じがあるじゃないですか。『まずい』と思って、その時点でパソコンを壊したんですよ」
鈴木「ドリルを使って?」
長野「小渕さんじゃないんですから(笑)。ドリルじゃないけど、ガーン、って」
三上「その時点で電話を切った長野さんの判断は100点、大正解です。でも壊す必要はありません。たぶんパソコンに問題はなかった。ただ3日ほど前にさらに進化した手口、閉じることができないサポート詐欺が出てきた。IPA(情報処理推進機構)という団体が注意喚起を出しました。真っ暗な画面で文字だけ出てきて、しかもパソコンを再起動しても出てくる、というものが発見されているそうです」
三上はその「進化した手口」や対策について語った。さらにジャーナリストの多田文明も出演し、最近のネット以外の詐欺、それとネット詐欺の関連などを解説した。詳しくはradikoのタイムフリー機能にて。