オレオレ詐欺防ぐ 行員2人と支店に感謝状 名張署
三重県警名張署は、オレオレ詐欺の被害を防いだとして、名張市夏見の百五銀行名張支店(長田秀樹支店長)の行員、奥田尚美さん(61)と西村由美さん(53)、同支店に署長感謝状を贈った。
同署などによると4月30日午後1時30分ごろ、市内の70代女性が来店し、現金300万円を「出金をしたい」と話した。窓口で対応した奥田さんが理由を尋ねると「リフォーム」と答えたが、具体的な内容は答えられず、女性は「実は息子にお金を渡すつもり」などと話した。
奥田さんは不審に思い、西村さんに報告。西村さんが更に話を聞くと「息子が女性を妊娠させてしまった」などと話したため、詐欺だと判断。同支店が名張署に通報し、被害を未然に防いだ。
女性の携帯電話には同日の午前9時ごろ、男の声で「400万円お金を貸して。名古屋の若い女性と浮気して妊娠させてしまった」などと電話が掛かっていた。女性は電話の相手を長男だと思い込み、用意できる300万円を出金しようと来店していた。
5月22日に安達一人署長から感謝状を受け取った奥田さんは「(被害を防げて)よかった」、西村さんは「高額であれば出金理由を聞くようにしており、これからも続けたい」と話した。