物流の環境負荷と再配達問題を改善 年間約2.5トンの資源削減を達成した「商品お届け袋」の価値
フェリシモ(兵庫県神戸市)は10月7日、環境負荷と再配達問題の解決を目指して導入した新しい「商品お届け袋」に関する取り組みに対して、全国の顧客8421人から寄せられたアンケート結果を公表した。同社は新しい商品お届け袋導入で、年間約2.5トンの資源削減を達成したことを9月30日に発表していた。
EC物流における環境負荷と再配達を解決するための「商品お届け袋」
同社の新しい商品お届け袋は、EC物流における環境負荷と再配達という社会課題に対応するため導入された。袋の特徴は以下の通り。
自然環境への優しさ
従来の箱(最薄タイプは約110g)に比べ、資源量は約4分の1となる約26gに大幅削減。この切り替えにより、年間で一般的な乗用車約2台分の重さに相当する約2520kgの資源を削減した。また、化学薬品の使用を抑えたクラフト素材や、リサイクル可能な特殊な撥水(はっすい)加工を採用し、製造から廃棄までの環境負荷を低減したという。
「受け取る」ストレスをなくす工夫
ポスト投函(とうかん)サイズで、再配達の手間とCO2を削減。袋状のため中身の厚さに合わせた無駄のない梱包(こんぽう)が可能となり、配送サービスの効率も向上させたという。また、クラフト紙の弱点だった雨ぬれ対策として、内側に特殊な撥水ニス加工を施した。商品を守りながら、外側は紙の質感のままで、配送伝票が剥がれにくいという安全性も両立。
心に届くデザイン
環境への配慮という同社の思いに共感してもらえるように、温かみのあるクラフト紙に、オレンジ色のインクでデザインを施した。商品が届く前から、同社ならではの「やさしさ」や「楽しさ」を感じてもらうように配慮した。
環境配慮という枠組みを超えて、8000人以上の全国の顧客から感謝のメッセージ
10月7日に公表したアンケート調査によると、全国の顧客から多数の感謝のメッセージが寄せられたという。寄せられた声は以下の通り。
・配送関係の方へ荷物の取り扱いや対応がいつも丁寧で、時間指定にもしっかり沿って届けてくださることに感謝しかありません。
・私たち消費者がお買い物を楽しめるのは、物流の担当者のみなさんが、責任を持って仕事をしてくれているからです。
・箱が届いたとき、宝箱のようにワクワクしました。中身も丁寧に工夫して入れてあり、作業する方がひと箱ごとに相手を思って入れているのかなと感じる物です。
また、顧客の91%が新しいお届け袋の使用に賛成していることも明かされた。反対意見はわずか1%だったとしている。
実際に商品を受け取った人への満足度調査では、合計74%(「満足」43%、「まあまあ満足」31%)が満足していると回答 。
評価されているポイントとしては、「かさばらない・コンパクト」(26%)が最多で、「エコ・環境にやさしい」(19%)、「捨てやすい」(15%)、「ポストインできて受け取りやすい」(10%)が続いた。
以上の調査を踏まえて、同社の物流推進部の担当者は「当初の環境配慮という意味を超えて、お客さま、ドライバーのみなさま、そして私たちをつなぐ新しい価値が生まれました」とコメントしている。
同社の発表の詳細は公式リリース(PR Times)より確認できる。