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「大人の会話劇」を描く山内ケンジが紡ぐ絶望的なコメディ KAAT×城山羊の会『勝手に唾が出てくる甘さ』が上演

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KAAT×城山羊の会『勝手に唾が出てくる甘さ』

2025年11月14日(金)~11月30日(日)KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>にて、KAATと城山羊の会による新作『勝手に唾が出てくる甘さ』が上演される。

演劇プロデュースユニット・城山羊の会は、人間の本能や欲望を絶妙なユーモアにより描写し、多くの方の支持を得ている。作・演出を務める山内ケンジが2022年にKAATに初めて書き下ろした作品『温暖化の秋 -hot autumn-』では、第74回読売文学賞【戯曲・シナリオ賞】を受賞するなど大きな評判を呼んだ。3年の時を経た2025年、熱烈なリクエストに応え、再びKAATと城山羊の会がタッグを組んで新作に取り組む。

城山羊の会率いる山内は、長年話題のCMを手掛けてきたCMディレクターであり、近年は映画監督としてもユニークな作品を発表している。淡々としたセリフの応酬の中に生々しい感情が見え隠れし、思わずクスッと笑わされてしまう独自の世界観は、たくさんのファンを生み、2015年には『トロワグロ』で第59回岸田國士戯曲賞を受賞。今回の作品では、かつて日本が欧米文化に憧れた頃のデカダンな雰囲気の中、絶望的なコメディを展開する。

出演には、ドラマ「夫の家庭を壊すまで」、「奪い愛、真夏」など、数々のドラマや映画に出演し無二の存在感を放つ松本まりかが、10年ぶりに城山羊の会に参加。また、『温暖化の秋 -hot autumn-』で、城山羊の会に初めて出演したじろう(シソンヌ)が、2度目の出演を果たす。そして、近年映像作品でも名バイプレーヤーとして活躍する、城山羊の会常連の岡部たかし、岩谷健司が名を連ねる。作・演出の山内 ケンジのコメントが到着した。

山内 ケンジ

欧米への憧れっていうのがあるわけですよ。そうやって育ってきました。日本語で日本人ばかり出てくるものなのに、ピンターとか、ブニュエルみたいなのを意識したりする。一方でぜんぜんそういうの意識しない人もいるけど、私はいつもする。して書いてきています。もちろん、チェーホフとか T・ウィリアムズとか。いや、みたいに書けないですよ。書けるかどうかは別の話。意識のこと。ところがここに来て、国連安全保障理事会、毎回毎回アメリカのひとり拒否権発動。G7のあのていたらく。なにが「イスラエルの自衛権で合意」なんだ。呆れるばかり。もうね、ガッカリですよ。欧米なんてロクなもんじゃなかった。なんで生まれてから何十年も憧れて、真似しようとしてきたんだろ。おいらの人生はなんだったんだろう。なので、そんなガッカリな絶望感と軽蔑。あと、間違っていた憧れ。そんな気持ちを込めて、執筆しています。もちろん、そういう社会的なことを訴えるものではありませんよ。そういうこと具体的に書くわけないじゃないですか。意識のこと。

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