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神戸牛、松坂牛、米沢牛など、世界的にも名が知れる和牛。富山県内でも氷見牛をはじめとして、豊かな水や厳選したエサを与えて大切に育てた「とやま牛」があります。年間の出荷数は約1000頭、上質な脂と赤身のバランスがよく、舌触りがきめ細やかで、上品なのにリーズナブルでしっかりした味わいを楽しめます。しかも、まだそれほど知られていないので、リーズナブルに楽しめるのも魅力です。

そんな「とやま牛」のなかで、“幻の和牛”と言われる牛を知っていますか？

小矢部の稲葉山牧野で育てられた黒毛和牛で、通称「稲葉メルヘン牛」。

年間出荷数は80頭と、ほとんど市場には出回りませんが、広大な山の斜面で放牧することにより、出荷する肉の9割がA5ランクというレベルの高さです。

今回は、そんな稲葉メルヘン牛をBBQで堪能できるイベントを紹介します。

“幻の和牛” 稲葉メルヘン牛とは？

「稲葉メルヘン牛」、初めて聞いたという方も多いでしょう。

稲葉って何？ メルヘンとは？

順を追ってご説明します。

放牧により高質な味を育む稲葉山の斜面

稲葉メルヘン牛の「稲葉」は、石川県との県境にある富山県小矢部市の稲葉山のこと。

“幻の和牛”とは、稲葉山で育てられている黒毛和牛なのです。

稲葉山の標高は346m。山としては決して高山ではありませんが、急峻な斜面が広がっており、その斜面を利用して繁殖牛を放牧することによって、しっかりとした足腰の母体となります。

難しいとされる「一貫生産」へのこだわりから“幻”に

稲葉メルへン牛のもうひとつの特徴が、母体から子牛を生み増やす「繁殖」とその子牛を育てる「肥育」の「一貫生産」。

技術やコストなどの問題から、繁殖と肥育の一貫生産は一般的には経営が難しいと言われますが、稲葉山牧野では丈夫な母体から生まれた健全な仔牛を大事に育てあげます。そのため、出荷する牛の9割がA5ランクという高品質。上質な脂と濃厚な赤身が特徴の霜降り肉を楽しむことができます。

一方、どうしても大量に飼育、出荷することは難しく、年間の出荷数はわずか80頭。市場に出回る肉も限られ、“幻の和牛”とも言われます。

小矢部を象徴する“メルヘン”

もうひとつ気になるのが、稲葉メルヘン牛の「メルヘン」。

小矢部市には、世界各地の城や宮殿などの有名建築をモチーフにした公共施設（小・中学校や公民館）、通称「メルヘン建築」が30棟以上あります。「市民が夢を持てる地域のシンボルを」という想いから建てられたもので、小矢部の代名詞。メルヘンのまちで育ったから、牛にもメルヘンの名前がついているというわけ。

稲葉山牧野祭

イベント概要

そんな「稲葉メルヘン牛」を楽しめるBBQイベント「稲葉山牧野祭 BOKUYASAI」が11月、2日間にわたって開催されます。

稲葉山牧野祭 BOKUYASAI

開催日：11月9日（土）・10日（日）　　
時　間：4部制

　11/9 ①10:00～12:30、②12:30～15:00

　11/10 ③10:00～12:30、④12:30～15:00
場　所：クロスランドおやべ特設会場 アートハウスおやべ横

料　金：前売り1500円、当日2000円

　※1人2枚まで購入可能

　※前売り券の販売状況によっては当日券なし

問合せ：0766-67-2607（稲葉山牧野）

チケット販売場所：JAいなば西部支店・東部支店・南部支店、小矢部市観光協会（市役所４F）、クロスランドおやべ※土日祝日の販売は「クロスランドおやべ」のみ

前売りチケットの1500円は、牛肉の料金です。ロースとモモ肉、あわせて130gを市場価格よりも格安で味わうことができます。

当日は、会場入り口で肉を受け取ったら、BBQゾーンで思い思いに焼いて肉の味を楽しむことができます。追加の肉や野菜・ごはん・ビールなども販売していますので、思いっきり小矢部の食材の味を楽しめそうです。

※ 雨天の場合は、会場でのBBQはありません。「稲葉メルヘン牛」を受け取り、持ち帰ってください。

※ 返金はありません。

遠赤外線効果抜群！ 瓦プレートで黒毛和牛を堪能

牧野祭では、稲葉メルヘン牛を焼くプレートにもこだわっています。

使用するのは、小矢部市に本社を置く瓦製造会社の「みのわツイン瓦」を使ったプレート。

小矢部市の山間部一帯では良質な粘土が採れることから、地場産業として瓦製造が発展しました。県内産の粘土を使った自社生産にこだわるみのわ窯業は、富山県内唯一の瓦メーカー。職人の製造技術が活かされた瓦プレートは、遠赤外線効果でメルヘン牛をおいしく焼き上げてくれます。

小矢部市農業祭も同時開催

小矢部の新鮮な農産物販売やグルメを味わえる農業祭も同時開催です。

当日はアトラクションなども予定しています。会場となるクロスランドおやべには大型遊具や眺めのいいクロスランドタワー、おもしろ自転車なども楽しめるので、BBQや地場グルメを味わいながら1日まるごと楽しめそうです。

第45回 小矢部市農業祭

開催日：11月9日（土）・10日（日）　　
時　間：10:00～15:00　　

場　所：クロスランドおやべ

問合せ：0766-67-1760（農業祭実行委員会）

稲葉山観光

稲葉山

稲葉山

住　所：小矢部市田川16

電　話：0766-67-2607

駐車場：あり

トイレ：あり

稲葉メルヘン牛が放牧されている稲葉山は、おでかけに立ち寄っても楽しめるスポット。牧野や牛舎を横に眺めながら車を走らせれば、平地から数分で標高346mの頂上にのぼることができます。

頂上には、遊具などがある公園やウサギ、ヤギなどとふれあうことができる動物広場、砺波平野を一望する展望ひろばなどがあります。晴れた日には広大な平野の向こうに雄大な立山連峰や新湊大橋、日本海を望むことができます。

山頂にはカフェレストランもあり、家族連れやカップルで楽しめる憩いのスポットです。

【クロスランドおやべ】
住所　富山県小矢部市鷲島10
定休日　水曜(祝日の場合、翌日休館)、12月29日～翌1月3日