今週のヘラブナ推薦釣り場2025【群馬・近藤沼】
ついに平場の乗っ込みが各地で始まった。上州空っ風で有名な群馬県館林市にある近藤沼でも、浅場に魚が突っかけてはアシを揺らし水面に波紋を立てる。正直、魚影はそれほど濃くないのでオデコ覚悟の釣りにはなるが、だからこそ腹パンが1枚でも出たときの感動は大きい。トイレ・駐車場完備で足場もさほど悪くないので、誰でも気軽に楽しめるのがうれしい。何百ものこいのぼりが舞う春の近藤沼をぜひ狙ってみてほしい。
近藤沼の概況
群馬県館林市の近藤沼公園内にある沼。3つの沼で構成され全周は約2.5kmと意外にも広大だ。また5月6日までこいのぼりの里祭りが開催され、近藤沼を含む市内4会場(鶴生田川・多々良沼・茂林寺川)で計4000匹以上のこいのぼりが空を舞う。ヘラ釣りにコイは厄介者だが空を舞ってくれるなら歓迎だ。
3月下旬に今期一発目の乗っ込みがあったとの報が届いたが小規模だったらしく、急いで現地に向かうも終息していた。しかし小規模ということは裏を返せば、まだまだチャンスはあるということ。それがいつなのかは誰にもわからないが、雨後の増水時や大潮が絡んだら要チェックだろう。
ポイント
盛期は中央の沼および東の沼に架かる浮き桟橋がヘラ釣りのメインポイントだが、春のこの時期だけは水深が深すぎて好まれない。
西の沼
春の祭典を飾るメイン会場と言っていいだろう。全域に渡って水深が浅く、一部はアシ群が形成され一大乗っ込み場となっている。当然ながら人気も高く、とくにアシ際が狙える釣り座などは朝早くから場所が埋まる。南岸から渡れる島周辺や西岸のアシ周辺はとくに人気があるので、釣り座確保は迅速に進めたい。
なお全周に渡って釣り座は1人用の既設釣り台が主体で、自分の釣り台を出して釣るスタイルはあまりやらない。ただし万力を取り付ける受け木がない台もあるので、念のため釣り台は持参したい。水深は深い所でも1本程度。
中央の沼
西岸または南岸の西寄りが人気で、とくに既設釣り台の周辺にアシが生えた場所が好まれる。西の沼に比べて水深が深く、足元からすでに1本以上ある所も少なくない。乗っ込み狙いには不向きに感じられそうだが、西の沼と比べて大型が出やすいので好んでこちら側に入る常連も少なくない。記者もその口で、とくに西の沼と結ぶ水路内のアシ際を狙うのが大好きだ。中央の沼・浮き桟橋
この時期は狙う人が少ないが、仮に乗っ込み気配がないとか浅場に接岸傾向でなければ逃げ場として狙ってみたい。その場合は水深がより浅い西寄りがベストだが、それでもタチは2本以上ある。なお桟橋に乗ったからといって別料金は不要で、誰でも気軽に利用できる。
釣り方とエサ
乗っ込み気配の有る無しで竿の長さが変わる。気配があれば短竿、なければ中〜長竿。どちらに転ぶかは行ってみなければわからないので、準備だけはしておきたい。目安は竿6~21尺で釣り方は底釣り。強風時は流れが出るのでハリスオモリやドボンも準備したい。
エサは両グルが主流だがバラケ併用もありと言えばあり。臭いエサを打つとマブナが多くなるとかカメばかりになるなどと言われるが、両グルテンでもそれは同じこと。ならばヘラを寄せる意味でもバラケを打ったほうが得策との考えもある。
アベレージサイズは33~39cmだが、春に同沼を訪れる人の多くがこれ以上のサイズを狙う。記者が知る限り最大は48cm台で、尺半がいるからこそ狙うのだから仕掛けは太めを使う。とくに短竿だと切れやすいので、自分で違和感を感じない程度のラインを使いたい。
記者は年がら年中ハリス1号が基準で、竿が10尺未満なら1.2号に替える。記者はこれで太いとは思わないが、人によっては太すぎると感じるだろう。違和感を感じると釣れる気がせず、釣りにも身が入らないので、その場合は自分に適した太さを使おう。あえて目安を付けるなら0.8号前後か。またハリも同様。ギガリフト10号が標準の記者だが、人によっては大きすぎるだろう。目安はヤラズ系なら7~8号程度でも十分。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年4月18日号に掲載された記事を再編集したものになります。