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ほんとひとやすみ甲羅文庫を主宰する吉田重治さん【市川市】

チイコミ!

ほんとひとやすみ甲羅文庫を主宰する吉田重治さん【市川市】

吉田重治さんは社会保険労務士、行政書士として働く傍ら、市川市で小さな書店を営んでいます。

そこは外敵から守ってくれる亀の甲羅のような、あたたかい場所でした。

出会った人たちの話を共有したい

吉田重治さん

本好きの吉田さんは数年前から千葉県内で古本市を開催していましたが、新型コロナウイルスの影響により中止に。

「市(いち)ではなく、営業するかどうかを自由に決められる実店舗を」と、2020年に「ほんとひとやすみ甲羅文庫」を開店しました。

吉田さんの活動は店内だけにとどまらず、今も続く古本市への出店の他、気の向くままに土手や路上で本を並べることもあります。

また、仕事の合間をぬって、家から要らない物を持ち寄り、道行く人にもらってもらう0円ショップや野宿イベントなどに参加することも。

そこで知り合った人や作家、ミュージシャンなどを呼び、イベントを開催したりしています。

「有名、無名問わず、実際に会って面白い人にお願いしています。聞きにきた人たちと雑談しているような感じで、こじんまりとやっています」

亀の甲羅のように守ってくれる場所を

10数年前、道で拾って飼い始めたという亀は現在、自宅に7匹。

「寒さや暑さ、外敵から守ってくれる亀の甲羅のような場所にしたい」との思いを込めて、店内には何匹もの亀の置物が顔をのぞかせています。

あちらこちらに表情ある亀の置き物が

「関係性からはぐれてしまった人がいられる場所、開かれた場所が減ってきている。お金がかからず、『持っていない人』が来られる場所を作りたかった」とも。

自らも「持っていない人」と称し、店内の家具などもらい物を活用しています。

「持っていなくても楽しめる形を模索したい。お金で買うよりも近所のおばあちゃんからもらったとか、そういう関係性の中で手にした方が面白い。一つの物語が生まれる」。

6畳一間の店内で、ちゃぶ台を囲んで本を読んだり話をしたり

楽しいことを考える吉田さんの元にはさまざまな人がやってきます。

仕事や家族、本の話をする人、一人静かに本を読む人、吉田さんのような「場」を作りたいと思い描く人。

みんながホッと一息つける、そんな緩やかな時間が流れています。

店舗の外観。夜はちょうちんが目印

雑談イベント「0円で生きる」
ゲスト/鶴見済さん(フリーライター)
日時/2025年1月18日(土)午後2時~午後4時
参加費/1,000円 
定員/8名
場所/ほんとひとやすみ甲羅文庫
住所/千葉県市川市市川南2-9-35
X(旧Twitter)/@kamebooks1

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