1月なかばの「小正月」。万病を防ぐ「小豆粥」を食べて寒い冬を乗り切ろう!
知っているようで意外と知らないのが年末年始のマナー。年賀状や初詣、お年玉など、年末年始には古くからの行事や習慣、しきたりがたくさんありますが、「正しいやり方は知らない」「やっているけど理由は分からない」ということも多いはず。知らなくて恥をかいた...なんてことのないよう、年末年始のしきたりやマナーを「現代礼法研究所」主宰の岩下宣子先生に聞きました。今回は「小正月」に食べる「小豆粥」。小豆の優しい風味が味わえるお粥ですが、その由来や食べ方をご紹介します。
小正月に健康を祈って。災いを祓い、万病を防ぐ小豆粥
1月15日は「小正月」と言って、小豆を加えて炊いた「小豆粥」を食べる風習があります。
小豆と言ってもお汁粉のように甘くはなく、七草粥と同様に、麦、あわなど7種類の穀物を加える場合もあります。
「小豆のように赤い色の食べ物は"邪気を祓う"と言われています。冬至の日に小豆とかぼちゃを一緒に煮た『いとこ煮』を食べる地域もあります」(岩下先生)
また、旧暦の小正月は満月(望月)だったため、お正月に残った餅を入れたものは「望粥(もちがゆ)」と呼ばれています。
古来中国では、疫病神を祓うため、冬至に小豆粥を食べるという風習がありました。
体調を崩しやすいこの季節...。冬を乗り切るまであと少し! 小正月に小豆粥を食べて、疫病退散を願いましょう。
文/さいとうあずみ