公共空間や路上でアートプロジェクトを展開するSIDE COREの個展「SIDE CORE展 コンクリートプラネット」が『ワタリウム美術館』+屋外にて12月8日まで開催
「都市空間における表現の拡張」をテーマに、屋内・野外を問わず活動する今注目のアートチームSIDE CORE(サイドコア)。その作品群を紹介する「SIDE CORE展 コンクリートプラネット」が、2024年12月8日(日)まで東京都渋谷区の『ワタリウム美術館』+屋外で開催される。
今注目のアートチームの活動に迫る
公共空間や路上を舞台としたアートプロジェクトを展開するアートチームSIDE CORE。本展は、東京では初の大掛かりな個展となる。
SIDE COREは、高速道路や線路、地下水路などを特殊な方法で撮影したり、公共空間で見られる街灯やガードレール、道路工事のサインなどを素材としたインスタレーション作品や、ネズミの人形が夜の東京を歩くドキュメント映像など、都市の独自な公共性や制度に着目し、介入または交渉することで作品を作り上げている。これからも広がりを見せていく表現方法は、まさに現在進行形。目が離せないアーティストである。
「今回の展覧会では、私たちの視点・行動・ストーリーテリングをキーワードに3つのテーマに分類した作品群を展示する。視点のセクションでは、主に路上のマテリアルを用いて、都市のサイクルをモデル化する立体作品の新作シリーズが登場。行動のセクションでは、都市の状況やサイクルの中に介入した行動/表現の映像・写真のドキュメントを展開する。
そしてストーリーテリングのセクションでは、2023 年から継続したプロジェクト『under city』、東京の地下空間をスケートボードによって開拓していくプロジェクトの最新版を展示。都市の暗部を開拓し、小さなアクションを積み重ね、都市の風景にノイズをフィードバックしていく。そうした一連の行為は、東京の都市システムに対して個人という小さな単位のビジョンを介入させていくことにあたるが、同時に国境や時代を超えたカルチャー・アクティビズムの連鎖反応に触れ、予想できない誰かと繋がりを作り出す方法であると考えている」(SIDE CORE/公式HPより)
本展では、美術館の内部だけでなく屋外にも作品が展開する。都市への想像力がアートを通し広がっていく様を体感してみてはいかがだろう。
SIDE COREメンバーとともに街を歩くイベントも!
SIDE COREとともに街を歩き、メンバーが街の歴史やストリートアートを解説するツアー「night walk」が9月13日(金)・10月11日(金)・11月2日(土)19時~20時30分に開催。定員10名(参加希望者は『ワタリウム美術館』1F受付またはE-mailにて予約。予約先E-mail:watarium3@gmail.com)。参加費1000円(会員割引あり)。
開催概要
「SIDE CORE展 コンクリートプラネット」
開催期間:2024年8月12日(月・休)~12月8日(日)
開催時間:11:00~19:00
休館日:月(8月12日・9月16・23日・10月14日・11月4日は開館)
会場:ワタリウム美術館+屋外(東京都渋谷区神宮前3-7-6)
アクセス:地下鉄銀座線外苑前駅から徒歩7分・地下鉄表参道駅から徒歩9分
入場料:一般1500円、大人ペア2600円、学生(25歳以下)・高校生・70歳以上の方・身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳お持ちの方、および介助者(1名)1300円、小・中学生500円
【問い合わせ先】
ワタリウム美術館☏03-3402-3001
公式HP http://www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202408/
取材・文=前田真紀 画像提供=ワタリウム美術館
前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。