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冬の全国大会特集(7) バスケットボール男子 別府溝部学園 多彩な守備システムで8強目指す 【大分県】

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別府溝部学園の1回戦は23日、奈良育英と対戦する

 6月の県高校総体での優勝後に楢原剛アシスタントコーチ(AC)が毎日の練習、試合でのベンチワークなど全権を担うようになった。4月に赴任した楢原ACは、選手の個性やチームの雰囲気などを客観的に見てきた。「型にハマらない自由さは持ち味として残したいが、ムラが多いのは問題。そこは調子の波がないディフェンスでカバーしたい」と守備強化に着手した。

 

 これまでマンツーマン中心の守備であったが、2―2―1や1―2―1―1のゾーンディフェンスを取り入れた。それらのシステムをハーフコート、もしくはオールコートで使い分け、戦況に応じて対応できるようにバリエーションを増やした。選手は戸惑いもあったが、「ディフェンスの面白さを知った」(大庭涼太郎・3年)ことで吸収する速度が上がった。今ではベンチのサインで守備システムを即座に変えることができるまでになった。

 ウインターカップは12月23日から東京体育館などで開催される。別府溝部学園の1回戦は23日で、奈良育英と対戦する。

 

守備バリエーションの多さが武器となった

 

 3年連続5度目の全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)出場を決めた県予選決勝では、守備システムが機能して、ライバルの柳ケ浦に圧勝した。楢原ACは「これまでの対戦では接戦が多かったが、守備からリズムをつくることができた。成長の証」と手応えを感じている。

 

 大会後は福岡の強豪校と練習試合を組み、全国仕様の守備に切り替えている。攻撃では留学生が抑えられたときの対策を練る。選手の能力を引き出すためにポジション転向も施した。1年の頃から司令塔としてコートに立つ大庭には得点を取ることに集中させ、大庭の抜けたポジションを視野が広い原田正心(3年)が担う。それぞれが新たな役割を担うことでチームは活性化している。「各ポジションで同じレベルの選手を2人以上で競わせている。誰が出てもチーム力が落ちないようになった」(楢原AC)。攻守でレベルアップしたチームは、全国ベスト8を目指す。

 

ウインターカップでは8強を目指す

 

 

(柚野真也)

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