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今の関係性とは全く異なる頃を思い起こさせる“はじめの音”に込めた想い──「東京カラーソニック!! -はじめの音-Vol.1」リリース! 小宮山嵐役・千葉翔也さん&霧島 宙役・上村祐翔さんインタビュー

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

「歌手」×「作曲家」=バディが綴る青春エンターテイメント『東京カラーソニック!!』。2021年に1stシーズンがリリースされて以降、楽曲制作を通じてキャラクターたちの葛藤や成長、そして絆を描く繊細な物語が紡がれています。

2025年4月からは新シリーズ「東京カラーソニック!! -はじめの音-」が始まり、公式YouTubeにて毎週水曜21時に無料配信中! これまで描かれなかった音楽制作に向き合うキャラクターたちの日常が描かれます。

そんなYouTubeでも公開されている本編ドラマが収録された「はじめの音 ドラマシリアル付きグッズ」の発売も決定。ここでしか聞くことのできない「録り下ろし音源」もついてくるとのこと。

さらに、“恋”をテーマにした新たな楽曲シリーズ「東京カラーソニック!! ”Sugar Pop”」も始動。ソロ曲5曲とカラソニ初となるユニット曲2曲の全7曲が、5か月連続でリリースされています。

こちらは楽曲ダウンロードシリアルコードもついてくるグッズ付きセットも発売! アニメイト早期予約特典では、2026年1月18日(日)に開催される「東京カラーソニック!! Special Live ~Sugar Pop~(ソニライ4th)」のチケット先行抽選申込シリアルコードも。

今回は『はじめの音』の収録を終えた小宮山嵐役・千葉翔也さん、霧島宙役・上村祐翔さんにインタビューを実施! これまでとはまた異なるシリーズとなる「はじめの音」についてお伺いしました。

 

【写真】『東京カラソニ』千葉翔也&上村祐翔インタビュー

物語開始時を思い出す「はじめの音」

──「はじめの音」シリーズの台本を読んだ際の印象を教えてください。

千葉翔也さん(以下、千葉):台本を読む前に、まず「時間軸が2つある」という説明書きを先に見たんです。てっきり、またいつものように学生たちの視点で進むのかと思いきや、こういった構成なのかと驚きました。

学院に残っている先生たちと、学園の外に出た卒業生たちとでは、もう見えている世界が違うんだなということに、はたと気づかされました。その中で、これまでずっと嵐たちを見守ってくれていた先生たちの視点が強く描かれていたのは嬉しかったです。

あとは、「STRANGE LAD(ストレンジラッド)」の二人ですね。彼らは二人とも、学生時代の出来事がちゃんとセリフとして語られていたキャラクターだと思うので、その頃の姿を実際に見ることができたのは、個人的にも嬉しかったです。嵐が元ヤンだったとか、未來の過去とか、これまでも色々ありましたけど、この二人の「高校時代にこういう決断があって色ノ葉音楽学院に入った」というエピソードをこのタイミングで見られたのは嬉しかったですし、全体的に意外な構成だなと感じました。

いわゆる「外伝」という感じよりも、もっと具体的に、例えば嵐と宙だったら「歌詞が決まらない最中の宙の様子」を描くなど、かなりピンポイントなエピソードが多かったので、すごく『カラソニ』らしいなと思いました。それぞれのエピソードが独立しつつも繋がっていて、あっという間に読み終えられました。

上村祐翔さん(以下、上村):初期を思い出すような内容で、色々と記憶が蘇ってきました。最初の頃は、宙も嵐も、相手を思いやるというよりは「自分はこうです」というのをぶつけ合っていた感じがあって。「音楽家の自分はこうだぞ」という、殴り合いみたいなやり取りから、少しずつその人の人となりが見えてきて、曲が作られていく。今の関係性とは全然違うなと思いました。

それぞれが内面的に成長したのもありますけど、単純に同じ時間を積み重ねてきたからこそ、会話の空気感も深くなったというか。夢と希望に溢れているのは変わらないけど、その色が濃くなった感じがします。これぞ『カラソニ』だなと思いました。

──今回収録してみて、初めて収録した頃と比較して感じた成長や深みなど、変化はありましたか?

千葉:嵐は、演じているその瞬間瞬間の自分のマインドが、かなり色濃く出るキャラクターなんです。だから、自分の中に意識的に「時間を戻そう」という発想があまりなくて。これまで色々な役を演じてきましたが、過去のエピソードをやることはあっても、ここまで「過去のマインドに戻す」という作業をやったことがなかったんです。

数年前の自分の演技を聞き返してみたんですけど、使っている「体」がもう違うな、という感じでしたね。最近の嵐は声が柔らかくなってきていたので、昔の尖っていた頃の怒り方など、その瞬間にしか出ないものを取り戻すのは難しかったです。ただ、シーズンが進むごとに、他の人へのリスペクトで嵐の硬さがほぐれていったという印象なので、今回はその過程を逆に戻していくような感覚でした。そのバランスを、今回のドラマでちょうどよく取れたような気はします。

例えば伊織とのシーンだったら「伊織さんへのリスペクトがある」からこそ、あえて嬉しそうに振る舞うといった部分はすごく演じやすかったです。そういうふうに、他のキャラクターとの関係性ありきで、当時の感覚を思い出せた部分が非常に多かったですね。

春飛に関しては、台本を文字で読んだときは、「春飛にこんなに上手くあしらわれていたかな?」とか、「春飛も当時からこんなに手の上で転がすのが上手だったかな?」と、少し「おや?」と思ったんです。でもそれは、僕が勝手に現在の二人の関係性で脳内再生してしまっていたからだと気づきました。

今の嵐と春飛だったら、ものすごくコミカルに手のひらの上で踊ってあげられるんですけど、当時の嵐はまだ踊りきらないし、春飛も嵐にそこまで興味がないから、多分踊らせきらない。その距離感を意識することで、自分の中で帳尻を合わせました。仲良くなった後の皆の関係性で考えてしまうと、どうしても辻褄が合わなくなってしまうんですよね。

上村:やはりドラマ内で、宙の掘り下げがあった際に印象が大きく変わりました。誰にでも分け隔てなく接する部分が、実は自分の弱さの裏返しだったんだと、台本をいただいて知りました。そうやって紐解かれていく中で、理解度は高まっていったと思います。 向き合い方という意味では、『ソニライ』などで朗読の掛け合いをしていく中で、より宙と自分自身がリンクする部分が増えてきた感じがありましたね。

そういう機会も含めて、キャストとキャラクターが溶け合っていけば、それはそれでまた面白いものになるのかなと。どこかのタイミングで自然と馴染んでいった感じがあったので、そこからはもう感情のままに演じればいいかなと思いやってきました。宙は特に、喜怒哀楽の中でも悲しい部分や切なく訴えかける部分が多いので、作りすぎず、もっと本能的に声を出せたらな、というふうに少しずつシフトしていきました。

2ndで永久とペアになったのも大きかったですね。あそこで初めて、宙の奥底にある部分をさらけ出した感じだったので。あの話で人間臭い部分もあるなと感じて、霧島宙の解像度がいろんな角度から見やすくなったと思います。

──今回、特に心に残ったシーンやセリフはありましたか?

千葉:フリートークでも少し話したのですが、宙が「NEW DEVIATION」の歌詞は自分も重ねている、と話してくれたシーンがすごく印象的でした。僕自身も、あれは完全に嵐のための歌詞だと思っていたので。まだこのタイミングだと、嵐に自分の弱いところを見せられないんだなと感じましたし、それを受けての嵐の言葉は、当時の彼の精一杯の向き合い方だったんだろうなと。

今だったら、もっと言葉で説明できてしまいそうですが、まだお互いのことを知りきれていない、ふわふわした関係だからこその貴重なシーンだったと思います。演じていて面白かったですね。嵐は「この人に優しくしたい」という気持ちにはノイズが乗らない、素直な人間だと思うので。

上村:今回のドラマは、各時系列の描かれてこなかった部分を補足して、肉付けをよくする構成だったので、ある意味すべてが新鮮で印象的でした。余分につけているわけじゃない、過不足ない感じがすごくいいなと。このタイミングでやれてよかったと思います。

初めましての人も聞ける内容ですし、「この時の二人の間にはどんなドラマがあったんだろう」って、改めて聞き返していただけるんじゃないかと思います。

──逆に、今回演じていて難しかった部分はありましたか?

千葉:あえて言うなら、カラソニ直前のスタジアムでのセリフですね。過去の音源を聞き返すべきか迷ったんですが、いざ聞いてみたら、僕の思い描いていた「青さ」の方向性と全然違っていて(笑)。

当時の嵐は、周りから見たら「めっちゃ青春してるじゃん」という感じなのに、本人は自分がその状況に浸っていることに全く気づいていない。その無自覚な感じは、聞き返さないと思い出せない感情だったので、現場で音源を聞き返してから演じました。

──時系列が戻る中で、当時の収録やご自身の演技を思い出された瞬間はありましたか?

千葉:例えば、父親との関係を描いたエピソードや喧嘩のシーンをもう一度やり直す、というような単純な「焼き増し」なら、どう演じていたか覚えているので出来ると思うんです。でも今回は、過去の出来事に対するリアクションを演じるにあたって、当時の自分が何を核にしていたかを思い出す必要がありました。

上村:作品がスタートした頃はどうしようかな、という迷いはありました。最初はもっと天真爛漫で、ふわふわっとしていても、破天荒なキャラクターなので、「大丈夫!?」と俯瞰で見てしまうこともありますが、「それが宙だもんね」と分かる部分も増えました。それは今までの積み重ねあってのものだと思います。

──収録中の印象的なエピソードや事件はありましたか?

千葉:今日は一人での収録だったのでハプニングは特にないですが……。各話のタイトルコールで、(ペアの)上村(祐翔)くんが録りやすいように「せーの」というガイドの声を入れたんですが、僕、「せーの」がめちゃくちゃ苦手で。

1番苦手なセリフと言っても過言ではないです。そもそも生きてて言わないですし、キャラの声で言うのか、素で言うのかもわからない。結局、10個録ったタイトルコールの「せーの」が全部違う言い方になってしまって、「これ、上村くんは『せーの』がない方がやりやすいだろうな…」と思いながらやっていました。

淡々とタイトルコールを言うのが苦手で、どうしても意味を込めてしまうんです。だからこそ「せーの」がすっごい下手くそになる。苦手なのが今回、浮き彫りになりました(笑)。

上村:壮馬(斉藤)くんがエイプリルフールの「坊ちゃんと執事」のタイトルコールを先にガイドとして収録してくれていたんですが、本当に不意に来るいい声って面白いですよね(笑)。全員分聞きたいなって思いました!

──ファンの皆さんに向けて、5thシリーズで特に注目してほしいポイントや見どころを教えてください。

千葉:嵐に憧れて旺士朗が入学したという事実はありましたが、どのシーンで、どのような感情で憧れたのかは、これまで具体的には描かれていませんでした。今回、嵐がただ嵐らしくいたことが、こんなにも旺士朗の心を動かしたんだと見られたのは、自分的にも嬉しかったですね。

バスケも勉強もできた旺士朗が、全くやったことのない音楽に向き合うには相当な力が必要だと思いますが、旺士朗側の葛藤が描かれたことで、より納得できるものになったのではないでしょうか。「世界を変える」と言い続けてきた嵐が、すでに一人の人間の世界を変え始めている。そこに注目してほしいです。

上村:宙としては、時系列ごとに嵐との会話の空気感にちょっとした差があるので、「あ、ここはあの事件があった後なんだ」と意識しながら聞いてもらえると、より楽しめると思います。このドラマだけでも完結していますが、各時系列の作品に戻って聞き直したくなるんじゃないかなと。

あとは、宮苑くんと旺士朗がまだ『色ノ葉音楽学院』に来る前の話も描かれているのも注目ポイントです。特に旺士朗は今回の物語では9割のシーン、方言でお話しているのですごいなぁと思いました。

ドラマを経て、最後の挨拶は各キャラクター自身の言葉になっていると思うので、その一連の道のりをこのドラマで体感していただけたら嬉しいです。

──最後に、この記事をご覧になっている皆様へ、思わず『カラソニ』を聴きたくなってしまうような一言メッセージをお願いします!

千葉:「内容を知らなくても、キャラクターたちの掛け合いだけで楽しめると思います!」

上村:「人間臭い!」

 

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