手しごと×癒しの空間<カフェゆるり> 店主が語る街の魅力とは?【北九州市八幡東区】
昨年11月に13周年を迎えた「カフェゆるり」は、皿倉山の麓、北九州市八幡東区春の町の天神町バス停そばにはあります。
通りから見える窓ガラス越しのあたたかな灯りが目印です。
今回は、店主の佐野さんに「カフェゆるり」の誕生から街の魅力を発信する活動についてまで、様々なお話を聞いてきました。
八幡東区との出会いは約25年前 「カフェゆるり」誕生秘話
佐野さんと八幡東区の出逢いは、約25年前の結婚を機に市街からこの街にやってきたのが始まり。子どもを出産し育てながら暮らしているうちに徐々に街の魅力を感じ、愛着が湧いてきたそうです。
原点は「人と話すことが好き」 今しかできないことを
子育てが少し落ち着いた30代後半の頃、“これから自分がやりたいことは何か?”と自身に問うた時、「自分は人と話すことが好きだけど、販売や接客業は年齢を重ねてからでもできるかもしれない。今しかできないことは…」と考えた先に、かねてから心の中に抱いていた“自分のお店を持つ”という思いがふっと浮かんだといいます。
2年越しの準備を経て開業
屋号は真っ先に決まり、それからはお店を開くためには何が必要なのか考え、1つ1つの課題をクリア。
その時に出逢った縁を繋ぎながら、2年越しで念願の「カフェゆるり」をオープンしたそうです。
オープンまでの道のりは、何の恐れも不安もなく突き進んでいたという佐野さん。
しかし、いざ念願のお店をはじめた途端、不安とプレッシャーに押しつぶされていたと、当時の心境を語ってくれました。
そんな日々も経験しながら、日々訪れるお客さん達からあたたかい言葉や応援を受け、“やっぱり自分に向いている”と思えるようになったといいます。
数年はがむしゃらに……辿り着いた「癒しの空間」
開業からの数年は、がむしゃらに頑張っていたそうです。
けれど、コロナ禍を経て「来店するお客様にもっとゆっくりした時間を過ごして欲しい、自分自身もお客様1人1人に向き合った接客をしたい」と改めて感じたそう。
そこで現在は、1グループ1名もしくは2名様までの利用をお願いしているとのこと。
また、イベント開催時は、奥の部屋に数名が集まるワークショップを開催しており、TPOに合わせたカフェスタイルを実践しています。
心地よい空間にあるもの 作家の作品を展示・販売
店内には、数名の作家の作品が展示・販売しています。
他にも、佐野さんがこれまでに出会った作家の作品の中から、お気に入りのものが随所に配されています。
この日は、店主おすすめの焼き菓子も販売されていました。
ご自宅でも猫を飼っているという愛猫家の佐野さん。店内には猫のモチーフや絵本など、猫にまつわるものもあります。
八幡東区の魅力を伝える店主の想い 小冊子も発行
佐野さんは八幡東区について、「都会でもなく田舎でもなく、製鉄で栄えた街として、交通の便もよく、自然豊かで適度に商業施設があり、病院や区役所などの行政との距離も近く、暮らしやすい街」と表現します。
その上で、「それでいて、時の流れがゆっくりとしている。小倉でもない、黒崎でもない街の魅力がある」と熱く語ります。
佐野さんの八幡東区への思いは強く、小冊子『さらくらのふもとにて』を出版するなど、八幡東区の魅力を発信しています。
自分らしさを見つけるきっかけを
佐野さんは、「人は、なにかしらの力をもってこの世に生まれてきている。今行き詰っている人、何かをリセットしたい人、前向きに自分の力が何なのか探る人、そんな人を応援したい。1人1人が生き生きとできるよう大人が見本となって実践し、子ども達に明るい未来を繋いでいきたい」と語ります。
そして、「カフェゆるりは、私が自分らしくいれる場所。だから、お店を訪れた方も“自分らしさ”を見つけるきっかけになれたら嬉しい」と想いを笑顔で話してくれました。
イベントや展示会も定期的に開催
同店では、作り手と縁を繋ぐイベントや展示会を定期的に開催しています。
この日は定例のイベントが開催されていました。
イベントのあとは、ハンドドリップで淹れる店主おすすめのコーヒーと講師チョイスの和菓子が提供されていました。
イベントや定例のワークショップ、展示会をなどお店の詳細は「カフェゆるり」のInstagramで確認できます。
<カフェゆるり>
■住所/八幡東区春の町2-10-17(西鉄バス:天神町バス停そば)
■営業時間/10:00~17:00くらいまで
■定休日/日・祝日
■駐車場/なし(近隣のコインパーキングをご利用ください)
■店舗からのお願い/カウンター3席・奥の部屋2席の小さなお店です。1~2名さまでのご来店をお願いします。お支払いは現金のみとなっています。
※2025年2月26日現在の情報です
(ライター・kohalu.7)