映画「戦雲」上映会、監督&ジャーナリスト三上智恵さん講演も!松戸市民会館大ホールで9月21日開催
自衛隊の基地強化が進む沖縄・南西諸島の現状を追った映画「戦雲(いさふくむ)」の上映会が9月21日(土)、松戸市民会館大ホールで開かれます。この映画の監督でジャーナリストの三上智恵さんの講演もあります。
自衛隊の基地開設で島の様子は一変
この上映会は、松戸市の市民団体「松戸『沖縄とつながろう!』実行委員会」が、「沖縄や南西諸島で今、何が起きているのかを知ってほしい」との思いを込めて企画するものです。
宮古島、石垣島、与那国島周辺は、透明度の高いエメラルドグリーンの海が広がり、亜熱帯林やサンゴ礁など多種多様な自然が残ります。
また、温暖な気候を生かして野菜や熱帯果樹の栽培、肉牛生産も盛んです。
独自の伝統文化を持つ島民は、その誇りを胸に島を守ってきました。
ところが、米中対立にあおられるように2016年、与那国島に陸上自衛隊の駐屯地が開設され、先島諸島全体にきな臭さが漂い始めました。
三上監督、カメラを回して現状を記録
三上さんは2015年から8年かけて沖縄、与那国島、宮古島、石垣島などの島々を歩き、実態を記録。
自衛隊のミサイル部隊の配備や弾薬庫の建設などにカメラを向けてきました。
また、翻弄(ほんろう)されながらも力強く日常生活を送る島民の表情も収め、映画を見た人に「本当の国防とは何か」を突き付けます。
映画の冒頭、語りを担当した山里節子さんの「戦雲がまた湧き出してくるよ、恐ろしくて眠ろうとしても眠れない」の歌が流れます。
また、島の自衛隊員に「平和の道をふさいだのは、あんたたちだ。道はいつも開いている」と訴えます。
今という歴史を背負う当事者に
三上さんは、小・中学校は松戸、高校は柏と、千葉にゆかりがあります。
今年1月に出版した著書『戦雲〜要塞化する沖縄、島々の記録』(集英社新書)の中で、「今からでも遅くはない。共に目撃者となり、今という歴史を背負う当事者になってほしい」と記述。
以前、石垣島を視察した同実行委員会の杉見幸子さんと曽雌(そし)紀子さんは「戦争が起きれば人も、文化も、伝統も、動物も皆消えてしまう。島民を守るための基地なのだろうか」と話してくれました。
映画は1日3回上映。1回目と2回目、2回目と3回目の間に三上さんの講演があり、映画と講演いずれかだけでも入場できます。(取材・執筆/寅)
映画「戦雲」上映会 & 三上智恵監督講演
日時/9月21日(土)
(1)午前10時 (2)午後2時 (3)午後6時(3回上映)
※講演は午後0時30分~午後1時30分と、午後4時30分~午後5時30分
場所/松戸市民会館大ホール
住所/千葉県松戸市松戸1389-1
料金/前売券1000円(当日券200円増し)、大学生以下無料、障害者500円
問い合わせ・申し込み/090-3248-3433 実行委員会 杉見
公式サイト/https://ikusafumu.jp/