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結婚が破談に…40代でも“充実した恋愛”をする女性が意識しているコト

ウレぴあ総研

仕事に恋にと忙しかった30代を過ぎてアラフォーに差し掛かると、「恋愛すること自体が難しくなった」と実感する女性は多いのではないでしょうか。

年を重ねるごとに恋愛が遠ざかるのは、相手の有無と同時に自分にも新しい問題があるのかもしれません。

「40代で恋愛なんて」と話す人もいますが、人を好きになる奇跡はいくつになっても変わらないもの。

40代でも恋愛を充実させている女性は、何を意識しているのでしょうか。

mimot.(ミモット)

「ゆるい恋愛」を楽しむ独身女性

優美さん(仮名・42歳)は、コンピューター機器を販売する会社で正社員として働いています。

「転職して10年経ちました」と笑顔で話す優美さんは独身のひとり暮らし、実家は市外にあるそうです。

営業のサポートとして忙しい毎日を送る優美さんですが、現在「お付き合い寸前の男性」がいて、時間を作ってはデートを楽しんでいるといいます。

お会いしたときはクリーム色のニットにスカート姿だった優美さんは、柔らかい顔立ちが引き立つ落ち着いたメイクが安定した心を想像させるようでした。

お相手の男性とはどんな状況なのかを尋ねると、

「向こうはバリバリの営業職で残業も多くて、平日はLINEだけとか電話で一時間話すくらいが普通です。

週末も向こうの状態に合わせてデートの約束をする感じで、会わないときもあるのですが、今の状態に不満はないですね」

と、落ち着いた声で話してくださいました。

「会う時間が少なくても平気なのですが」と質問すると、

「私も平日は仕事が忙しくて、家に帰れば家事や明日の準備なんかでバタバタして自分のことでいっぱいなときもあります。

週末はだらだらインターネットして映画を観て過ごしたい気分のときもあるし、そこまで強く会いたいとは思わないですね」

体力の問題もありますよね、と笑う優美さんは、「ゆるい恋愛」を楽しんでいるように感じました。

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「自分の感覚に合う」男性との出会い

「若い頃は、というか30代の頃は、結婚も考えたしもっとガツガツしていましたね」

と話す優美さんは、当時お付き合いしていた男性と一度結婚の話が出たそうですが、「結婚後の家庭の維持をこちらに全部押し付ける彼に違和感を覚えて」破談となっています。

「私は何も言っていないのに『結婚したら退職して家庭を守る』が彼の前提で、私は仕事が好きだし家庭はふたりで守るものでは、と言ったら『俺は仕事があるから』と普通に返されて、上手くいかないだろうなと確信しました」

実家の両親が共働きで一緒に家庭を支えるのを見てきたという優美さんにとって、自分の都合を当然のように押し付けてくる彼氏の姿はショックだったといいます。

「本当は早く結婚したくてたまらなかったのですが、もしかしたらそういう気持ちを見透かされて、『こいつは家庭に入りたい』と思われたのかもと今は別の考えも浮かびます」

と、結婚に焦っていた自分を振り返りました。

自分は仕事を続けたいと通す優美さんは彼氏から別れを告げられて、それ以来真剣な交際に至る男性は現れていないそうです。

「結婚はしたいけれど、何と言うか自分を犠牲にするような形は嫌だなと思って、恋愛そのものに嫌気が差していた気がします」

仕事に没頭しているうちにアラフォーになっていました、と続ける優美さんですが、今の男性とはそんなプレッシャーを感じることなく過ごすことができています。

出会いは友人の紹介で、「結婚している友人の旦那さんの友達として、飲み会で顔を合わせた」のが最初です。

優美さんは恋愛での出会いをそのときは特に意識しておらず、仕事のやりがいやお互いに独身でひとり暮らしの大変さなどを打ち明けあって、盛り上がったといいます。

「感覚が合うというか、結婚も人生では大事だけど、それに全部を捧げるのは違うよねって話ができたのがうれしかったですね」

そんな気楽さでLINEのIDを交換し、それからも連絡を取り合って食事にいくうちに、恋愛感情が芽生えました。

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お互いに「無理をしない」状態

「彼のほうも、初対面のときは私と今のような感じになるとは思っていなかったそうで、『気楽に話せる女友達』の感覚だったと思います」

そう振り返る話ができるほど、今は心の距離が近いその男性とは、月に数回のデートを「夜遅い時間まで一緒にいる」程度の親密度があります。

お互いに好意があるのは伝わっている、それでもきっぱりとした「交際」の形に踏み切らないのは、

「今の距離感が居心地がいいからです」

と、優美さんは言い切ります。

過去の恋愛で何に懲りたのか、「男性から一方的に在り方を押し付けられる」ことより「自分を曲げてまで男性との交際にしがみつく怖さ」だったことが、今はわかるそうです。

「結婚に焦らなくなった今は、今の彼ともがんばって恋人関係にする気が起こらなくて。

私も彼も結婚はしなくていいと話すけれど、いざ付き合ったら変わるかもしれないし、今の状態でも特に不安がないのですよね」

穏やかな声でそう話す優美さんは、「無理をしたくない」という気持ちが強いように感じました。

30代のように勢いや体力があるときなら、すんなりと交際の形に収まりそうですが、あえてそれを避けるのではなく「ふたりが作る流れに身を任せる」おおらかさが、優美さんを追い詰めないのかもしれません。

ここで疑問に思ったのが男性への信頼についてで、「自分以外の女性と彼が親しくなる可能性などは浮かびませんか」と尋ねると、

「それは怖いです、もちろん。

でもお互いさまですよね、私だって外では『彼氏ナシ』で通しているし。

私に隠れて誰かと会っている雰囲気はないし、いろいろと話してくれる態度もずっと変わらないし、何かあっても柔軟に対応してくれるのを見ると、それは大丈夫なのかなと思うときが多いです」

と、自分と同じように無理をしていないと感じる男性の姿を受け止めていました。

交際にこだわらなくても、今の状態がふたりにとって無理なく過ごせる形であってそれを受け入れられるなら、一番の安心ではないでしょうか。

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感じる「衰え」とは

「彼とも話すのですが、40を過ぎてからは億劫なものが増えるというか、友人との飲み会の約束すら大変と感じるときがあって、時間を作って動く体力もそうだけど、人と過ごすエネルギーが減っているのは、感じますね……」

特に仕事がある平日は「会社でも家でもルーチンで動く」ことが多く、若い頃ほど積極的に外の世界に出て行く気になれないそうです。

独身の自分と違って、既婚で子どももいる友人たちとは会う時間を合わせることも難しく、人と交わる気持ちの衰えは、それぞれ違う現実に身を置くのなら当然かも、とも感じます。

だからこそ、一対一で向き合える彼の存在は大切なものであり、一緒に過ごすためにあえてあれこれとがんばる自分を、優美さんは肯定しています。

「といっても、週末のデートのために体調を整えるとか、新しい服を買うとか、手が届く範囲のことしかできないのですが」

と笑う優美さんは、「無理をしない自分」もまた大切にする姿勢があります。

「男の人なんて、彼もそうですが40代になったらそれなりの役職に就く人もいるし、独身でも結婚していても忙しくて時間がないのは、見ていればわかります」

いろいろなエネルギーの衰えは「避けられない」人も多く、そのなかで居心地よく過ごせることは本当に貴重なのだと、改めて思いました。

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恋愛を充実させるために、意識していること

「今の自分を保つために、意識していることはありますか」と尋ねると、

「やっぱり、健康ですね。体がしんどいと心もへこんでしまうので、体調を整えることは日々気をつけています。暴飲暴食をしないとか、睡眠時間を確保するとか」

衰えを実感するからこそ、心身ともに健全であるための基本である健康を大切にするのは、当然とはいえできていない人も多いのではないでしょうか。

「あと、本を読むのが好きなのでその時間を作るようにしています。

暇だと思うとつい彼に構ってほしくなるし、連絡はするけど彼だけにならないための趣味は大事かなと思いますね」

そう話すのは、「恋愛中心に生きて大変そうな友人」を見ているからだそうで、彼や自分に振り回されないためにも、ひとりの時間を充実させることは重要だと感じました。

優美さんと話していて受け取るのが、「彼との時間を大切にしたい」と思っていることで、「無理をしない」のと並行して彼に向ける好意を育てたい気持ちが見えてきます。

その自分を愛する姿勢が、何よりも恋愛を楽しむ秘訣なのではないでしょうか。

男女の関係でしっかりと交際の形を作ることも、安定した心のつながりにはもちろん大切です。

一方で、それにこだわるのではなくお互いを信頼して今の距離感を守り育てることも、いい関係を保つためにはあり得ると感じます。

心身ともに変化が見えてくる40代だからこそ、お互いに無理なく過ごせる自分でいられることを、意識したいですね。

(mimot.(ミモット)/弘田 香)

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