【インタビュー・Neo Japanesque】和洋楽器混成の7人組バンド・Neo Japanesque(ネオ ジャパネスク)が初の新潟公演! 意気込みを聞きました
Neo Japanesque「春の能楽堂ツアー EXPERIMENT 出会い」
和楽器(和太鼓・篠笛・尺八)と洋楽器(ギター・キーボード・ベース・ドラム)で構成される7人編成のバンド、Neo Japanesque(ネオ ジャパネスク)。和洋が調和した重厚感あふれる演奏は多くのファンや音楽関係者を虜にしています。
名古屋を拠点にライブ活動を続けながら、アジア・アメリカでライブを行ない、全米で4枚の自主制作CDをリリースするなど、ワールドワイドに活躍してきた彼らが、1月22日にメジャーデビュー。メジャーアルバム『響鳴-KYOMEI』をリリースしました。
3月23日(日)に開催されるりゅーとぴあ 能楽堂での初の新潟公演を前に、メンバーの皆さんに意気込みや見どころを聞きました!
1月22日リリース メジャーデビューアルバム『響鳴-KYOMEI』 収録
「百鬼夜行」MV
——本日はよろしくお願いします。皆さん、新潟に来られるのは初めてですか?
勝・昨年10月、ライブの下見に10月に来させていただきました。また、20代前半の頃にも演奏で訪れましたね。
小林・糸魚川市では以前演奏させていただいたことがありましたが、新潟市は初めてです。実は今日、タレカツとへぎそばをいただきました(笑)。
小川・長岡市に友人のライブで来たことがありました。その後も打ち合わせなどで何度か。今回で3回目くらいですね。
——皆さん新潟に来られたことがあるのですね。なんだかうれしいです。活動開始から今年で13年を迎えられますが、このタイミングでメジャーデビューされたのはなぜですか。
勝・13年の間にいろいろなことがありましたが、ここ2〜3年で劇的なことがたくさんありましたね。メンバーの入れ替わりがあり、今のメンバーになったのが約3年前。その後、プロデューサーの立川直樹さんにプロデュースいただくことになりまして。2023年2月の金沢市の公演では、LUNA SEA、X JAPAN、THE LAST ROCKSTARSギタリストのSUGIZOさんのステージでコラボさせていただきました。
小川・3月23日(日)の新潟公演でコラボさせていただく、三条市出身の宝生流能楽師・川瀬隆士さんとも、実は金沢市での公演が初共演だったんです。今回の新潟公演も川瀬さんのお誘いでやらせていただくことになりました。
——なるほど。ここ2〜3年に大きな出来事がたくさんあったのですね。そんななか、メジャーアルバム『響鳴-KYOMEI』をリリースされたわけですが、皆さんにとってどのようなアルバムになりましたか。
勝・今回のアルバムに収録されている曲のほとんどは、実はアメリカで出したCDの収録曲なのですが、それを全部録り直しまして。メンバー一同で全然違うね〜と言いながら収録していました。メジャーデビュー作品として出すのは初ですが、13年の活動の集大成として、これまで出してきたアルバムのいわば「上澄み」ーーいいところを凝縮したアルバムになったと思います。
小川・これまでCDを自分たちで手売りしていたので、ショップに並んでいるのを見るとメジャーデビューしたんだな、と実感が湧いてきますね。
——アルバムのタイトルは皆さんが考えられたのですか?
勝・みんなでアイデアを出し合ったんです。「響鳴」は美優ちゃん(小林)が出してくれたよね。
小林・最初は「共に響く」で「共鳴」だったんですが、「響鳴」のほうがネオ(ジャパネスク)らしさが出るかなって。同じ考えや志を持ったメンバーと、聞いてくれている人たちが響鳴し合うという意味合いを込めました。
——リードトラックの『百鬼夜行』、妖しげな雰囲気かつ日本文化の品格を感じられるような、かっこいい曲ですね。
勝・僕と、和太鼓の浅野(聡太)が一緒に作りました。おどろおどろしいのを作りたいね、って。ホラー映画を観て、作中のBGMからインスピレーションを得ました。ホラーに寄りすぎず、ネオジャパネスクらしい雰囲気も出したいなと。実は僕はその映画を観ている途中で寝てしまったのですが(笑)。演奏の際もおばけのような動きをしてみて、世界観を表現しています。
——作曲も皆さんでされているんですね。曲を作る時に意識していることなどはありますか。
勝・僕たちの曲はインストゥルメントなので、お客さんが最後まで聴いて楽しめるように意識して作っています。歌がないからこそ、聴く人によって感じ方が本当に異なるので、そこが魅力だと思います。
小川・メンバー7人のうち作曲者は4人いて、それぞれが作っているので曲の雰囲気もだいぶ変わってきますね。
——アルバムに収録されているなかで思い入れのある曲はありますか。
小川・『颶風(ぐふう)』『渓谷』『Horizon』の3曲は僕が作曲しました。なかでも『颶風』が一番好きで。ベースはいくつかあったのですが、まとめあげる作業は1時間でできました。活動初期の頃に作った曲で、「和楽器の太鼓のグループがやりそうな曲を作ってみよう!」というコンセプトで作り始めた曲なんです。台風が来て去っていくという曲なんですけど、シンプルながら和洋楽器の魅力が引き立っているなと思います。
小林・私は『渓谷』『この遠き道程のために』のふたつです。どちらも曲調は異なるのですが、篠笛の生き生きとした音が生きる曲なので! 篠笛の腕の見せどころが詰まった曲です。
勝・ネオジャパネスクとして言うと、『カムイ』ですね。バックトラックは現代的なサウンドだけど、笛のフレーズは和っぽい。ネオジャパネスクという、和洋混成バンドのスタイルのよさを感じられるのはこの『カムイ』だなって思いますね。
小林・『カムイ』は篠笛、尺八、フルートの3声でやる曲なんです。
勝・洋によりすぎず、和によりすぎない。和楽器・洋楽器両方のよさがある、ネオジャパネスクらしい魅力が詰まった曲なんです。
小川・『走馬灯』は勝が作った曲なんですけど、メンバーの皆、演奏している間に大体1回は泣いています。前の公演中、僕は涙ながらにドラムを叩いていました(笑)。
小林・命について考えちゃう曲で。演奏しているといろんな感情が込み上げてきて、泣いちゃうんですよね。
勝・まさに『走馬灯』です(笑)。
小川・1曲ずつコメントしているときりがないくらい、どの曲もよさが詰まっています!
——『貝殻節』もいいですよね! 貝の「カラカラカラ」という音の響きが気に入りました。
小川・実は彼(勝)が貝の音を奏でているんですよ。本来は僕がパーカッション担当なんですけど、「ちょっと違う」と言われて。クビになりました(笑)。
小林・確かにうまかった! 彼はなんでもできちゃうんですよね(笑)。
——『響鳴』収録曲の魅力が分かり、曲を聴くのがより楽しみになってきました! そんな演奏を生で聴ける3月23日(日)の新潟公演は、どのような内容を予定していますか。
勝・ライブにもいろんなパターンがあるんです。芸術に特化しているものとか、メンバーが演出を考えるものとか。今回は芸術に重きを置いた公演になります。今年の1月に名古屋の能楽堂で公演を終えまして、「能楽堂ツアー」としての〆が新潟公演となっています。
小川・『鞍馬天狗』『船弁慶』『橋弁慶』という実際にある能の演目にあわせて、三条市出身の宝生流能楽師・川瀬隆士さんの能と、モダンバレエダンサーの中村香耶(かぐや)さんの踊り、僕たちの演奏がコラボレーションします。僕たちの曲をシーンごとのイメージに当てはめ、『響鳴』の収録曲のみならずほかの曲も演奏します。
——能楽堂とライブ会場の違いはどんなところなのでしょうか。
勝・L字型になっていて、舞台も特殊な造りなのでいろいろな魅せ方ができますね。
小林・客席の場所によって演者の見え方が異なるので、端から端に移動したり、橋掛かりで演奏したりできるんですよ。
小川・能とバレエ、そして和楽器・洋楽器のコラボ。まさに和洋混成の公演になると思います。
——なるほど! 見て・聴いて和洋の魅力に浸れる公演で、とても見応えがありそうですね。 13:00からの昼公演と17:00からの夜公演の2回開催ですが、魅せたいパフォーマンスや注目してほしいポイントはありますか。
小林・私は篠笛奏者ですが、実は太鼓も叩くんです。1月22日の名古屋公演の時よりも、私が太鼓を演奏する場面が少し増えるので、そこにぜひ注目していただけるとうれしいです。
小川・りゅーとぴあの能楽堂は柱が外れたり、舞台背面の鏡板が外れたりとか。それによっていろんな表現ができてすごいんですよ。
勝・名古屋までりゅーとぴあごと持っていきたいね〜なんて話していました(笑)。舞台後ろの鏡板を外すと、奥に竹林が広がっているんです。なので、昼は板をはめたままにして能楽堂の雰囲気を全面に出し、夜は舞台後ろの板を外してライトアップされた竹林をバックにパフォーマンスを、と昼と夜で舞台の雰囲気を変化させたいと考えています。特に、夜の公演は17:00から始まるので、だんだん暗くなっていく空の様子とライトアップする竹林のコラボを楽しめると思います。
——昼と夜、どちらに行こうか迷っちゃいますね!
小川・どちらも楽しめると思います。昼夜ともに足を運んでくださる方もいらっしゃるんですよ。
勝・親子で気軽に日本の伝統的文化に触れてもらえるよう、「子供舞台芸術鑑賞体験支援」というチケットも販売しています。保護者の方は鑑賞料金の半額、6〜18歳のお子さんは無料で鑑賞できますよ。
——最後に、新潟の皆さんに向けてメッセージをお願いします!
一同・普段、なかなか能楽堂に足を運ぶ機会はないと思います。ですが、新潟には素晴らしい能楽堂があります。我々の音楽を、素晴らしい能楽堂で実際に聴いていただき、新しい日本の文化を感じてもらえるとうれしいです!
和気あいあいとインタビューに答えてくれました。そして、なんとメンバーの衣装は勝さんが1枚ずつ手作りしているそう(!)。公演の際には衣装にもぜひ注目を。
春の能楽堂ツアー「EXPERIMENT-出会い-」チケット購入はこちら/チケットぴあ (https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=D6200010)
春の能楽堂ツアー「EXPERIMENT-出会い-」
開催期間
3月23日(日)13:00〜/17:00〜
会場名
りゅーとぴあ 能楽堂
会場住所
新潟市中央区一番堀通町3-2
料金
全席自由:一般5,000円、子供舞台芸術鑑賞体験支援 保護者 2,500円、6歳〜18歳無料(子供舞台芸術鑑賞体験支援のチケットはチケットぴあのみで販売)
※未就学児入場不可
問い合わせ先
Jam's Entertainment
問い合わせ先
電話番号
052-212-7178
リンク
https://www.neojapanesque-official.com/
https://www.neojapanesque-official.com/event-details/nigatanogakudo-harunonogakudotsua-experiment-deai