梅干し作りの副産物「梅酢」の活用法。捨てるなんてもったいない、実は料理に欠かせない万能調味料【鳥取田舎くらし】
こんにちは。大山に一目惚れして大阪から鳥取に移住したMAIです。
田舎での日々の暮らしや趣味のコトモノなどを綴っています。
あっという間に季節は夏になりましたね。
6月になると毎年楽しみにしている「梅仕事」の時期がやってきました。今回は、梅干しを作る時の副産物「梅酢」がテーマです。梅干しは毎年漬けるけど、梅酢がイマイチ活用しきれないという方は是非読んでみてくださいね。
そもそも梅酢とは?
梅干しを漬けたことがある方はピンとくるはずの「梅酢」。梅干しを作るには、まず梅を塩漬けするのですが、その時に梅の実から出てくる液体のことをいいます。「酢」という言葉が入っていますが、発酵して作るお酢とは違うもの。酸味よりも塩分が強い味がします。
初めて梅干しを漬けた時、梅干しができることだけを想像していた私は、この「梅酢」の扱いに戸惑いました。というのも、梅干しを作る上では必ず出てくる副産物なのですが、梅を干した後は梅の実とは別にすることが多いからです。
「これって捨てるの?使えるの?」なんて思ったこともありましたが、今ではお料理に欠かせない存在に。梅酢を使ったレシピは後ほどご紹介しますが、調味料として、浅漬けなどの漬け液として、そしてドリンクとしても1年中色んな場面で大活躍してくれます。
梅酢(梅干し)の作り方
❶梅はヘタやゴミを取り除く。(義実家に生えている梅の木は農薬散布などをしておらず、熟した梅は青梅のようにアク抜きする必要がないので、我が家では梅を洗わずそのまま使っています。)
❷梅と梅の重さに対して20%の量の塩を交互に保存瓶に入れて、最後に重しを乗せる。(重しをした方が、梅酢が早く上がり、梅の実がカビたり傷んだりしにくい)
❸梅酢が上がってきたら時々瓶を揺することで、まだ梅酢に浸かっていない梅の実をカビや傷みから防ぐ
❹赤紫蘇が出回る時期になったら、アク抜きした赤紫蘇を入れる(赤紫蘇は入れなくてもOK)
❺お天気が続く日に天日干しをする(一般的には梅雨が明けてから)
❻梅と梅酢を分けて瓶などで保存する
塩分を控えめにしたい場合は塩のパーセンテージを少なくしたり、赤紫蘇を入れずに白梅にしたりと、梅干しの作り方も色々あります。
赤紫蘇を入れると綺麗な赤い梅酢になるし、白梅の場合は酢やみりんのような色になり、風味も見た目も違います。
梅酢を使ったおすすめレシピ
先ほども書いたように、調味料やつけ液、そしてドリンクなど、さまざまな用途で使うことができる梅酢。
梅の風味はありますが、酸味よりも塩味が強いので、塩の代わりにも使うことができます。赤紫蘇を入れた梅酢と紫蘇を入れない梅酢(白梅酢)は、色や風味が違うので、その違いも楽しめます。
ここでは、我が家の「梅酢活用方法」をご紹介しますので、気になる方は是非作ってみてくださいね。
人参の梅酢和え
千切りした人参に、お好みの量の梅酢と梅シロップ(もしくは砂糖)を入れて和えるだけの簡単レシピ。
ゴマを入れたり、梅シロップを控えめにしてレーズンを入れたり、梅酢とマヨネーズで和えることもあります。子どもたちの大好物で、あっという間に人参1本ペロリ。お弁当にも大活躍!
梅酢の漬けもの
きゅうりや茄子、茗荷や新生姜などお好みの夏野菜や薬味を薄くスライスして、梅酢に漬けるだけ。ちょっと甘味がほしい時は梅シロップを少し加えることもありますし、塩麹を足すとコクも出ます。中途半端に残った野菜のかけらや、消費しきれない夏野菜活用にもぴったりです。
おにぎりの塩代わり
子どもがまだ小さい頃は、塩むすびの代わりに梅酢を手に付けておにぎりを作っていました。たくさん手に付けるとベチャッとなるので、ご飯粒が引っ付くのを防ぐ水分程度に。梅干しを食べさせるにはまだ早いような気がするけど、塩ともちょっと違う風味なので、気分も変わりそうですよね。
他にも、梅酢を炭酸で割ったらドリンクになるし、梅酢でお肉を漬け込むと柔らかくなると耳にしたこともあります。実は梅酢はスーパーでも買うことができます。どこでも売っているわけではないですが、梅干しを作るのは大変だけど、梅酢は使ってみたいという方は探してみてはいかがでしょうか。
手作りすること、そして待つこと
田舎暮らしを始めてから、暮らしの中の色んな食べ物を自分で作るようになりました。
梅干しも味噌も、自然の実りを頂いて、自分の手で仕込み、できあがりまで待つ。この「待つ」という時間に味わい深さや、愛着がより一層生まれるのかもしれないなと最近よく思います。
自然から暮らしに溶け込んでいく時間や、変化していく過程が「嬉しい」や「美味しい」につながり、それを頂くことで、「生きている、いや生かされているなぁ」という感覚にもなったりして。
実は最近友人に「柿酢」という、柿で作られたお酢をもらいました。食べてみると、酢そのもの。柿を放っておくだけでできると聞いて驚きました。
買うのが当たり前と思っているものは、実は暮らしの中で意外と簡単に作り出せるものも多いのかもしれません。田舎暮らしは日々発見と学び。いつか梅エキス作りや、柿酢作りにもチャレンジしてみたいと思っています。