介護疲れしている利用者のご家族にヘルパーができること
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本日のお悩み:介護疲れしているご家族にヘルパーができることとは?
精神疾患を抱えた利用者さんの訪問介護を担当しています。ご本人のことももちろん心配ではあるのですが、ご家族も精神的に疲れている様子で声かけなど何かできることがあれば…と考えています。
もちろん、ヘルパーがやってはいけない範囲のケアもあるとは思いますが、何かできることがあれば教えてください。
支援の中で想像しながら関わっていく
執筆者/専門家
牧野 裕美
https://mynavi-iryofukushi.jp/media/users/24
介護職ならば「家族も結構病んでいるよね、どう接したら良いのかな」と感じたり、同僚からそんな言葉を聞いたりしたことがある方は多いのではないでしょうか。
精神疾患のある利用者さんのご家族と接するとき、ご家族も何となく抑うつ的で覇気がない様子が見られることがあります。何気ない会話をしていたのに、突然心のシャッターを降ろされてコミュニケーションが途切れてしまうことも。ヘルパーなら経験があるかもしれません。
ヘルパーとしてご家族にできること
ヘルパーとしてそういったご家族を目の前にしたときに、最も大切にしていただきたいのは、利用者さんとご家族の関係性を壊さないことが大切です。利用者さんにとって家族はどんな存在なのか、観察しましょう。
ヘルパーはあくまでも利用者さんの自立支援のために訪問しています。 利用者さんから打ち明けられたご家族への不満や、内緒にしてと言われた秘め事をダイレクトにご家族へ伝えることは避けた方が良いでしょう。ヘルパーの一言で、利用者さんとご家族の信頼関係が崩れる可能性があります。
そのような情報は、事業所の管理者やサービス提供責任者に相談し、支援チームとして対応するのも一つの方法です。
ご家族への声かけのポイント
私自身、重い空気を一掃しようと明るく元気に振る舞った結果、「あなたの明るさが痛い」と言われ、自分が障壁になっていたことに気づかされた経験があります。
ご家族にとっても良いヘルパーとして見られたいという思いがゼロでは、良い支援はできませんが、自我欲求は捨て、ご家族には「眠れていますか?」「食欲はありますか?」程度の言葉かけで充分に思いは伝わります。
介護疲れしている家族が抱える苦しみ
精神疾患の利用者さんは外見からは病気があるように見えないため、「どこが悪いの?」と傷つく言葉を受けたり、発達障害や精神障害のある方は「お元気そうね」と言われて戸惑うこともあります。
家族は、病に苦しむ利用者さんと日々を過ごす中で、二次受傷・代理受傷の状態にあると考えられます。
ほとんどの訪問は、介護保険や障害者総合支援法を利用しての支援となるため、ケアマネジャーや相談支援員が作成したケアプラン、訪問介護計画書、アセスメント情報から具体的な利用者像は見えます。
しかし、家族の本当の思いや関係性はなかなかわかりません。
支援をする中で、利用者さんへの対応や家の中の様子を観察し、「こんな風に思っているのかな」と想像するしかないのが現実です。
最後に:利用者さんの自立した生活力を高めていきましょう
もちろん、ご家族への声かけなども大切ですが、何より利用者さんの自立した生活力が高まることが、ご家族にとって大きな希望となります。
ヘルパーのミッションである自立支援が、両者の安心した平穏な暮らしにつながるのです。
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