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【土着の菓子】大阪で “まちおかポジ” にある『お菓子のまるしげ』にナニワの流儀を見たッ!!!

ロケットニュース24

先日、日本一長い商店街として知られる大阪の『天神橋筋商店街』を端から端まで歩いてみた。するとスタートしてすぐ『お菓子のまるしげ』なるお店を発見。関東在住民なら即座に「『お菓子のまちおか』みたいだな〜」という感想を抱くネーミングと雰囲気だ。

調べたところ、実は『まちおか』は関西にも進出しているっぽい。が、少なくとも大阪府内に関していえば、圧倒的に『まるしげ』が覇権を握っている様子である。気になるので入店してみたところ……

これ、ただの小売店ではなかった。

・多様性にもほどがある

天神橋筋商店街は全長約2.6km。真面目に歩くのは初めてのことだ。区間ごとに特色が異なるのが印象的。

そして第1まるしげから約15分……

第2まるしげ発見!!!!

第1は白とピンクを基調とした看板だったが、こちらは赤と緑。先ほどはなかった「おいしさ新鮮お菓子館」のサブタイトルも添えられている。一般的にチェーン店というものは、どの店舗も同じデザインがセオリーのハズ。同じまるしげでも、こうも違うものなのか? 

あと、生菓子を扱っている様子はないのに「新鮮お菓子館」って一体……?

そして、さらに歩くこと20分……ああ、なんということだ。

第3まるしげ発見である。

こちらはピンクを基調としたメルヘンチックな店構え。「MARUSHIGE」と店名もオシャレにアルファベット表記である。これ、本当に同じまるしげなのか……?

・同じまるしげらしい

その後も大阪市内の繁華街や地下街など、様々なところでお目にかかったまるしげ。

記者としての責任感から独自に調査した結果、私は「看板や品揃えは若干違えど、これらは全て同じまるしげである」との結論に達した。理由は「自社ブランド商品の扱いがあったから」。

まるしげに売られているお菓子はまちおかと同様に、カルビーやらブルボンといった “どこにでもあるお菓子” が大部分を占める。しかしよく見ると、中には『まるしげ』印の自社製品も少なからず含まれているのだ。

また、大阪のメーカーが生産する “東京モンには馴染みのないお菓子” も多数。いわゆる「土着の菓子」ってヤツね! 土着の菓子大好きっ子の私はすっかり嬉しくなってしまって、旅行中にも関わらず気づけばレジカゴを手にしていた。

・ネーミングおもろ

で、東京に持ち帰ったまるしげ菓子がこちら。

『大阪名物 たこせん』(238円)、『くいしんぼみ〜つけた』(258円)、『ちょぼちょぼ』(112円)、『完熟王 バナナクッキー』(278円)、『ヤンチャ棒』(298円)。

全て正真正銘メイド・イン・大阪。「名前で選んだだろ」と言われたら思わず下を向いてしまうのだが、逆説的には「大阪のお菓子は名前が面白い」といえるだろう。

中でもこの3つは「まるしげ」印。冷静なジャッジメントが求められる。

ので、お菓子有識者の御花畑記者に「この中で気になるお菓子は?」と尋ねることに。

すると「『くいしんぼみ〜つけた』と『ヤンチャ棒』が気になる」との回答だ。お菓子選びにおいて “ネーミングがいかに重要か” が分かろうというものですね!

さて。おもむろに『くいしんぼみ〜つけた』を口にした御花畑記者はしばし黙り込んだのち、重い口を開き、おごそかにこう言った。

御花畑「これは……」

御花畑「『くいしんぼみ〜つけた』だよ」

・『くいしんぼみ〜つけた』だった

御花畑記者をして「商品名そのまんま。とにかくウマい」と言わしめた『くいしんぼみ〜つけた』。私には「『鶯ボール』を硬くした感じ」という、一部地方民にのみ通用する例えしか浮かばなかったのだが……

御花畑記者は「『雷おこし』を飴で包んだみたい」と的確に『くいしんぼみ〜つけた』の味を表現してくれた。「初めて食べた味で、おいしい。お茶うけに最適」とのこと。そうそう、私もそれが言いたかったのよね〜!

ちなみに……

その後『くいしんぼみ〜つけた』が気になったらしい御花畑記者が独自に調査してくれた結果、とんでもない事実が判明。

なんと、このお菓子の正式名称は『梅鉢奉天』。我々が商品名だと思っていた『くいしんぼみ〜つけた』は、実は “シリーズ名” であるようなのだ。

例えるなら『まるしげ』が『AJINOMOTO』、『くいしんぼみ〜つけた』が『クックドゥ』、『梅鉢奉天』が『麻婆豆腐』に該当。他にも『青椒肉絲』やら『回鍋肉』やら色々あるよ……と、そういう感じのノリだ。

この文字の配置で『くいしんぼみ〜つけた』が商品名じゃないパターン、東京ではあまり経験することがない。大阪お菓子の味わい深さとともに、文化の違いを痛感するのであった。

なお私が心惹かれたのはお子さん向けとおぼしき『ちょぼちょぼ』。ボーロとビスケットの中間のような味と歯ごたえで、幼少期に「ボーロは少し刺激が足りないんだよな」と感じていた私に多量のトキメキを与えるシロモノだった。

きっと未知なるお菓子に出会える店『お菓子のまるしげ』……大阪へ行ったらのぞいてみてくれ。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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