もうじき夏休み終了 読書感想文に間に合う 司書が選ぶ3作品
8月も残りわずか。夏休みの宿題でも追い込みの時期だ。特に読書感想文の課題には頭を悩ませる子も多いのでは。藤沢市総合市民図書館の司書(児童担当)に、読んでも楽しく、今からでも間に合う絵本を紹介してもらった。
「すぐ読めて、藤沢市に所蔵数が多い作品がいいのではないか」と担当者。さらに月に1度、館内の司書らで行われる児童書の研修会で評価の高かった作品をピックアップしたという。
『ながいながい骨の旅』(松田素子・文、川上和生・絵、桜木晃彦・監修)は、地球上の物質の成り立ちから人類の誕生を描くことで、生物に骨が作られるまでの歴史を辿る。巻末には科学がどのように骨を研究してきたかを説明するコラムや、参考文献一覧も掲載されており、さらに学びを深められる1冊となっている。
『すなはまのバレリーナエリアナ・パヴロバのおくりもの』(川島京子・文、ささめやゆき・絵)は、ロシアから亡命し、鎌倉に日本初のバレエレッスン場を開いたエリアナ・パヴロバの業績を描いている。地域に関連した偉人について学べる作品だ。
外国作品は『1つぶのおこめ』(デミ・作、さくまゆみこ・訳)。インドの昔話を題材とした、米を独占する王様から、算数を用いた機転で米を取り戻す少女の物語だ。細密画風に描かれたイラストも評価が高い作品。英訳バージョンの本も所蔵されている。