「中受」2人目も成功! お笑い芸人エハラマサヒロ夫妻が「子どもファーストの中学受験」を明かした
長女と次女の中学受験を成功させた、お笑い芸人のエハラマサヒロさんと妻である千鶴さんにインタビュー。いつも笑顔で明るいエハラマサヒロさんと千鶴さんは、お子さんの中学受験にどのように挑んできたのでしょうか。詳しくお話を伺いました。
「うちの子まったく勉強しません!」 【中学受験】『グノーブル』講師が「保護者の悩み」にガチ回答!お笑い芸人のエハラマサヒロさんと、妻である千鶴さんは、5人の子育ての真っ最中。
上から順番に中学2年生の長女、中学1年生の次女、小学5年生の三女、小学1年生の長男、年少の次男(2025年現在)。元気いっぱいの7人家族です!
そんなエハラ家は2023年から2024年にかけて、日本テレビ「スッキリ!」から長女・美羽(みう)さんの中学受験の密着取材を受け、注目を浴びました。美羽さんは見事合格! 多くの視聴者の感動を誘いました。
じつは2025年の春には、次女の風羽(ふう)さんの中学受験も経験していたエハラ一家。いつも笑顔で明るいエハラマサヒロさんと千鶴さんは、お子さんの中学受験にどのように挑んできたのでしょうか。詳しくお話を伺いました。
次女が「中学受験」を決意! その意外な理由とは?
──エハラ家の受験といえば、長女である美羽さんの中学受験を、テレビ番組が密着取材していたことが記憶に新しいです。
マサヒロ:2023年2月に合格したので、早いもので2年半前のことです。あのときは無事に合格してくれてホッとしました。
──最近の美羽さんのご様子はいかがですか。
千鶴:今年(2025年)の春で中学3年生になりましたが、相変わらず学校が楽しいみたいです。仲良しのお友達と会えたり、学食でフライドポテトを買って食べたりして、居場所になっているみたい。
マサヒロ:ちょっと前から「歌うことを仕事にしたい」ってボイトレにも通いはじめたし、伸び伸びやってます。美羽は僕に似て、興味があることはとりあえずやってみる性格。中学受験のテレビ取材も、本人がやると決めました。
──美羽さんが受験勉強をはじめたのは、小学何年生ぐらいからでしたか。
マサヒロ:6年生からはじめました。地元の中学に通うのもありだったんですけど、いずれにせよ高校受験が待っているじゃないですか。美羽に「中学受験をしたら3年後が楽だけど、どうする?」と話していた矢先、取材の依頼が届いたんです。
千鶴:それまでは学校の勉強を補助してくれる塾に通うくらいで、受験勉強をしたことはなかったので、美羽ちゃんが中学受験すると決断したことに驚きました。でもせっかく決めたことだから、私たちも全力で支えなきゃと思いましたね。
──さらに今年(2025年)2月に、YouTubeチャンネル「エハラ家チャンネル」で次女の風羽さんも、中学受験に合格したことを発表しました。
マサヒロ:風羽は最初、中学受験に興味がなさそうだったんです。受験するに至ったのは、お姉ちゃん(美羽さん)がいない中学に、ひとりで通うのが寂しいからという理由でした。
千鶴:美羽と違って、風羽は慎重なタイプです。だからこそ、彼女が自分で決めたことは応援してあげたい。「お姉ちゃんがいる中学に通いたい」という希望だったので、お姉ちゃんが通っている中学校の試験のみを受けることにしました。
マサヒロ:他の中学はまったく見ずに、同じ中学を6回まで受けることができましたが、4回目で合格できました。1校に絞ることで、過去の試験問題の傾向をみて対策を練ることができたし、受験中も問題の形式に慣れることができたみたいやった。
千鶴:合格したときは、風羽ちゃんも私も嬉し泣きしました! 本当によく頑張ってくれました。
ケアレスミスとメンタル、子どもによって課題は違う!
──美羽さんと風羽さんの受験期間を、家族でどのようにして乗り越えましたか。
マサヒロ:子どものタイプによって、まったく違うアプローチが必要です。様子をよく観察して、親がどういうフォローができるかを考えなくちゃいけない。長女の美羽は、さささ~って問題を解くんだけど、ちょっとしたミスすることが多かったので、見直しを丁寧にするように声掛けしていました。
千鶴:そうそう。自分の字が汚くて「6」と「0」を見間違えて、計算を間違えちゃったりしてたよね。親からしたらかわいいけれど、受験勉強では気をつけないといけない。逆に次女の風羽ちゃんはケアレスミスは少なかったけど、プレッシャーに弱いところが弱点でした。
マサヒロ:長女の受験をテレビに密着してもらったので、「風羽ちゃんは受験しないの?」とYouTubeの視聴者さんから声をかけてもらったのですが、本人のプレッシャーになるので密着動画は撮らなかったんです。
千鶴:なので、次女はメンタルのケア重視で。気持ちが落ち込むと「もうダメだ」とネガティブな言葉を口にしていたので、「ダメだと口にしたら、脳が本当にダメだと思っちゃうよ」とよく話していました。
マサヒロ:どう対応したらいいかは、本当に子どもの性格によるね。面白いのが、いま小学5年生になった三女の音羽(おとは)は、「中学受験しない」と決めているみたい。小学3年生のころからそう言ってます。
千鶴:音ちゃんは、幼いころから意思がはっきりしている子で。受験しない理由は「地元の友達と離れたくないから」らしく、私たちも納得しています。
マサヒロ:僕自身が小学生から進学校に通っていたけれど、自分のなりたい芸人になると決めて貫いて、いまとても幸せです。だから子どもたちがやりたいと思ったことは、とにかくチャレンジさせる。誰かに迷惑をかけるようなこと以外、背中を押してあげることに決めています。
子どもが受験を「やめたい」という可能性も常に考えていた
──エハラ家のお子さんたちは、自分の意思で進路を決めていて、素晴らしいですね。お子さんの中学受験を考えている親御さんに、アドバイスをいただけますか。
マサヒロ:中学進学って、お子さんが自分で人生を決められる大事な機会ですよね。だから、お子さんが「受験に落ちたら怒られるかも」「親が悲しむかも」などと、周囲のプレッシャーを感じながら受験をする環境にあってほしくないと思います。
千鶴:子どものための中学受験なのに、親がプレッシャーを与えてしまったら、本末転倒だもんね。親の気持ちとしては、子どもの悲しむ姿を見たくないという思いから厳しく接してしまう気持ちも、わからなくはないけれど。
マサヒロ:子どもだけじゃなく、親も成長できるイベントなのかもしれないね。厳しいかもしれないけれど、子どもの気持ち次第では受験をやめる可能性もあることを念頭においておく、またそういうことをお子さんが言い出せる環境をつくっておくことが大事なんじゃないかな。
千鶴:そうだね。そういった心構えも含めて、ふたりの受験を通して、親として少し成長できた気がする。高校受験になると親はほとんど介入しないし、一緒にできる最後の大イベントなのかもしれないね。
マサヒロ:結果がどうなろうとも、ジェットコースターのように感情の起伏があるイベントだから、スポーツ観戦のような気持ちで体験できたら少し楽になるかも。子どもだけじゃなく、親にとっても、人生を彩るエッセンスになるので、嬉しいことも辛いことも、楽しんでほしいなと思います。応援しています!
エハラマサヒロ
1982年生まれ、大阪府出身。モノマネを得意とするお笑い芸人。2009年、2010年と「R‐1グランプリ」準優勝、2017年の「ものまね王座決定戦」(フジテレビ)で優勝、2021年は準優勝。現在はミュージカル俳優としても活躍中。美羽さん、風羽さんも登場するYouTubeチャンネル「エハラ家チャンネル」では、家族の日常を配信している。
江原千鶴
エハラマサヒロの妻。オフィシャルブログ「チヅルのしょーもないひとりごと」で、5人のお子さんの子育ての様子を配信中。
写真/安田光優(講談社写真映像部)
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エハラマサヒロさんのお子さんたちのように、子どもファーストの中学受験をしたいなら、読んでおきたい必読書です。
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