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しつこく食い下がる父「さっきの話の続きをしよう!」もう結論は出ているのに #母の認知症介護日記 180

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アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

母・あーちゃんのことで病院内で口論になってしまったワフウフさん姉妹と父。スタッフに促され、別室に案内されても口論が続いていましたが、診察の順番が回ってきたことで一時中断。結局、険悪な雰囲気のまま一家全員で診察室へ入ることになりました。診察中も、父が「僕が一番あーちゃんを心配しているんだ!」と声を荒らげると、ワフウフさんも「生活費も渡さないで心配してるって言われてもねぇ?」と嫌みで応戦。すると、あーちゃんが先生の前でそんな話をしないでほしいと父をかばうような発言をしてきて、ワフウフさんはあーちゃんの真意がわからず困惑してしまいます。先生もそんな一家の様子を見て、なんとかその場を収めようと、必死な様子がうかがえました。

父は強力な武器を持っていて…

数年ぶりに顔を合わせたときから、あーちゃんの認知症の状態を知りたがっていた父。診察室に入り、糖尿病を診てくれている先生に、あーちゃんの認知症についてあれこれ質問します。そして、なぜか先生も質問にどんどん答えており、「認知症は専門医に診てもらっているのに……?」と不思議に思っていると、介護認定の診断書も自分が書いたと言っていてビックリ。慌てて話に入って否定したワフウフさん姉妹でしたが、その後も「事情はわかりました!」と力強く言ってくれていた先生とは思えないダメダメっぷりが続き、糖尿病の治療を任せるのが不安になってしまったのでした……。

あーちゃんの診察を終え、診察室から出た父は、私たちにこう言ってきました。

もう話は終わったと思っていましたが、どうやら父は違うようで……。

あーちゃんに何度もお金のことについて聞いていました。

しかし、あーちゃんが父の思い通りの発言をしなかったことで、父の怒りはピークに達してしまったようです。

こんなことを私たちに向かって言ってきたのです。

ここは、サクッと嫌みで応戦。

ちなみに父は、小さくて細くて口調も穏やかで、見た目からはその人間性はわかりません。

こんなふうに妻に向かって暴言を吐き、通帳を取り上げようとしているなんて、見た目からは想像もできません。

外ではまさにジェントルマンなのです……。

看護師さんも、熱心にメモを取りながら先生の話を聞く父を見て、すっかりだまされたらしく、こんなことを言われてしまいました。

しっかり否定はしておきましたが、信じてもらえたかどうか……。

今が江戸時代なら、きっと父はこんなふうに額に刺青をされて、島流しにされていたでしょう……。

診察を終えて診察室を出ると、父が「さっきの話の続きをしよう」と言いだしました。あーちゃんが「私は娘たちに預けているの!」と言ってくれたため、私たちはもうこれ以上話すことはないだろうと思っていたのですが……。父がしつこく「本当にいいのか?」とあーちゃんに聞いても、あーちゃんは「娘に任せている」と答えてくれて、ひと安心。どうしてもあーちゃんのお金を手に入れたい父は、怒りに震えていました……。

あーちゃんと私たち姉妹は、これまで嫌というほど父の嫌な面を見てきているわけですが、おそらく初対面の人には父の本性は伝わらないでしょう。なぜなら、父は細くて小さく、語り口調も穏やか。認知症の妻を騙して預金通帳を取り上げようとする人には見えないのです。これは父の武器だと思っていて、実際にいつもいろいろと気にかけてくれる看護師さんにも「お父さんとちゃんと話し合ってみたら?」なんて言われてしまいました。

看護師さんからすると、熱心にメモを取りながら先生の話を聞く父の姿を見て、それほど悪人には見えなかったのでしょう……。でも、何度も話し合った結果が今の状態で、そもそも話し合いでどうにかなるような相手じゃないのです。まあ、看護師さんにはわからなくても仕方ないですけどね。

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あーちゃんがしっかりと「娘たちに任せている」と言ってくれたことで、話は済んだかと思いましたが……。そんなに甘くはなかったですね。そして、やはり見た目の印象は大きいので、今後も父の人柄を周囲の人に理解してもらえず、もどかしい思いをすることがありそうです……。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

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