優しい甘みともっちり食感は楽健寺酵母のパンならでは!【setsu(セツ)】(山梨県・甲府市)
甲府駅からバスで20~30分、「山梨英和大学入口」バス停から徒歩1分の場所に「光と風マーケットコート」という緑溢れる空間があります。
ベーカリー、カフェ、ヘアサロン、ガーデンショップなどが集まった、どこを切り取っても絵になる施設です。
その一角に今回訪れた「setsu」さんはあります。
2007年に山梨県富士川町にオープンした「アデムク亭」の2号店として、2018年にオープン。
村松治正シェフが作るパンは“楽健寺酵母”という自家製酵母を使用されています。
楽健寺酵母とは?
お恥ずかしながら“楽健寺酵母”について今回初めて知りましたので少し解説を。
奈良県にあるお寺の住職だった山内宥厳さんが開発。
1974 年(38歳)に 東大阪市に「楽健寺パン工房」というお店を開かれましたが、2020年にお店は惜しまれながら閉店されたようです。
その特徴は、りんご、人参、長芋、ごはん、を使用して完全発酵させたものをパン種にして作ること。
だから、出来上がったパンにはりんごや人参の赤っぽい皮が見えたりします。
完全無添加、動物性原料不使用のヴィーガン対応酵母です。
setsuさんの店内
人気のお店なので、平日の15時過ぎに訪れたため商品は少なくなっていますが、丸くてかわいいパン、絵本に出てきそうなドーナツなど、ほっこりする顔つきのパンが並んでいます。
ドリンクもこだわりが感じられるラインナップ。
提供しているドリンク類は自宅でも楽しめるよう販売されています。パンはお店の方に取ってもらうスタイルで、トレイ代わりのザルがなんともいい味わいを醸し出しています。
スタッフの女性とたくさんお話させていただいたのですが、setsuさんのパンをを愛してやまないことが伝わってきて、これは彼女のオススメを聞いて買うべき!と選びました。
左上から時計回りに食パン、ぶどうパン、ベーコンパン、もちもちぱんごま
◆食パン(山型)
ブリオッシュのような黄みを帯びた色は酵母の色、ところどころ赤い野菜の皮が見えるのが特徴
野菜サラダのような、長芋を皮ごとすりおろしたような青い香り。
もっちりとしたクラム、クラストも歯切れよく食べやすい。
鼻からふんわりと抜ける香りが薯蕷饅頭みたいなのです。
トーストすると表面はカリッ、適度な弾力があって一口噛むごとにじんわり豊かな風味が広がります。
冷凍したものに少し水分与えてから焼いたらもっちり感が復活し優しい甘みも感じられます。
今までに食べたことのない酵母の味わいがクセになる美味しさです。
◆もちもちぱんごま
水分たっぷりなもちもち生地、とパンの説明に記されていて、買った当日に食べられなかったのでレンジで20秒ほど温めるともちもちが復活!
黒ごまの香ばしい香り、口の中が黒ごまの風味で溢れて溺れてしまいそう。
野菜たっぷりのサンドイッチにしたら絶対美味しい!と思ったのにそのまま食べきってしまった…
◆ベーコンパン
山梨県ブランド豚「甲州富士桜ポーク」を使って早川町で作られているベーコンを使用。
粗挽き黒胡椒がガツン!と効いてピリッとした辛さが顔を覗かせます。
脂が甘い!ベーコンうまっ!!
引きのあるバゲット生地にベーコンの旨味が染みて、噛みしめながら一心不乱に食べ進めてしまう。
◆ぶどうパン
オーガニックレーズンを使用。
生地の甘みとレーズンの甘みをシンプルに楽しめるのがいいですね。
初めて食べた楽健寺酵母を使ったパン。
酵母の育て方にもよるかもしれませんが、酸味もなく野菜や果物を感じる優しい酵母の風味の虜になってしまいました。
今回の山梨県内のパン屋さんの取材中、「アデムク亭&setsuさんのパンが好きです」とおっしゃるシェフもいらして、同業者さんからも愛されるお店なのだと知ることができました。
次回、甲府に行く際は、早めに訪問して色々な商品を試してみようと思います。
SHOP INFORMATION
【店名】setsu(セツ)
【住所】山梨県甲府市横根町480-1
【電話番号】055‐209 ‐2288
【営業時間】08:00~17:00
【定休日】日・月
※写真の商品の種類、価格は、2025年6月現在の情報となります。
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗もしくはSNSなどでご確認ください。