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猫が『分離不安症』かも…?気になる症状4選 改善のためにできる対処法も

ねこちゃんホンポ

猫の「分離不安症」とは

猫の「分離不安症」とは、飼い主の側を離れることに強い不安や恐怖を抱くようになる病気です。また、飼い主だけでなく同居猫に対して症状が出る子もいます。

分離不安症は「離れるのが寂しい」というレベルのものではなく、飼い主が近くにいないという状況に大きなストレスを感じてしまい、さまざまな問題行動や体調不良を引き起こす可能性があるのです。

分離不安症になりやすい猫の特徴として

✔早期離乳している
✔臆病、怖がり、甘えん坊な性格をしている
✔1頭飼育
✔常に人がいる環境で過ごしている

などがあります。

環境の変化などで飼い主や家族のライフスタイルに変化が起きたり、留守番中に雷や花火といった「怖い思い」をしたというトラウマができると発症することがあるので、どの猫にも起こりうることです。

猫の「分離不安症」になるときの症状4選

1.飼い主が側にいないと鳴き続ける

同じ部屋に飼い主がいないと、不安になって鳴き続けるようになります。猫は鳴き声で飼い主に要求をしてくることがあるので、自分の近くにいないことを不安に思い、大声で呼んでいるのかもしれません。

甘えん坊で可愛らしい行動ではありますが、なかには声が枯れるまで鳴き続けてしまう子もいるので気を付けなければいけません。

2.トイレやお風呂についてこようとする

飼い主が同じ空間にいないことを不安に思い、どこまでも「後追い」するようになるのも分離不安症の特徴です。

トイレやお風呂にまでついてきたり、扉の前で出待ちされたりすることもあります。キッチンや洗面所など猫が立ち入ると危険な場所もあるので、困ってしまいますよね。

危ないからと扉を閉めてしまうと、出てくるまで鳴き続けたり扉を叩いてきたりすることもあるようです。

3.粗相やイタズラなどの問題行動が増える

飼い主と一緒に過ごしているときは落ち着いている猫でも、お留守番のたびに粗相やイタズラなどの問題行動をしている場合は分離不安症の可能性があります。

飼い主のいない不安からトイレを失敗したり、モノを壊したりすることがあるようです。怪我や誤飲の危険性もあるので、問題行動が見られる場合は家を空ける前に危険なものを片づけるようにしておきましょう。

また、飼い主がいないことで体調を崩してしまうこともあります。食欲がない、下痢や嘔吐などの症状が出ている場合は注意が必要です。

免疫力が低下すると感染症のリスクが高まりますし、精神的なストレスを抱え続けるのは危険です。このような症状がみられる場合は獣医師に相談するようにしましょう。

4.過剰なグルーミングなどの自傷行為をする

猫は飼い主のいない不安を紛らわせるために、自分の体を過剰にグルーミングすることがあります。

過剰というのは、同じ個所を舐め続けることで毛が抜けてハゲてきたり、ハゲた状態のまま舐め続けて皮膚が炎症を起こしてしまう状態になるまでグルーミングを続けることです。

炎症を起こしても同じ行動を繰り返してしまうのは自傷行為と同じことです。精神的に大きくストレスを抱えている状態なので、すぐに動物病院へ連れていきましょう。もちろん皮膚病などの病気が隠れていることもあるのでしっかり診察してもらいましょう。

猫の「分離不安症」を改善するには

猫の「分離不安症」を改善するためには「行動療法」と「薬物療法」があります。

行動療法とは、猫が精神的に自立できるように少しずつ飼い主と離れる時間を増やしていく治療法です。

まずは猫の生活環境を安心できる状態に整え、徐々にお留守番のトレーニングをしていきます。猫がひとりでも安心して過ごせるように、ベッドや小屋などを準備してあげましょう。自分のニオイのついたものを置いておくと安心するので、毛布やぬいぐるみなどを用意してあげても良いかもしれません。

また、留守番中の騒音はトラウマを作るきっかけにもなるので、なるべく静かな部屋で過ごせるようにしてあげてください。

分離不安の症状が強く出ている場合は、獣医師による薬物療法を行うこともあります。抗うつ剤やサプリメントを活用して精神を安定させるよう促します。

薬物療法が必要なレベルになると、猫の体に大きな負担をかけることになる場合もあります。初期症状が見られた段階で愛猫との関わり方を改め、症状の進行を防ぐようにしましょう。

まとめ

愛猫が分離不安になる原因は、私たち飼い主が作ってしまうことがほとんどです。特に早い段階で母猫と離れた猫の場合、飼い主に依存しやすくなってしまいます。

猫との距離感を適切に保ち、依存ではなく信頼関係を築けるようにコミュニケーションを取るようにしていきましょうね。


(獣医師監修:加藤桂子)

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