犬の外飼いが『絶対NGな理由』4選 愛犬の命を危険に晒す可能性も…
️マダニや蚊による感染症のリスク
外飼いをしていると、どうしても害虫との接触のリスクが高まります。マダニや蚊に刺されてしまい、それらが媒介する感染症にかかってしまう可能性があることを覚えておきましょう。
フィラリア症予防薬や混合ワクチン、ノミ・ダニ駆虫薬の投与で予防できるものが多くはありますが、全てを防ぎ切れるとは言い切れません。
蚊に刺されてしまって患部が大きく腫れたり、蜂に刺されてアナフィラキシーショックを起こすなどの可能性もあるため、防虫には特別の注意が必要になります。
️誰かにイタズラをされるリスク
犬を外飼いしていると人の目に触れる機会が多いため、近所の人や通勤通学の人が可愛がってくれるというメリットもあります。中には、飼い主さんも知らない交友関係を愛犬が築いていたなんてこともあるかもしれません。
しかし、犬に向かって石を投げたり、暴力を振るったりなど、悪意をもってイタズラをする人もいます。また悪意はなかったとしても、犬に関する知識に乏しい人が犬にとっては有害な食べものを勝手に与えてしまい、中毒症状や誤食を起こしてしまうリスクもあります。
️悪天候時や体調不良時のリスク
台風や大雪などの悪天候時、外飼いの犬をそのままにしていると過酷な環境に置かれることになります。
台風の場合には強風で何かが飛んできて怪我をしたり、あるいは犬小屋ごと飛ばされてしまうリスクもゼロではありません。
大雪の際には低温で体調を崩したり霜焼けになる可能性があるでしょう。また近年の夏の異常な暑さも、外飼いの犬にとっては命取りになりかねません。
仮に天候が安定していたとしても、病気や高齢で体調が思わしくない場合には、外の環境は犬に悪影響をもたらします。
台風接近のニュースが伝えられると、「全ての犬を家にしまえ」というネットスラングがSNS上で飛び交いますが、まさにその言葉の通りです。外飼いの犬は状況に応じて屋内に入れてあげましょう。
️妊娠させられてしまうリスク
これはメス犬で、かつ避妊手術をしていない場合に限られますが、外飼いの愛犬がいつのまにか妊娠していたということもあります。
メス犬の発情期のフェロモンは数キロ先でも嗅ぎつけられると言われており、その匂いに引き寄せられた野良犬などが庭に入り込み、メス犬を妊娠させてしまうのです。
妊娠で神経質になった愛犬の扱い方に困ったり、産まれた子犬をどうするのかなど、さまざまな問題が引き起こされてしまいます。メス犬をどうしても外飼いする場合には、必ず避妊手術をするべきと言えるでしょう。
️まとめ
犬の室内飼いが一般的になった頃から、犬の平均寿命が格段に伸びたとも言われています。これは、室内飼いにより犬との距離感が縮まったことで関心が高まったことや、医療技術の発展、ペット栄養学の進歩などさまざまな要因が考えられます。
加えて、外飼いによる健康リスクや事故が減ったことも少なからず影響しているでしょう。犬を外飼いで迎えようと考えている人はあまり多くないかもしれませんが、もし今、愛犬を外飼いしている場合には、今回ご紹介したようなリスクへの対策をしっかりとっておく必要があります。
(獣医師監修:寺脇寛子)