B型事業所利用者 「おいしかったね」励みに 駅前カフェで就労体験
障害者の就労支援に取り組むNPO法人「エミフル」(千葉裕明理事長)の利用者が川崎駅地下街「アゼリア」の「KAWASAKICraftBeerStandbyTokaidoBeer」で平日の日中、就労体験を行っている。コーヒーの提供に加え、3月から麦芽粕をリメイクしたクッキーの販売も開始。やりがいを感じながら店頭に立つ。
同法人は「楽しく、いろんなことにチャレンジ」をモットーに、就労継続支援B型事業所を設立し、生産、清掃、販売など、さまざまな就労支援活動に取り組む。「きれいなカフェで働きたい」という利用者の思いを知った同店を運営する(株)岩田屋の岩澤克政社長が「ならば、うちの店を活用して」と機会を提供したのがきっかけだ。同店はクラフトビールを提供するが日中はカフェとしても営業する。
店頭での仕事は接客、清掃、コーヒーとお菓子の販売で利用者の一人は「コーヒーがおいしかったといわれ、嬉しかった」と笑顔を見せる。別の女性利用者は「お母さんに働く姿を見てもらいたい」とも語る。
麦芽粕利用のクッキーは、岩田屋が運営するクラフトビール1号店「東海道BEER川崎宿工場」(川崎区本町)のビール醸造の際に出る麦芽粕を使用。エミフル関係者は「3、4年前から同店の麦芽粕を利用し、商品開発に取り組んでいた」と説明。パンやブラウニーなどにも挑戦する中でクッキーに行きついた。現在はイートイン形式だが、テイクアウトができるようにする予定。コーヒーもブレンドに加え、「豆こねくと」(中原区)のオリジナルコーヒーを提供する。
店頭に立つのは午前10時から午後4時。問い合わせは【電話】070・5076・1030。