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釜石SW 首位愛知に23-40 後半反撃もホーム連勝ならず/SMC 2年目の出展ブース大盛況

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 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は12日、釜石鵜住居復興スタジアムでリーグ首位の豊田自動織機シャトルズ愛知と対戦。23-40(前半6-26)で敗れた。第8節から4連敗となった釜石は2勝9敗、勝ち点11で最下位。今季リーグ戦は残り3試合。次節は20日、初のリーグ戦会場となる北上市のウエスタンデジタルスタジアムきたかみで、6位の清水建設江東ブルーシャークスと対戦する。

 前半は釜石がPGで先制。SOミッチェル・ハントが安定のキックで8分、20分と得点を重ねた。愛知の1トライで中盤までは6-7。その後、相手の速い攻撃でディフェンスの穴を突かれた釜石は、33分までに3連続トライを許してしまう。前半の残り時間が少なくなる中、釜石も幾度となくゴール前に迫るも、ラインアウトのミスなどでトライまで持ち込むことができず、6-26、20点差で折り返した。

 後半8分、愛知の追加トライでさらに引き離された釜石。流れを変えたのは20分すぎ。敵陣中盤エリアでのスクラムを起点に、SH村上陽平がタップキックで素早く展開。後半出場のナンバー8ミューラー・ウェイス、SOハントがゴール前に運び、最後はフランカー河野良太がチーム初トライ。27分にはWTB阿部竜二がハーフウェイライン付近から蹴り上げたボールを自ら走り込んでキャッチ。サイドでフォローしていたFB落和史につなぎ、落が独走トライ。連続得点で16-33とした。33分にはロック、ハミッシュ・ダルゼルがトライを決め追い上げたが、点差を埋めることはできず、23-40で敗れた。

後半27分、FB落和史がトライ(写真左)。パスを出したWTB阿部竜二、SH村上陽平主将が駆け寄り祝福(同右)


後半33分、ロック、ハミッシュ・ダルゼルがトライ。ゴールも決まって23-40


 試合後、須田康夫ヘッドコーチは前半の連続失点について、「自分たちの小さなほころびを得点につなげられてしまった。タックルの次のフェーズでできた穴を狙われた」などと分析。「得点を取り切る場面でしっかり取り切れていない、ボールを奪われているのが課題」とし、セットピース(ラインアウト、スクラム)を含めた攻撃面の改善を見据えた。村上陽平主将も「前半は相手のアタックにうまく順応できず、簡単に得点されてしまった。後半、修正できたような相手が嫌がるディフェンスをスタート時点からできなければ勝てない」と反省。「残り3戦、絶対に落とせない。高いワークレート(仕事量)で一人一人が働き続けなければいけないことを自覚し、いかに結果にこだわってやれるか。リーダーとして、しっかりチームを引っ張っていきたい」と意を強くした。

試合後、選手は応援への感謝を伝えにバックスタンド席へ…。観客が拍手で迎える


会場入り口では大船渡市山林火災の義援金を呼び掛ける募金活動が行われた

SMC 2年目のマッチスポンサーに 8月完成予定の遠野サプライヤーパークをPR


マッチスポンサーのSMCが開いたブース。外には順番待ちの長い列ができた


 釜石鵜住居復興スタジアムでの今季リーグ最終戦となった12日の試合は、釜石SWのチームスポンサーSMC(髙田芳樹代表取締役社長、本社:東京都中央区)がマッチスポンサーとなり、自社出展ブースなどで試合会場ににぎわいをもたらした。昨年3月に続く2年目の企画。今年は同社遠野工場の隣接地に建設中のサプライヤーパークを紹介するブースも設けられ、大勢の来場者が地元産業に理解を深めた。

 SMCは空気圧制御機器製造で世界首位の企業で、国内6カ所の生産拠点のほか、海外にも工場を持つ。本県には釜石、遠野両市に工場があり、釜石市では5工場が稼働。外国人労働者も多数、就労する。現在、同社に各種部品を供給する主要企業の集積地「遠野サプライヤーパーク」を建設中で、8月に完成予定。17社が入る見込みで、年内の本格稼働を目指す。

 スタジアムのイベントスペースに2棟の仮設ハウスを設置。サプライヤーの紹介ブースには15社が出展した。パンフレットや映像、製品サンプルなどで事業内容をPRした。見学した釜石市の松田卓也さん(49)は「ほとんどが聞いたことのない会社で興味深い。全国規模の会社がこの地に参入するのはいいこと。求人も増え、地元雇用拡大にもつながりそう」と期待。

サプライヤーパークに入る企業も出展。記念品なども配り来場者と交流した


各社の担当者が事業内容などを説明。来場者はものづくりの技術や製品に興味津々


子どもたちが楽しめる体験も(写真右上)。入り口には遠野サプライヤーパークの完成イメージ模型が設置された(同左下)


 サプライヤーの一社、精密金属部品の切削加工を行うSANKA(神子島岩男代表取締役、本社:新潟県三条市)は、SMC遠野第2工場内で2年前から先行操業。この日はアルミ製のミニけん玉を組み立てる体験で子どもたちを喜ばせた。来場者の応対にあたった同社郡山工場の大内清美次長は「新たな施設では機械設備を増設し、事業規模を拡大していく予定。SMCさんと一緒に私たちの会社も成長できれば」と話した。

 SMCのブースは今年も大人気。工場生産ラインの自動化などあらゆる産業に使われる空気圧制御機器を応用した各種体験コーナーが用意され、幅広い年代が楽しんだ。会場内出店のキッチンカー飲食券が当たるクレーンゲーム機、的が動く輪投げ、吸着装置で菓子をゲットする縁日コーナーなど、同社の技術を駆使したアトラクションに長蛇の列ができた。模型で同社の事業や技術を紹介するコーナーも。今や同市誘致企業の代表格としてその名を知られる工場に、来場者も注目のまなざしを向けた。

SMCは空気圧機器を応用したアトラクションで楽しませた。記念ロゴ入りの限定エコバッグもプレゼント(写真左下)


会場内は終始、大にぎわい。社員らも応対に大忙しだった


 昨年は降雪の影響で試合が中止になったSMCプレゼンツマッチ。今年は大勢の来場者で同社ブースも終始混雑が続いた。久保至釜石工場長は「無料配布の綿あめの材料がなくなり追加発注した」と笑い、予想以上の盛況ぶりに喜びの表情。サプライヤーパークの完成で納期短縮や製品の安定供給が図られることに期待感を示し、「地元のより近くで部品生産してもらえるのは大きなメリット。ほとんどが関東圏などとの2拠点生産になるので、災害発生時の相互供給も可能。生産能力を高め、釜石のものづくりの工場としてさらに貢献していければ」と望んだ。

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