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主役はソース!? 創業100年の老舗が“異色の食堂”浜松にオープン 8種類を試食し放題

Shizuoka

トリイ食堂ではテーブルに8種類のソースを用意(公式HPより)
11、12月のメインの1つ「カレイのウスターソース煮付け」(公式HPより)

■ソースメーカー鳥居食品 完全予約制の「トリイ食堂」開店

ソースを主役に据える異色の食堂がオープンした。浜松市民を中心に静岡県民に馴染みのあるトリイソースを看板商品とする鳥居食品が、浜松市に「トリイ食堂」を始めた。ソースを生かしたメニューに加えて、各テーブルには8種類の自社ソースを用意している。

静岡県外からもファンが訪れる「さわやか」 店舗を県内に限定する2つの理由とは

1924年に創業した鳥居食品のトリイソースは静岡県民に長年、愛されている。ソースは肉や魚、野菜の味を引き立てる存在と位置付けて時代に合ったソースづくりを続けている。かつては食材特有の臭みやえぐみを消す役割を担ってきたが、近年は食材本来の旨味を引き出す役割へと変わってきたという。

販売しているソースはバラエティに富んでいる。ウスターソースがベースの「中濃ソース」や醤油好きにも愛される木桶熟成の「ウスターソース」といった定番から、柑橘系のさわやかさとソースの甘みが融合した「山椒ソース」やセット販売から専用ソースに単品化した「焼きそばソース」など幅広い。

その自慢のソースを全面に押し出し、ソースの用途拡大や需要創出を狙った「トリイ食堂」を本社隣接地にオープンした。食堂は「ソース屋がつくる食堂」を掲げ、定食スタイルで提供する。

メインは月替わりで、11、12月はウスターソースの甘味と酸味を生かした「カレイのウスターソース煮付け」と、自社のハンバーグソースで仕上げた「手ごねハンバーグ」の2種類をそろえる。

自社のハンバーグソースで仕上げた「手ごねハンバーグ」の定食(公式HPより)

■味変楽しめる副菜 テーブルには8種類の自社ソース

メニューはともに1800円で、副菜3品とご飯、みそ汁、デザートが付く。今月の副菜は「マヨネーズを使わないポテトサラダ」、「ポン酢もやしのナムル」、「ウスターソースひじき」。主菜のボリュームを少し控えめにして、「多彩な副菜を通じてソースの“味変”を楽しんでいただきたい」としている。デザートのプリンは、ソース製造工程で使う香辛料をカラメルに加え、独特の風味を出した。

各テーブルには8種類の自社ソースを置き、蒸したポテトで自由に試食できる仕組みとしている。ウスター、中濃のほか、工房限定の「桶底ソース」なども楽しめる。希望者には追加のソースも提供し、味の違いを体感できる工夫を施した。

店舗は約50平方メートルで20席。天竜杉を床材に使い、ソースを醸す木桶をイメージした温かみのある内装とした。鳥居大資代表は「長年の夢だったソース屋がつくる食堂をようやく形にできました。トリイ食堂では、ご家庭でも再現できるような身近な料理を中心にしています。ソースがひらく家庭料理のひろがりを感じていただけたらうれしく思います」とコメントしている。

食堂の営業は火曜日から土曜日の午前11時~午後2時。午前11時と午後0時半スタートの二部制で、完全予約制となっている。食事に加えて、午前11時の回のみ、食事前に有料の工場見学も受け付けている。

■店舗概要

店名:トリイ食堂

住所:浜松市中央区相生町9-14

営業時間:午前11時~午後2時(日曜・月曜は定休)

(SHIZUOKA Life編集部)

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