『マックのポテト』を潰して揚げれば『コロッケ』になるに決まってるよな!? やってみた → 私「そんなバカな」
冷えたら目も当てられないものの代表格『マックのポテト』だが、私が「冷えたマックのポテトをハッシュポテト化すれば熱いポテトよりウマい」という歴史的発見をした件について先日の記事でお伝えした。冷えたポテトを刻んで揚げれば全てが解決する……まさにエコ!
さて。この一件ですっかり気をよくした私は、冷えポテトの新たな活用法をひらめいた。それは『コロッケ』。コロッケはつぶしたポテトを揚げたものなので、理論上は絶対的に可能である。マック味のコロッケなんてウマいに決まってるだろ、なぁ!?!?
・ノリノリである
ちなみに。私が同時期に大量のフライドポテトを冷やした理由について「ワザとだろ」とお思いの読者もおられるかもしれないが、それは違う。
去る6月30日、正月の福袋に入っていたポテトのタダ券が一斉に有効期限を迎えたのだ。「計画的に引き換えとけよ」という意見はもっともだが、おかげでハッシュポテトアレンジを発明したワケなので、タダ券まとめ使いもあながち悪くない。
そういうわけなので意図的に冷やしポテトを発生させたわけではないこと、くれぐれもご理解いただけますよう。
今回、冷えたフライドポテトの他に準備する具材はタマネギ、合い挽き肉、バター。マックの味を邪魔せぬよう最小限に。
みじん切りしたタマネギをバターで炒め、合い挽き肉を加えてさらに炒める。調味料は使用しない。マックのポテトは塩気が強いからアレで充分だ、きっと。
・正直しんどい
使用するフライドポテトはMサイズ2個ぶん。理由はMサイズを2個冷やしてしまったから。
前回の経験から、このままだとボロボロで成形ができないことは目に見えている。
のでレンジでカンカンに加熱。
そこから「潰し」にかかるのだが……これ、想像の10倍しんどかった。レンジで加熱した冷えポテトの外壁は、ホニャホニャな見た目と裏腹に意外と防御力高めである。「潰す」というより「突く」が正しい。木べらをグー握りで突くべし! 突くべし!
約10分間、突きを喰らわせたポテトがこちら。ジャガイモのゴロゴロ感を演出するためあえて完全には潰さなかった(と見せかけて右手が限界でした)。“すりこぎ棒”とかがあればよかったかもしれない。
先ほどのタマネギ&肉を加え、混ぜる。ハッシュポテトの時と同様、成形できるか否か微妙な雰囲気……!
・ギリギリである
そこからタネをこねくり回し、おにぎりの5倍くらいの圧力でギュッ! と握りしめる。すると……
なんとかコロッケ型になった!!!
が……予想通り相当に脆いフライドポテト・コロッケ。3秒も経てばボロボロと崩れ始めるではないか。ここからはスピード勝負。ペンキの要領で小麦粉 → 卵 → パン粉をスピーディーかつ、なすり付けるように塗りたくる。
エイヤッ! とばかりに煮えたぎる油に放り込めば……ふぅ。どーにかコロッケの体裁を保ってくれそうだ。
とはいえ、コロッケ作りの現場は凄惨を極めた。何か “つなぎ” を使ったほうがよかったかもしれない。
かくして出来上がったマックのフライドポテト・コロッケが……
こちら!
手作り感に溢れてておいしそ〜!!
これでウマかったらSNSのプロフ欄に「冷えたマックのフライドポテトアレンジ専門家」の肩書きを記載するつもりであるが、果たして私はレシピ本を出版できるのだろうか?
運命の瞬間……いただきます!
…………ん微妙っ!!!!!!!!!!
・逆ビックリである
なんというか……決してマズくはないのだが、「ウマい」と言ったら嘘になる。嘘を言うわけにはいかないので、ここはハッキリ「微妙」とお伝えするしかない……ぐっ。
何が微妙かというと、まず「味が薄い」。そして「ポテトが硬い」「油っぽい」といった問題が挙げられる。ハッシュポテト編ではプラスに働いたフライドポテトの特色が、コロッケ編ではマイナスに作用してしまったようだ。レシピ本出版の夢はかなり遠のいた。つらい。
ちなみにソースをかけると「普通のコロッケ」くらいのレベルには昇華してくれた。結果として「マックのフライドポテトの塩分をもってしても、コロッケ全体はカバーできない」ことが判明したことになる。
が、だからといって塩やコショウを追加したのでは「普通にジャガイモでコロッケ作ればよくね?」となってしまうのが難しいところだ。マックのフライドポテト・コロッケはある意味成功・ある意味失敗。わざわざトライしてみる必要はないかもしれない……つらい。
最後にせっかくなので、編集部で一番マックを食っていそうな男・あひるねこ記者に「あるものを使って作ったコロッケである」とだけ伝え、味見をしてもらうことに。
すると会話を盗み聞いていたサンジュン記者が「俺わかった! 当てていい? ねぇ、当てていい? 答えは……『じゃがりこ』!!!!」と横やりを入れてきたのだが、全然違うので適当にあしらっておいた。
あひるねこ「なんだろう、イモはイモだけどサクサクしてるからお菓子かな……いや待てよ。分かったかもしれない。もしかして……マックですか?」
さすがは編集部で一番マックを食っていそうな男。感想を求めると「できればマックのポテトはポテトのままで食べたかった」とのことである。同感だ。
なんでもアレンジすりゃいいってワケじゃないことが判明したマックのフライドポテトであるが、私は今後もシャカリキに研究を続けていく所存である。いつかSNSのプロフ欄に「冷えたマックのフライドポテトアレンジ専門家」の肩書きを記載するために……!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.