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緑消防署 火災大幅増、啓発を強化 商店街、外国人らも協力

タウンニュース

緑消防署が協力店舗などに配布したシール(提供画像)

緑消防署によると、今年は昨年と比べ横浜市内、緑区内での火災発生件数が大幅に増加している。今年元日から2月27日現在までに、市内では昨年同期比75件増の179件、区内では同5件増の9件の火災が発生。同署は3月1日から7日までの「春季全国火災予防運動」期間に合わせ、区内の商店街との協力による火災予防シールを活用した啓発のほか、多言語による火災予防活動を実施するなど、さまざまな取組を通じて区民の防火意識向上に向けた呼び掛けに力を入れている。

緑消防署によると、今年元日から2月27日現在までに区内で発生した9件のうち、3件は公園などで雑草が燃えるといった火災だった。出火原因は調査中だが、「たばこの投げ捨てなどの不注意により火災が拡大した可能性がある」としている。同署の吉野賢二副署長は「空気が乾燥する時季は火災が発生しやすい。屋内だけでなく、屋外での火の取り扱いにも十分注意してほしい」と呼び掛けている。

販売物品などにシール貼付

同署では火災が発生しやすいこの時季に、より多くの区民の防火意識向上につなげたいと今年、中山商店街、長津田商店街の店舗や医院など各7カ所との協力による啓発活動を展開。火災予防のほか、住宅用火災警報器の設置や更新などを呼び掛けるシールを協力店舗などに配布し、それぞれの店が取り扱う物品のパッケージなどに貼って期間中に販売してもらうことで、広く防火を呼び掛けている。

同署によると、この取組が始まったのは昨年11月。当時は中山商店街の店舗のみが協力していたが、今年は啓発活動の一層の拡大を目指し、新たに長津田商店街の店舗なども加えた。

外国語でのアナウンスも

また2月上旬には、区内に住む外国人への広報強化を目的に、ヒンディー語と英語で防火を呼び掛けるアナウンスの録音を初めて実施。インド人やアメリカ人、イギリス人の協力で録音された音声は、同期間中、インド出身者など外国人が多く暮らす霧が丘地区一帯で放送されている。

さらに3月1日から3月末までは、緑郵便局との連携で「走る防火ポスター展」を実施。これは、区内の小学生を対象にした消防ポスターコンクールの応募作品を同郵便局の集配用バイクに掲示し、区内全域を走りながら啓発につなげるもの。今回は区内の小学校6校から児童の作品計327点が寄せられた。

また3月2日には、緑消防署、緑消防団などの協力で「十日市場消防DAY」(主催・一般社団法人横浜グリーンバトン倶楽部)が十日市場町内で実施され、一般向けに水消火器の使用体験や心肺蘇生訓練などが行われた。緑消防署によると、家族で参加した男性の中には「家族で防災について学ぶ良い機会になった」と話した人もいた。

同署の寺山洋司署長は、緑区内の火災件数が昨年は市内18区で最も少ない16件にとどまったが、今年は急増していることにふれ「空気が乾燥している状態が長く続いており、小さな火でもあっという間に燃え広がる危険性がある。火の元には今まで以上に注意してほしい」と呼び掛けた。

シールを貼って昨年販売された商品(提供画像)
児童が描いたポスターを掲示した集配用バイク
十日市場消防DAYの様子(提供写真)

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